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----- 2008年 司法書士試験 合格体験記 -----
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信頼できるツールをひたすら反復すれば
実力は必ず上がっていくはずです

T.M さん(22歳)
京都大学工学部4年在学中

■受験回数
2回

■伊藤塾受講講座(リンク先は2009年開講のものです。)
できる!択一式、とける!記述式、できる!記述式
うかる!記述式「合格への直前予想編」、
全国公開模試

* はじめに

2008年10月1日16時8分、自らを溢れ出さんとするパトスを抑えきることがかなわず、奇怪な雄叫びとなって外界に発せられんばかりでございました。思い起こせば、1年前、己の全てを捧げて挑んだにもかかわらず、わずか1点足らずで不合格となり、袖をすみずみまで濡らしたあの日以来、臥薪嘗胆で駆け抜けたがために、この度結果を出すことが出来たのでございますが、そこにいたるまでの私の軌跡についてをここで申し上げたいと思います。

私は工学部に属しておりますが、法に興味を抱くようになり、仕事内容や試験の内容、今後の展望等から司法書士を目指すこととしました。勉強を始めたのは大学2年の夏頃で、市販のテキストを買いに書店を廻ったことを覚えています。その中で、蛭町講師及び山村講師の「うかる!記述式」(日本経済新聞出版社)は説明が丁寧かつ体系的でしたので、記述式の勉強はこれらをもとに始めようと決めました。

* 私がとった勉強方法

山村講師の本に書かれた答案構成法はとても合理的で、初学者であった私でも記述の問題にある程度取り組めるようにしてくれましたが、本の問題を解くだけでは経験値が不足していることは言うまでも無く、もっとこの答案構成を多くの問題で試したいとそう思いできる!記述式」を受講しました。この講座においては、種々の問題に対して講師自身が答案構成を作成していく様子が見られ、記述で問われそうな論点を多数確認することができたので、とても有意義であったと感じています。以後の記述式対策としては、その「できる!記述式」の復習をしながら、自らの答案構成力を上げる、ということを中心に据えて、不動産登記法及び商業登記法を1問ずつ、ほぼ毎日解き続けました。先ず、線を引きながら問題を読んで、次に役員らの就任状況を書き込んだら、何日に株主総会があったので、えーと…、と要点を書きながら、必要な登記は何か、と考えをまとめていくのです。そしてその後はひたすら黒ペンで解答を作ります。書く内容が多いとやたら手が疲れますが仕方ありません。本番で字数が多い問題にあたった時に備えて、毎回丁寧かつ速く書くよう努めていたように思います。勿論、一番大切なのは答案を構成する段階なのですが。

その他に受講しましたのは「うかる!記述式」で、こちらの講座は4回ではありますが、1問ごとに実に様々な論点が組み込まれており、蛭町講師の登記に対する熟練度の高さを思い知らされるもので、これらの復習を徹底することで択一知識を深めることにも繋がりました。他には全国公開模試を本試のシミュレーションとして受けたのですが、私は午後の部を、商業登記記述式→不動産登記記述式→不動産登記択一式→商業登記択一式→民事訴訟法等、の順で解いておりました。理由としましては、記述を解くために手の体力が必要なこと及び不動産登記記述式は予期せぬ型で出題されうるので後に回そうとしたこと、民事訴訟法等を最初に解くとパニックになりうる、ということからです。もっとも、本試験では不動産登記記述式を最後に回すことになりましたが…。

* 伊藤塾の受講スタイル

受講スタイルはインターネットにしました。私は大学生でありますので、平日は授業に出なければならないことや、髪型を整えたりして外出の準備に時間のかかる性分を考慮すると、最も時間が節約できて受講料も安いネット受講が適当でした。また、常に1.5倍速にして集中して見るようにも努めておりました。

* 総論・直前期

やはり、記述試験においては、いかに自分のやり方で解けるか、が問題になりますので、伊藤塾での洗練された答案構成法はとても有用でした。信頼のできるツールを使って何度となく反復することにより、実力はきっと必ず上がっていくと思います。

ちなみに、大学の定期試験のシーズンはほとんど勉強することができませんでした。1月の中盤から終盤にかけてがそれで、たとえ工学と法学とで分野は違えども、卒業だけは果たす、というのが自らへのけじめのつけ方だと思ったので、試験を受けて単位を確実に取らねばなりません。そのため、1月中は、やるせないながらも法の勉強から離れ、大学の試験に専念しておりました。もちろん、それ以外の時期にしましても、平日はたいてい授業があり、授業があれば(特に実験は)レポートも課されますので、それらをいかに迅速にこなして、司法書士への勉強時間を確保するかが、常に付きまとう問題であったと思います。逆に最も集中して勉強できたのが、春休みにあたる2月と3月です。私はその間、ほとんどどこにも外出せず、家に閉じこもってひたすら勉強の毎日でした。1月に何もできなかったこともあり、自分でも信じられないほど、いわば嵐のように勉強に励んでいたように思います。これは大学3年の春休みのことですが、今の自分にはもう、そんなエネルギーはありません。とにかく昨年落ちたことが許せず、今年こそは受かってそしてゆくゆくのビジョンを明るくしたい…、そういった想いが当時の私を突き動かしていたのだと思います。

今、私はつい、1年目の不合格が許せなかった旨を書いてしまいましたが、私は1年で受かるべく、本当に必死でございました。工学部生が、単身、反復学習を遂行するも、模試の点数はなかなか伸びず、不安に思いつつも、「手を広げすぎないこと」が司法書士試験の鉄則ですので、とにかく我慢して自分のやり方のみを信じる。そして、模試の点が悪かろうとも、復習してプラスに変えんとする…、こうした健気な(?)努力を重ねる中で挑んだ本試験でしたが、1点足らずの不合格!!こうした「切ない」を通り越した想いは多くの受験生が経験されていると思いますが、この過程は難関試験を突破するためだけでなく、人として強くなるためにも必要なことなのかもしれません。私が2年目に合格できたのは、1年目に必死でレベルを上げ、後一歩まで追い詰めたことで、自分の勉強に間違いはなかったことが証明できたためだと思います。

* 最後に

私は試験終了から発表までの3ヶ月間、非常に悶々としておりました。何しろ、解答速報により、不動産登記の左半分を失ったことを知り、商業登記記述もミスが多い…。択一も特に抜群というほどでもない59問で、果たして記述で基準点を超え、かつ総得点をもクリアーすることができるのだろうか…。脳裏からその懸念が離れる時はほとんど無かったように思います。10月1日、私は実験のため、大学の研究室におりましたが、心ここに有らずとは正にあの時のことで、2時ごろから適当に雑誌をめくりながら思いをめぐらし、パソコンの前で4時になるのを待っておりました。その際の私の顔色はゾンビのそれに近かったものと思われます。そして、時はおとずれ、動揺しつつも法務省のHPを開く、が、未だ20年のページが無い!!命が繋がる思いがしました。4時5分、遂に現れたため、まずは合格点を確認する…。(択一と総得点は大丈夫のようだ。記述の基準点は、19.5!?それならば…、いやいや、オレは落ちたさ、もうダメだ…)自問自答しつつ次に開いたのは当然、合格者一覧で、先ずは東京が現れ、マウスのホイールを回して大津を探す…。(大津は、どこ?、あった、けど、番号は……、!!!!!!!)次の瞬間、私は理性を失い、その場が研究室であるということも忘れてノドがつぶれるまで体内エネルギーを発散したのでした…。

この試験は(残念ながら)どんなに勉強しても合格が保証されるものではありません。私の場合も記述は22点と、例年ならば不合格となる点数で、「時の運」なる要素が無かったとは言い切れません。ただし、私は本試の最中、絶叫せんばかりに気合充分で、解きにくい問題にあたろうとも、後に回しこそすれ、必ず全てを解ききろうとする強い気持ちで臨んでおりました。とういのも、昨年1点差で落ちたことにより、最後の気迫の一押しが勝負を決めることを知っていたからです。ですので、実力だけでは中々片付かないこの難題に対しては、受験生一人一人の想いの強さ=心の強さが可能性を生み出すのではないかと思います。

最後に、私は大学生だというのに(?)、若干2年の間、1人で勉強する時間がほとんどで、そのために失ってしまったものがあります。そして、それは多分もう戻ってはこないでしょう。しかし、否、だからこそ、この度得ることのできた資格を自らで有意義なものにしていかねばならない、と思う次第でございます。

(2008年11月・記)

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