法律知識のみならず…受験を通じて自分と向き合い考えることの大切さを学びました!


C.Jさん:慶應義塾大学法学部卒業 ◆学部成績/[GPA]:2.94 S(A+、優以上):A(優):B(良):C(可)=40:80:50 ◆受講講座/司法試験入門講座(本科生)+リーガルトレーニング,コンプリート論文答練,その他

合格校/首都大学東京法科大学院(既修)、早稲田大学法科大学院(既修)

はじめに

私が弁護士を志したのは、昼休みに何気なくネットで見つけた亀石倫子弁護士のBuzFeedのインタビュー記事がきっかけでした。学生時代から同調圧力を生理的に嫌悪し、集団になじめずに鬱々としていた過去、それゆえに弁護士になった後は、偏見にさらされて世の中から排除される人たちに対する共感をもとにGPS裁判やタトゥー裁判を戦ってきた経歴を読んで、「あっ、自分と同じ感性の人間がいる」という嬉しさと、世の中に対する違和感を積極的に活かせる弁護士という職業に強い興味を持ちました。

私の勉強法

基礎学習について

私は、まず、基礎マスターをできるだけ早く聴き終え、その後は、単元ごとに基礎マスターテキストを読み返した上で、司法試験及び予備試験の短答過去問を繰り返し解く形で基本的知識の修得を行いました。短答過去問を解く際には、正答率の高い問題を優先的に解くとともに、論文ナビゲートテキストに載っている内容の肢については、論証の形で理由付けとともに解答するなど、できるだけ学習効果の汎用性を高める工夫をしていました。特に、秋島講師の短答過去問を通じて民法を総復習する講座は、短答と論文学習の一体化、という点で示唆に富む講座で他の科目の短答問題を解く際も役立ちました。

法科大学院対策について

早稲田大学は特段の対策をしなかった(時間的余裕がなかった)ため、第一志望だった東京都立大学法科大学院についての対策を記載します。やはり、いちばん重要なのは、過去問分析です。まず、論文式試験については、憲法は人権問題が判例ベースで問われる、民法は範囲の偏りはないが制度・条文についての基本的な理解が問われる、刑法は総論分野について基本的な知識が問われる、といった傾向があります。その意味で、基礎マスター+短答問題演習を通じた盤石な基礎知識に科目毎の論文の型さえ身につけておけば、数多くの論文問題をこなさなくても合格点を取ることは可能だと思います。もっとも、論文式試験は、科目毎の試験ではなく、3科目3時間の試験なので、時間配分には十分注意する必要があります(私は、3科目とも答案構成はできたのですが、1科目途中答案となってしまいました。)。 一方、両訴の短答式試験については、独特の穴埋め問題等があり、解法等を過去問で研究しておくことが必須だと思います。なお、5年分の過去問を解いた限り、特定の分野、問題が繰り返し問われており、その意味でも過去問分析が一番の対策になると思います。 

おわりに

私が、法科大学院の受験によって得られたのは、法的思考だけでなく、自分の勉強の癖や考え方等、膨大な自己データだと思っています。合格するために自分はどうすればいいのかを、他人に聞くのではなく自分で自分と向き合って考えることの重要性を認識しました。こうした経験は司法試験合格へも活きてくると確信しています。