公務員試験の合格後をレポート
現在、公務員として活躍されている皆様からのメッセージです。公務員になるまでの軌跡、現在の仕事内容、これから公務員を目指す方への応援メッセージが記されています。
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文部科学省
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裁判所書記官 地方裁判所 勤務
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裁判所書記官の仕事は、法律知識+コミュニケーション力
N・Mさん |
私は、地方裁判所民事部の破産係・再生係・非訟事件を担当しています。東京、大阪などの大規模庁と違い、比較的小規模な庁なので、3つの係りを兼任しています。以前は、民事部の民事訴訟事件を担当していました。裁判所は、一般的に3年くらいで担当が代わることが多く、さまざまな手続きを担当します。現在担当している破産事件、再生事件等は、手続きの進行について裁判所書記官が主体となって進めていますので、やりがいと責任感をもって仕事をしています。
裁判所書記官といっても法律の専門家として多種多様の仕事があります。民事・刑事の訴訟事件では、記録の管理、裁判に立ち会って、裁判で行われた訴訟行為を記録に残すための調書の作成、また最近では、事件の進行を管理するコートマネージャーとしての役割が重要となってきています。
また、裁判所では訴訟事件だけを扱っているのではなく、執行事件、破産事件、再生事件、調停事件、家庭裁判所での家事調停、審判、少年審判、検察からの令状請求までさまざまな法律手続があります。その手続きすべてにおいて裁判所書記官が関与し、円滑に進める等の役割を果たしています。
そして、裁判所書記官は、事件の当事者等の窓口となっていますので、来庁したり電話をかけてきた当事者の問い合わせや手続教示をすることになります。しかし、裁判所は公平中立な機関であるので、一方の当事者を助けることになるような(例えば、原告と被告が争っているのに被告だけを助けるような)法律相談をすることはできません。当事者と対応するときは、常に相手方当事者を念頭において、公平性を害さないように気をつけています。
受験時代、司法試験の勉強を続けることに限界を感じていた私は、法律関係の他の職種を探していました。その際、裁判所書記官という仕事を知り、裁判所の仕事内容を調べているうちに興味を持ちました。一般に事件の当事者として裁判所を利用することは、めったにありませんが、いざ利用する場合は、一生を左右しかねない重要なことが行われる場所でもあります。しかし、裁判所は敷居が高く、市民にとってあまりに遠い存在に思えたので、もっと裁判所を身近な存在にすることに貢献できたらなと思い、司法試験から公務員試験へ転進することにしました。
公務員試験において、法律科目は司法試験の知識がそのまま活かせる試験なので、取り組みやすかったです。しかし、公務員試験は法律科目だけできても合格できないので、頭を切り替えて、公務員試験対策をしっかりすることが必要だと思います。
裁判所書記官の仕事は、どの手続を担当するにしても、法律そのものです。法律には、民事訴訟法、刑事訴訟法があり、手続きの仕方について規定していますので、そのとおりに手続きを進めなければなりません。現在担当している破産事件、再生事件、非訟事件についても、破産法、民事再生法、非訟事件手続法、会社法があり、その条文に従って手続きを進めています。また、さらに細かくは規則、通達などで規定されています。
しかし、扱っているのは生の個々の事件なので、手続きをどうしたらよいのか条文などから一義的に判断できないときもよくあるため、条文の解釈などについて文献や判例を調べることもあります。常に黙々と調べ物をしているというものではなく、当事者との対応に追われたり、弁護士に電話をかけたりなどして話をしている時間も多くあります。
裁判所事務官・書記官は、民事・刑事などのさまざまな紛争を解決するための手続きを、公平中立な立場で円滑にすすめていく役割を果たしています。裁判所は、司法制度改革の下、変革の時です。それは、刑事事件における裁判員制度が代表的ですが、それだけではなく内容は多岐に渡っています。そういった時ですので、自主的に考えて仕事ができ、行動力がある人、コミュニケーション能力に優れた人、世間のニーズを捉えることができる人が求められてきていると思います。また、裁判所は、労働環境の面でも非常に働きやすい職場です。女性の方は特に働きやすいと思います。そういった仕事にやりがいを感じることができる方、興味を持った方はぜひ試験の合格を目指して頑張ってください。
公正取引委員会事務総局 勤務
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直接的に間接的に、様々な場面で法律が求められる仕事です
K・I さん |
国家公務員として霞ヶ関にある公正取引委員会という行政機関にて、独占禁止法違反事件(談合等)の審査業務に携わっています。最近は新聞等に載る機会も増えましたので、目にしたことがある方もいらっしゃると思いますが、独占禁止法違反の行為が行われている疑いのある事業者等に立入検査に行って証拠を収集し、収集した証拠の分析を行ったり、関係人に対して事情聴取を行い、供述調書を作成したりしています。
私は、当初、司法試験の勉強をしていたのですが、大学を卒業して3年目を迎えるにあたり、司法試験を続けるべきか就職すべきかを悩みました(女性で社会人経験がなくても就職が可能なのは25歳までかな、という世間の噂も正直気になりましたし…)。司法機関で働きたいという思いは変わらなかったため、司法試験受験生時代に勉強していたことを活かすことができ、かつ司法機関で働くことも可能な、公務員試験を受験することに決めました。
憲法、民法、刑法については、一通り勉強が終わっていたので、公務員試験の勉強に際して改めて勉強し直す必要がなかったので助かりました。行政法等は公務員試験で初めて勉強しましたが、憲法を軸として、共通点、相違点を意識しながら勉強することによって頭を整理しながら勉強を進めることができました。
現在、実務においては、独占禁止法違反行為を事実として証明できなくてはなりませんので、「事実を証明するには何をすべきか」という視点で仕事を進めており、法律を知らなくてよいということではありませんが、法律を駆使して仕事をしているという実感はあまりありません。他部署には、事業者の方や一般の方から相談を受ける業務を行っている部署もあり、相談業務につくと、法律の解釈やガイドラインの説明を行うことになりますので、毎日、法律の知識を駆使しながら業務を行うことになります。また、その他の行政官庁であれば、法律の制定等のために他省庁との調整や外部の有識者の方等との関わりも出てきます。その際には活発な議論が行われることになりますし、法律に深く携わって仕事をすることができますので、勉強してきた法律や法律の勉強を通して身に付けてきたものの考え方を活かせる職業であると思います。
私はまだ入局してから日も浅いので、雑用も多いですが、それでも与えられている権力の大きさには驚いています。年次を重ねれば重ねるほど、責任の大きな仕事も任されますし、時には相手の人生を変えてしまうような場面も出てきます。相手にとっては、こちらが新人であろうがベテランであろうが、権力者であることには変わらないのだということを感じることも多くあります。これから公務員を目指される方には、責任の重さに負けず、かつ権力に驕ることのない行政官になっていただきたいと思います。頑張ってください。
文部科学省大臣官房文教施設企画部 施設助成課 勤務
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法令改正の際には法的思考力(リーガルマインド)が不可欠
寺田 拓真さん |
現在、私は公立学校の施設整備に係る法令の担当をしています。課内の総括として、種々の業務のとりまとめを行うとともに、昨年度、本年度と2年連続で法令改正を行っています。
私は、元々検察官を目指し、司法試験の勉強をしていたのですが、裁判傍聴に行った際、号泣している被告に対して、仕事とはいえ厳しい言葉を投げ掛け続ける姿を見て、少し違和感を感じました。その後、ボランティアとして学校に入るうちに教育の重要性を感じ、公務員へ転進することにしました。
現在の仕事である法改正を行うためには、基本的には法制的なスキルやノウハウが求められるため、司法試験や公務員試験のために勉強した「現行の法令の知識」はほとんど役には立ちませんが、その根底を流れるリーガルマインドについては法改正を行う際に必要不可欠なものなので、学んできた法律を仕事に活かすことができております。また、行政官として働くには、時代のニーズを素早く的確に読み取る能力とバランス感覚が必要であると思います。
公務員試験の法律は基本的に法的思考力(リーガルマインド)を養成する司法試験レベルの知識があれば十分対応出来ますが、特に面接、官庁訪問の対策は講座を受講し、講師からのアドバイスを受けることが合格・内定への近道だと思います。
しかし、公務員試験のための勉強も試験自体も、自分にとっての通過点に過ぎません。人生という地図の中で今自分がどこにいてどこに行こうとしているのか考えながら、肩肘張らずに進んで行けば良い結果は後からついてくると思います。進むべき道を見つけて、頑張ってください。
総務省 総合通信基盤局 電気通信事業部 事業政策課 勤務
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電気通信事業法の運用や改正で、公務員業務の面白さを実感
M.Ⅰ さん |
2003年に国家Ⅱ種事務官として総務省へ入省し、規制緩和後の電気通信事業(電話、インターネット等のサービス)に関し、事後規制の一貫として各通信サービス市場の競争状況を法的・経済学的見地から評価し、モニタリングしていく仕事をしています。
私は、当初、検察官を目指して司法試験の勉強に取り組んでいましたが、受験状況が芳しくなく、人生設計を再考していましたが、自分のやりたい仕事は、結局のところ「公的な」仕事でした。国民生活、国民利益の向上のため、大きな視点で従事できるのが国家公務員の醍醐味で、特に興味のあった情報通信行政は国策として取り組むべき重要な地位を占めるものだと思い、自分の志は公務員でも十分実現可能であるし、また、法律に携わる仕事ということに変わりは無いため転進することにしました。試験勉強として法律科目の対策は、司法試験で学んできた分、未修得者に比べると楽だったと思います。その分、経済学やその他の科目に力を入れることができました。
法律に携わる仕事に就きたいという思いは、所管している法律(電気通信事業法)の運用を行うとともに、関連するガイドラインの運用や改正を行うことで実現できています。
また、行政の仕事は思っていた以上になかなか面白いと実感しています。自分の携わっている政策を通じて国民生活が便利で豊かになっていく過程を目の当たりにできるからです。私が携わっているのが情報通信という変化の激しい業界であることからも、特定の分野に限ることなく広い視野を持ち、前例に囚われない柔軟な思考をもって取り組むよう心がけています。加えて、特に日々感じるのは、経済学的センス、ビジネス・経営感覚を役人も持ち合わせる必要性が徐々に高まっていると思います。
民間企業、法曹界では決して体験できない世界を見ることもできます。常に大きな広いビジョンを持って何事にもチャレンジしてください。
国家 I 種職員
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「法」を真正面から問うことが出来る、能力、覚悟が必要
U.H さん |
私は、社会における自分あるいは他者の自由、権利をどのように保障し、調整するかという思想およびシステムに興味があったため、国家 I 種を目指すことにしました。
現在は、政省令、大綱といった法律に準じる規則の運用等に関わっています。そうした場合も法律の運用と同じく、趣旨や経緯を尊重しつつ、文言に注意し、具体的な状況に当てはめ、執行する業務を行っています。政省令レベルでは法規としての効力を持ちませんが、運用においては広範囲の関係者に影響を与えるため、慎重な執行が必要です。また、執行を通じて規則に不備等があれば、現状に即する形で改正を提起できるという、積極的な業務の側面もあります。こうした運用の実施報告として、白書の編纂作業なども担当しています。
公務員も、法を通じて社会正義の実現を行うという責務を負っており、非常にやりがいのある業務だと思っています。これからの公務員には、「法」が必要とされる経緯やその限界はなにかということを、真正面から問うことが出来る能力、覚悟が必要です。特に現状改革に興味のある方は、行政内部がどうなっているかその目で見て、社会全体の利益に尽くしていただきたいと思います。
国家 I 種職員
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国家公務員はやり甲斐のある仕事か?
水谷 努さん |
景気が回復し民間企業の業績が復調している今日、国家公務員を目指す意義、国家公務員として仕事する意義とは何でしょうか。
ありきたりかもしれませんが、一企業や一地域、そして自己の利益を超越したところで、国全体だけでなく世界も視野に入れ、将来も見据えた大局的見地から、自分の生まれ育った日本という国を見つめることのできる仕事は国家公務員以外にない、そして、その日本の枠組みを変えるチャンスに最も恵まれている仕事は国家公務員だと私は信じています。
私自身のことで言えば、就職前から何とかしたいと思っていたレジ袋の問題について、削減やそのための有料化を周囲に口を酸っぱくして問題提起し続けた結果、本年通常国会で成立した容器包装リサイクル法の一部改正法にレジ袋削減をはじめとする容器包装廃棄物の発生抑制のための対策が盛り込まれました。
また、若手職員が提案した学校の燃料電池導入を補助するアイデアが大臣の目にとまり数億円の予算が付いて事業化されました。クールビズやチームマイナス6%、エコマークも職員のアイデアです。
省によって多少の違いはありこそすれ、本人のアイデアと情熱次第で、上司を説得し、何でも実現できるのが国家公務員の魅力だと言えます。裏を返せば、目の前の仕事を淡々とこなし、事件・事故が起きればそれに対処するという受け身の姿勢では、国家公務員になった意味がありません。
国の行政が本気になってできないことはない、あとはそれに携わる職員の熱意次第です。また、改革は若手の特権であり、数十年仕事をして業界や族議員など様々なしがらみを抱えた年配の職員にはできません。
私自身もまだまだ十分にやりたいことができたとは思っていませんが、自分が生まれ育った日本をよりよい国にしたい、という熱い情熱を持つ皆さんには、ぜひ国家公務員という進路を目指してもらいたいと強く願います。そして一緒に頑張りましょう!



























