ルート別・司法試験合格率を知る。
法律家になるためには、司法試験に合格することが必要です。そして、司法試験の受験資格を取得するルートは、予備試験に合格するルートと、法科大学院を修了するルートの二つあるとされるのが一般です。
しかし、最終ゴールである司法試験の合格率という観点から緻密に分析すると、実は以下の4つのルートに分かれていることがわかります。
いずれのルートを選択するにせよ、最終ゴールの司法試験合格までを見据えた計画が必要です

※1 法務省発表の予備試験合格者全体の合格率です。
※2 法務省発表の法科大学院・既修者コース修了者のうち合格者数、合格率ともに上位10位および20位以内の大学院の合格率です。
※3 法務省発表の法科大学院・既修者コース修了者全体の合格率です。
※4 法務省発表の法科大学院・未修者コース修了者全体の合格率です。
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予備試験は法科大学院修了と同等の実力を測る試験であることから、法科大学院入試に比べ、より司法試験に近いレベルの実力が試されます。
実際に、予備試験の短答式試験は司法試験と問題の一部が共通化されており、また、予備試験合格者の司法試験合格状況は、半年という短い準備期間に関わらず、短答式試験合格率は例年ほぼ100%、論文式試験合格率も70%前後の高い合格率を維持しています。
つまり、予備試験対策は、当初より司法試験レベルを意識して学習できるため、予備試験合格の力とともに司法試験を一回で突破する力を養っていくことが可能になるのです。
予備試験ルートなら「仕事を辞めずに司法試験合格」が可能です。
働きながら、司法試験合格を目指す場合は予備試験ルートが最適です。予備試験合格のポイントは、1回目の受験で予備試験短答式試験の合格を狙うことです。予備試験の短答式試験は基礎的な内容にとどまるため、1回目の受験から十分合格が可能です。
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経済的負担を最小限に、法律家になることが可能。
予備試験の大きな魅力は、法科大学院ルートに比して、圧倒的に経済的負担が少ない点です。
法科大学院の授業料が全くかからないわけですから、経済的な負担の差は一目瞭然です。
法曹実務に就くまでの時間を大幅に短縮
法科大学院ルートでも、早期卒業・飛び級入学などを利用することで、実務に就くまでの時間を短縮し、かかる学費などの経済的負担も少なくすることができます。また、法律の実力があれば、学費免除の特待生で入学し、さらに経済的負担を減らすことができます。
予備試験ルートと法科大学院ルート

難関法科大学院(既修)合格を目指す!
一般に難関校といわれる法科大学院修了者の合格率は高く、一方ではほとんど合格者を出せない法科大学院も多くあり、合格率にかなりの差があります。
さらに、既修者コースと未修者コースでは合格率に大きな差があります。これは、法科大学院入試段階で盤石な基礎を獲得できているか否かがのちの司法試験合否の分かれ目となることを表しているといえます。こうした状況下では、何よりも難関校(既修)を目指すことが重要になります。
2015年(平成27年)度司法試験法科大学院別合格率
| 出願者 | 受験予定者 | 受験者 | 短答式試験の合格 に必要な成績を得た者 |
最終合格者数 | 合格率 (合格者/受験者) |
|
|---|---|---|---|---|---|---|
| 予備試験合格者 | 307 | 307 | 301 | 294 | 186 | 61.8% |
| 一橋大法科大学院 | 151 | 151 | 142 | 114 | 79 | 55.6% |
| 京都大法科大学院 | 262 | 259 | 240 | 198 | 128 | 53.3% |
| 東京大法科大学院 | 342 | 337 | 305 | 233 | 149 | 48.9% |
| 神戸大法科大学院 | 161 | 161 | 149 | 121 | 72 | 48.3% |
| 慶應義塾大法科大学院 | 373 | 373 | 347 | 274 | 158 | 45.5% |
| 中央大法科大学院 | 517 | 515 | 475 | 372 | 170 | 35.8% |
| 早稲田大法科大学院 | 524 | 520 | 471 | 363 | 145 | 30.8% |
| 大阪大法科大学院 | 180 | 180 | 165 | 125 | 48 | 29.1% |
国公立または私立(既修)特待生合格で、学費を大幅削減!
法科大学院は学費が高いイメージがありますが、国公立と私立の法科大学院では、学費にかなりの差があります。
また、私立では、特待生合格として、入学金と授業料が免除になる制度があります。同じ法科大学院生でも、一般生と特待生では、修了までの学費に100〜200万円以上の差が生じます。法科大学院によっては100名程度の奨学生を認めるなどしており、特待生合格は決して手の届かないものではありません。また、各法科大学院が実施するもの以外にも様々な学費支援制度(貸与含む)があり、多くの学生が奨学金を利用して授業料や教科書代を賄っています。
飛び級合格なら、時間も学費も節約できる。
早期に学習を開始すれば飛び級合格も可能になります。大学3年での早期卒業制度のある大学では、未修のみならず既修の飛び級合格もできますから、大学4年次にかかる学費を減らすことができ、経済的にも時間的にも負担を減らせます。また、一般的な未修飛び級合格でも1年早く法科大学院に入学して司法試験対策が始められるため万全な準備ができ、司法試験不合格というリスクを削減することにもつながります。






