思うような結果でなかった方、本当に悔しいことと思います。
コロナウイルスの不安の中、試験日程の変更にも耐え、論文式試験当日に向けて、本気で頑張ってきたのであれば、その気持ちは当然です。
また試験後に口述や司法試験を見据えて学習しておくことを今年は特に強調してきました。論文後も気を抜かずに勉強してきたその努力は、特に準備期間の短い今年必ず意味を持ちます。
積み重ねてきた分だけ、誇りと自信に変えていただきたいと思います。
 
また、結果が出ないとき、新しいことに手を出したくなります。
しかし、予備試験、司法試験では、盤石な基礎・基本と、徹底した書く訓練で十分合格できます。
最先端の話ばかりする人ほど、往々にして基礎ができていないものです。
実務で必要とされるものも、実は盤石な基礎力と書く力です。
徹底した敗因分析のもと、やったことのある基礎を見直すというのは、
目新しいことをやるのに比べ、自分のアラが見えるものです。
その分、楽しいとは感じられないかもしれません。それでもやるのです。
自分のアラが見えた時、それはもう弱点ではなくなっています。必ず結果はついてきます。
 
予備試験は法曹になるための一つのルートにすぎません。
今年はすでに法科大学院に合格されている方も多いと思います。
法科大学院在学中に予備試験に合格する方も多数いますし、
法科大学院を修了して司法試験に合格をすることもできます。
 
合格への道やタイミングは人それぞれです。
どんなルートであろうとも、法曹になりたい人は、そのために必死に努力すればよいのです。
自分の人生を誰とも比べる必要はありません。
どんなときも自分の人生、何があっても堂々と自分らしく前に進むだけです。
 
論文式試験に合格された皆さん、喜びもひとしおと思いますが、今からが本番です。
あと２週間、必死で口述試験の準備をしてください。
時間的に出来ることは限られています。
手を広げず、基礎知識の確認と原理原則から答えられるように再徹底してください。
さらに必ず問いを耳で聞いて、声に出して口で説明するトレーニングをしてください。
書くのと話すのでは大違いです。
受験生同士ではもちろん、そういう環境にない方は法律知識のないご家族を相手に聞いてもらうだけでもかまいません。
また、伊藤塾では本番さながらで定評ある「口述模試」と豊富な「口述再現集」を用意していますので、ぜひ活用してください。
 
今日の結果がどうであったにしろ、この事実を自分の成長の糧とすることです。
あなただけが今日の試験結果に本当の意味を与えることができるのですから、
周りに振り回されず、明日からも自分の目指すゴールに向かって堂々と歩んでください。
 
私はあなたがどのような決断をされようとも、最後まであなたを応援し続けます。
最後まで読んでくださって、ありがとう。
 

2021年1月14日