苦しみを分かち合い共感した先の依頼者との信頼関係

川村洋平先生

経歴 法政大学法学部卒業    明治大学法科大学院修了
   司法試験合格
   Authense法律事務所 入所





※先生の所属事務所等プロフィールは、取材時のものです。

川村洋平弁護士インタビュー動画 ~法律家を志す皆さんへ向けて~

 大学入学の段階では、司法試験受験について何も考えていませんでしたし知りませんでしたので弁護士になろうとは考えていなかったのですが、大学二年生の時に、せっかく法学部に入ったのだから何か法律系の仕事に就こうと思い、まず行政書士の勉強を始めました。行政書士の勉強をすすめていくうちに、当初、法律はとっつきにくいイメージがありましたが、実は人の生活のリアルな部分に密着していて、「法律ってこんなに面白い世界なんだ」と感じるようになりました。そこで思い切って弁護士を目指してみようと思い、大学三年生から司法試験の勉強を始めました。大学の授業で法律に触れて行政書士を目指そうと思い、その延長線上で司法試験を受けたという感じです。
 そのような流れで、具体的に司法試験に向けた勉強をスタートすることを決意し、先ずは伊藤塾のイベントに参加してみたところ、伊藤先生に旧司法試験と新司法試験の違いを教えていただいて、「違いはありますがきちんと勉強すれば必ず合格する」といった話を聞き、「ここまで断言してくれる塾なら大丈夫だろう、自分の夢を叶えられるだろう」と思ったので、伊藤塾に入塾しました。

 私が在籍するオーセンスは弁護士数60名ほどの事務所で、各専門分野に弁護士が配置されていて、基本的にわからないことがあっても弁護士間で共有して問題解決をする体制ができています。いかなるご相談でも対応できる事務所だと思います。
 そして、私が担当している案件は、不動産関係が7割、それ以外だと一般民事や企業法務が3割といった構成です。不動産関係といいますと、いわゆる居住用賃貸借物件の賃貸関係に関する事件が月に数十件あります。それを中心に他にも不動産関係の事件は扱っています。残りの3割に関しては、離婚相続や、その他企業法務ですね。訴訟も交渉もやっています。
 個人案件と企業法務も両方やっています。不動産が専門で、それ以外にもご依頼いただければ企業法務でも家族関係でも何でも対応させていただいています。

 いままで担当した仕事の中で大変だったことは交渉案件ですね。不動産案件だと交渉案件を数多く担当するのですが、やはり相手方から弁護士が話を聞こうとすると「いや、弁護士になんか話すことはない」と一切シャットダウンされて、たまに訪問させて頂いたりすることもあるのですが、その時も居留守を使われたり、こちら側としては騙すつもりは一切ないので誠実に対応しようと考えているのですが、中々ご理解いただけないっていうのは辛いですね・・・。
 それはもう粘り強くやるしかないので、交渉の場面において、いかにwinwinの関係を築くかが一番大切だと思っています。ですがその手前、信用して話を聞いてくれるというステップに行くまで、信頼関係を築くのが一番大変ですが大切だと思っています。
 あとは、弁護士に相談するほどの究極の問題を抱えているので仕方のないことだとは思うのですが、感情的になってしまい話にならないときも大変ですね・・・。

 弁護士のやりがいを感じる瞬間ですが、やはり「依頼してよかった」と言われるのが一番嬉しいです。そう言っていただけるときは当然ご依頼頂いて、結果をだして自分の目的を達成できた時なので、心の底から嬉しいです。一方で、お恥ずかしながらご依頼を頂いてご期待に沿えない時もたまにあるのですが、そういったときでも「先生に会えてよかった、先生に依頼してよかった、依頼して後悔していません」と言っていただけると、申し訳ないという気持ちもありながら、自分なりのベストは尽くせた、信用して頂けて良かったと思いますね。

 弁護士として求められる能力ですが、私個人としてはご依頼者様に共感できる人、共感力の強い人が法律家に向いていると思います。我々弁護士の仕事というのは、ご依頼者様からご相談を頂いた際に、事実関係や証拠を確認させていただいて、どこに法律が適用できるか判断するのですが、それを機械的にやることも可能ですし、場合によってはそれを望まれることもあります。
 ですが、皆さん弁護士に相談されるまでに、色々悩んだり、相手に傷つけられて苦しんでいたりすることもありますので、言い方は悪いですが、法律的に解決するのに役に立たない情報を多く吐露されることもあります。そういったご心情に対して、弁護士がどれだけ共感して苦しみを少しでも分かち合うといいますか、理解できる人ですとご依頼者様から信頼されるのではないかと思います。企業でも個人でも人と人のやり取りなので、相手の立場に立って気持ちを知れる人が向いていると思いますね。

 これから広がっていく分野について、あまり深くは検討できていませんが、今までは「弁護士は相談を受けて、訴訟したり交渉したりする」というのが伝統的な役割でした。ですが、これが逆に弁護士が今まで培ってきた知見や経験を皆さんに還元していく、弁護士自身が企業を立ち上げてサービスを考えて提案していくという形になっていく可能性もあると思っています。我々は「ご相談を頂いた方とご契約を結ぶ」という形態で仕事をしています。これから弁護士は不特定多数の方に対して、弁護士の経験や知識を生かしたIT技術やAI、アプリを提供していく環境もこれから求められるのではないかと思います。違った方法で弁護士を身近に感じていただける一つの方法になるのかと思います。


 今は不動産を中心に仕事をしているので、これからも不動産法務の分野を集中的に取り扱って、不動産分野での専門性を高めたいと思っています。「この分野ならだれにも負けない!」という強みがあると、他の弁護士さんとの差別化を図れるのでは、という考えに基づいています。ほかの一般民事も手を抜かず経験を積んでいけたらなと思っています。

 法曹というのは非常にやりがいのある仕事です。やはり弁護士といえば困っている人を助けるというのが主な仕事です。弁護士に対して、難しいイメージがあると思いますし、司法試験に合格するまでは非常に大変なのですが、頭が良い悪い関係なく、正しい努力を継続してできれば、必ず合格できる試験だと思います。ぜひ、司法試験、法曹という選択肢を一つ視野に入れていただくと嬉しい限りです。

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