明日の行政書士講座 バックナンバー

明日の行政書士講座 第92回

【タイトル】

行政書士として「オンリーワン」の存在を目指そう!~薬事専門行政書士として歩んだ4年間を振り返って~

【日時】

2017年10月28日(土)18:00~20:00

【講師】

岡村 陽介 先生

先生のプロフィール

 

 
サニー行政書士事務所 代表
 

 
1978年(昭和53年)、新潟県佐渡市に生まれる。
県立佐渡高等学校を卒業後、新潟大学教育学部(当時)に進学。
英語教員になりたいという夢を持ち最初の2年間を過ごすも、『生きた』英語に触れられない、習得できない状況に次第に違和感を覚える。「英語を話し、英語を使って生活する環境を経験していない自分が、生きた英語を教えられるはずがない!」と考え、1年間大学を休学しカナダのバンクーバーに語学留学。帰国後、知人から「ロータリー財団国際親善奨学生」制度のことを知り、もう1度留学したいという気持ちもあって、大学卒業後にイギリスのスコットランドに大学院留学。英語教育学の修士課程を修了し、帰国。帰国後、英会話スクールにて勤務の後、教育産業系の会社に転職。米国公認会計士(U.S.CPA)やMBAなどの、ビジネスマン向けプロフェッショナル資格の取得講座において主に教材開発を担当。英語文献の調査、教育コンテンツの執筆・編集、海外クライアント・教育機関との折衝、連携などを経験する。そんな中、自身もU.S.CPAの資格を取得。勤務から8年が経過した頃、抱えていた業務量に対しキャパオーバーを起こし、うつ状態に。会社を約半年間休職する。その折、ふとしたきっかけから行政書士という仕事の存在を知り、その業務種類の多さと仕事としての魅力に関心を抱き、試験挑戦を決意。1度目(2011年)は惨敗するも、2度目(2012年)の試験で何とか合格を果たす。2013年7月に行政書士事務所開業。最初は会社勤務とのダブルワーク。同年12月末に会社を退職し、2014年から完全に独立する。開業当初から、具体的な実務経験は無いにもかかわらず、その業務内容の奥深さに魅力を感じ薬事関連業務を専門に扱う。英語を扱える点もプラスに働き、現在は特に国際業務(化粧品等の輸出入)に特化した薬事専門行政書士として、お客様のニーズや問題に寄り添う毎日を送っている。趣味は音楽(ドラム演奏)とテニス(観戦中心、たまに自分でも)。家族は妻と子(4歳男の子)ともう一人(2017年8月出産予定)、黒柴(2歳女の子)。
 

【実施報告】

【実施報告】
岡村先生は多岐に渡る行政書士業務の中で、専門特化することの重要性に着目し、カナダ・イギリスに海外留学なさった語学の経験を生かして、薬事業務の中でも化粧品の輸出入に特化した薬事専門の「オンリーワン」行政書士として活躍されている先生です。
 
行政書士業務の営業戦略
1.化粧品薬事業務
行政書士業務はとても幅広い業務があり、許認可が増えれば行政書士の新たな業務セグメントが増え、活躍の場が広がるという事になるということです。そのため行政書士として活躍するためにはオンリーワンになれる専門性を身に付けることがとても大切であり、そのためには各人が営業戦略として自分自身の(1)専門的に従事する業務のセグメント(2)業務セグメントの実態調査(3)営業・集客方法の選択(4)専門家による人脈ネットワークの確立をすることによって、自分だけのスタイルを作ることが重要となり、業務に対する姿勢も大切になるということです。
岡村先生は行政書士の多くの業務の中でも「薬事業務」に興味を持ち、その中でも特にご自身の英語力を生かした輸出入に関する薬事業務でオンリーワンを目指されたそうです。
岡村先生の専門である薬事業務も、もちろんクライアントのための許認可が必要な業務ですが、許認可だけでなく、化粧品に含まれる成分が日本でも使用できるものかどうか、日本語では何という名称にしたらいいのかなど、行政書士は企業の薬事法務部門としても役割を果たす必要があり、専門性があるだけにやりがいのある仕事となるそうです。
例えば同じシャンプーと言っても「化粧品」「医薬部外品」「医薬品」の区別があり、化粧品は健常者がより健康になるために使用するためのもの、医薬部外品は予防のためのもの、医薬品は治癒・治療のためのもの、となり、広告表現の際にもこれらの事に注意して、広告をする必要があり、化粧品ビジネスを行うクライアントに、関連する多くの法規に精通してコンサルタントをしていかなければならないということです。
 
2.「2年」+「4年」(試験受験時代と独立開業してから現在まで)
岡村先生も最初から薬事専門のオンリーワンの行政書士だったというわけではなかったそうです。
まず、行政書士試験の受験時代は一度失敗をしてそれを教訓にして2年目で合格をなさったそうです。
そして、独立開業してから4年。独立はしたものの1年目は鳴かず飛ばずで、電話のならない日が続き焦りもあったそうです。
先生はインターネットにも大変精通しておられるため、行政書士となっただけでは電話は鳴らないのだという事で、webを使っての営業戦略を実践し、Google・Yahooの検索機能を活用して、ご自分の業務について、有効な検索キーワードを特定し、インターネットを使っての営業・集客の方法を探求されたという事です。
そして、2年目には薬事専門のwebサイトを立ち上げ、報酬100万円の大型案件を受任、3年目には飛躍し、4年目でご自分のスタイルを確立し、現在に至ることになったそうです。
 
どのようにして専門特化型の行政書士となられたのか、現在ではweb戦略が重要であることなど、とても具体的なお話を交えてのお話をお聞きすることが出来ました。