明日の行政書士講座 バックナンバー
明日の行政書士講座 第89回
【タイトル】
地域密着型行政書士が語る~ゼロから始めた人脈づくり
【日時】
2017年8月6日(日)11:00~13:00
【講師】
常木 一典 先生
先生のプロフィール
神奈川県行政書士会
鎌倉支部 副支部長
1969年(昭和44年) 静岡県静岡市生まれ
1994年(平成6年) 同志社大学商学部卒業、静岡市の地方銀行に就職
2005年(平成17年) 証券会社に転職、神奈川県内に引っ越し
2012年(平成24年) 鎌倉市内にて行政書士登録、開業
【実施報告】
鎌倉で行政書士を開業されるまで
常木先生は、静岡にお生まれになり、大学は商学部で、銀行にお勤めになった後、証券会社に転職され、鎌倉に転居されたが、その後、リーマンショックでリストラはされなかったものの、サラリーマンを辞めたいと考えられるようになり、その頃から、自営業を始めたいと、模索を始められた。
パソコンが得意で、書類作りが得意であったことから、書類作成のプロである行政書士がいいのではないかということで、勉強を始められ、平成22年に見事に合格をされた。
鎌倉で、行政書士になることを大賛成なさっていた奥様を補助者にして、事務所を始めたが、まずは、サラリーマンと自営業者のギャップに心細い思いをされた。組織でないということは自分だけで全てを行い、全てに責任を持たなくてはならず、給与が貰えないということもサラリーマンとは違うところだからだ。
開業後の人脈の大切さ
開業後はどのように仕事を取っていくことができるのかを考え、色々な事をやってみたが、「人脈を作る」ということが大変重要なポイントであると思うようになった。とにかく知り合いが欲しくて、青色申告会、商工会議所、日本FP協会、ロータリークラブ、町内会まで至り、積極的に人の集まる場所へ参加なさり、町内会の会長までなさったことがあるということだ。
犬の散歩で知り合った人、近所の不動産屋さんからも、細い糸も大切にしたお陰で、仕事をもらうことができた。
仕事はこのような人たちからの出会いと紹介という形の連鎖で広がっていったが、この方法は、仕事をきちんとやらないと、負の連鎖という形にもなりかねないので、注意が必要だ。
SNSもFacebook、LINEなどは人脈作りのためだけではなく、仕事のルールとして使う事も多い。ポリシーは面識ができたら友達を申請、友人の投稿をチェック、時々投稿する。ただし、重い内容は書かない、業務の内容は一切書かない。ということにしている。
そして、作詞作曲をされる常木先生は言葉の大事さを知っているので、行政書士も大変言葉が重要であると考えられている。
また、日本行政書士会のコスモス成年後見サポートセンターにも参加なさって、行政書士会本会とは違った行政書士の人脈も作る努力をした。行政書士とのつながりは重要と思うが、直接仕事を紹介してもらえる、ということは少ない。むしろ、広い行政書士業務の中で専門外のことを聞くことができるという人脈が作れたことが重要だった。切磋琢磨し、精神的な支えとなってくれるのは、やはり行政書士だ、特に同期の仲間は自分と同じレベルで語れるので、重要な人脈だ。
行政書士も色々なタイプがいて、一概には言えないが、人間関係を選択することも可能なので、そこはとてもいいと思う、という事だ。自分が良いと思える人脈を作るのが行政書士の仕事なのだろう。
現在、常木先生は「自分は行政書士になれて、行政書士ライフをとても楽しんでいる。」と笑顔で語られた。
