伊藤塾長からのメッセージ
合格していた方へ
おめでとう。よく頑張りましたね。あなたが今まで真摯に努力された結果が実を結んだことを、私も心から嬉しく思います。ここまで7科目という広範囲な学習をしつつ、その精度を上げてきたその積み重ねは大変なものだったと思います。あなたのような予備試験受験生のその努力が、今年の司法試験短答式試験の結果においても、予備試験合格者の合格率99.7%という驚異的な数字として現れたのだと思います。
しかし、言うまでもなく、あなたにとって本当の勝負はこれからです。論文式試験まであと1ヶ月程度しかないからこそ、優先順位を決めてやるべきことを絞り込まなくてはなりません。
論文を書く量が不足している方は、今日からすぐに書き始めてください。正確な基礎知識と、それを事案に即して応用できる法的思考力があることを、答案に示すことができるように準備することが大切です。
思いがけずこの結果を受けて焦ってしまっている方も、なかにはいるかもしれません。
是非一度伊藤塾へ相談してみてください。
受験番号を見つけられなかったあなたへ
努力に努力を重ねてきた方ほど、そのショックを計り知れないほど大きいことでしょう。
特に伊藤塾で勉強してきた方たちのなかには、周りで1回の受験で合格したという話を聞くことがあるでしょう。それに比べて「どうして自分は」「向いてないんじゃないか」「もうやめようか」という気持ちになるかもしれませんが、そんなことを考える必要はまったくありません。
「人は皆違う」、だから人と比べることは意味のないことです。そのことを、あなたは憲法を通じて学んだはずです。
確かに、伊藤塾では1回目の受験で合格する方が何人もいますし、そのことは大変素晴らしいことです。しかし、そのレベルを目指して学習してきたことや実際に受験までこぎつけたこと、そして、そのプロセスで自らがどれだけ成長できたかということに大きな意義があるのであって、今回の結果にどういう意味を与えるかはあなたが決めることです。
悔しい思いは必ず次への原動力になりますから、決して押さえ込む必要はありません。いまは目一杯悔しがってください。悔しいと思う気持ちは、あなたのこれからの伸びしろがあることを示しています。
ただし、今後のことを考えるときには冷静に考えることが必要です。結果には必ず原因があります。この短答で合格点を超えられなかったということは、基礎知識の精度、そして基礎を応用する力が不十分である可能性があります。自分では勉強したつもりでも、知識の本質の理解が十分でなかったり、記憶が曖昧だったりしていないか、冷静になって検討してみましょう。
論文の勉強を進めることにより、知識の精度も高まり、短答の実力も上がります。
最終合格という目標を見失わず、今回の結果を糧にさらに奮起すれば、来年一気に最終合格することも当然可能となります。
どのような結果であっても、それを次へのエネルギーに変える。辛いとは思いますが、これを意識的に行うことです。悔しさを力に変える訓練の場が与えられたことに感謝し、もう一度自分を見つめ直すことができれば、将来間違いなく実務の現場で活躍できます。
来年の予備試験に向かって新たなスタートをきる、法科大学院入試に向けて取り組む、あるいは司法書士試験・行政書士試験に挑戦する。道はいろいろありますが、自分で考え、選択したものであれば、 どれもあなたの人生にとって最良の選択のはずです。 まわりの目など気にすることなく、自分の心の声に従って、その道を堂々と歩んでください。
どのような道であろうと、私はあなたを最後まで応援し続けます。
最後まで読んでくださってありがとう。