司法書士は、一言でいえば「法律手続のプロフェッショナル」です。
最も中心的な仕事は【不動産登記】と【商業登記】になります。
不動産の権利関係を公示する制度です。土地やマンションの売買、住宅ローンの設定などをするときには、この登記手続を行います。
「商業登記」とは?
会社の本社がどこにあるのか誰が代表者で資本金はいくらなのかなどの会社の情報を公示する制度です。会社を設立するとき、役員が変わったとき、株式を発行したとき、M&A※ があったとき等に必要な手続です。
これらはマイホームを購入したり、会社を経営したりしたとき以外に目にする機会がなく、具体的な仕事内容がわかりにくい面もあるでしょう。
しかし、実は想像以上に身近な場面で力を発揮している存在です。
例えば、親族が亡くなったときの相続手続は、司法書士が最も得意とする仕事の一つです。
登記の申請に関して、相続人や相続財産の確認、相続放棄申述書の作成、登記申請書の作成など、相続に必要な手続を一貫してサポートすることができます。さらに、 2024年から不動産の相続登記が義務化されたため、今後もさらに需要が高まることが予想されます。
相続に関する相談
相続登記の申請代理、申請書作成を業として行うことができるのは、法律で司法書士、弁護士に限られており、その他の者が業として行うと法律違反となります。
2024年度より 相続登記が義務化され、相続登記の需要が高まっており、司法書士に求められる役割は大きくなっています。
不動産登記に関する相談
不動産登記に関する手続は、司法書士業務の中心となります。歴史上司法書士という職種が成立して以来、司法書士が主に扱ってきた業務になるため、社会的にも 「不動産登記の相談は司法書士へ」という信頼は厚いものとなっています。
不動産の売買という、多くの方にとって一生に何度もない節目に立ち合い、その取引の安全を守るという意味で責任の重い仕事であると同時に、一番やりがいを感じる仕事です。
会社登記や企業法務に関する相談
会社の設立、新規事業の立ち上げ、定款の見直し、後継者への事業承継、事業再編など、 企業経営では「会社法」に則った手続きや登記が必要となります。また、株主、顧客、取引先、従業員等との関係でも法的な対応が必要な場合があります。 司法書士は会社登記の専門家として、適正な登記手続を行うだけではなく企業法務全般を支援いたします。
成年後見に関する相談
「成年後見制度」は、認知症や精神障がい、知的障がいなどにより判断能力が不十分な方々が、人間としての尊厳を保ちながら安心して生活ができるように、成年後見人等が 財産管理や介護、福祉に関する手続を代わりに行うなどして、法律面や生活面で支援する制度です。判断能力が衰える前に、将来に備えて後見人を決めておくことも可能です(任意後見制度)。
法律はもとより人権、福祉、医療の分野にまで及ぶ研修を受けた多くの司法書士が成年後見人等に就任しています。
身近な法律相談
認定司法書士は、簡易裁判所における訴額140万円以下の訴訟代理業務を行うことができます。日常生活のトラブルに関する訴訟は、140万円以下に収まることが多いため、街の身近な法律相談の相手となり、解決に尽力します。
司法書士だからできる独占業務とは?
司法書士の仕事は先述のような「登記」だけではありません。登記以外にも、法律によって「司法書士だけが報酬をもらって行える仕事( 独占業務)」が定められています。
■ 法務局に提出する書類の作成
■ 法務局長に対する登記、供託の審査請求手続の代理
■ 裁判所または検察庁に提出する書類の作成など
■ 上記業務に関する相談を受けること
■ 法務局に提出する書類の作成
■ 法務局長に対する登記、供託の審査請求手続の代理
■ 裁判所または検察庁に提出する書類の作成など
■ 上記業務に関する相談を受けること
これらの業務を独占的に行えることが、司法書士の大きな強みとなっています。
他の資格者が参入できないため、安定した需要に支えられていることはもちろん、社会的信頼にもつながっているのです。
その他、司法書士の独占業務ではないものの、司法書士が中心となって業務を行っているものとして「成年後見業務」、認定司法書士が行う「簡裁訴訟代理等関係業務」( 簡易裁判所における訴額140万円以下の訴訟代理業務)があります。
全国どこでも働ける!
実際に、全国各地で司法書士は活躍しています。
また、司法書士の中心業務である登記業務は、 不動産登記については司法書士一人あたり341.6件、商業登記については54.9件になります。全国的にもばらつきは少なく、安定した仕事があります。
全国司法書士在籍人数
年齢・経験関係なく活躍できる!
司法書士は年齢・経験や生活環境に関係なく、どの地域でも一生活躍ができる仕事です。また登録1年目から責任のある、そして今までに経験したことのないような仕事に携わることができる満足感や達成感がある仕事です。
現在子育て中のため1年間京都の司法書士法人で時短勤務をしていましたが、このたび大阪で独立開業しました。
法人での業務時代ですが、江戸時代から、いままで相続登記が途絶えていた複雑な登記案件に携わり、調査や書類作成を丁寧に重ね、すべての登記が完了できたときは大きな達成感を得ました。
合格後は補助者時代の法人で司法書士登録をして、現在は社員司法書士として事務所経営に携わっています。
成年後見にも慣れてきたころ90代の認知症の女性の後見業務を担当し、日々の収支の改善や家族とのやり取りは大変でしたが、その方が私の訪問を楽しみにしてくれていることを知り嬉しくやりがいを感じます。
医療法人や法務局勤務の後合格後は司法書士法人に入社し3年の勤務を経て独立開業の準備をしています。
新人であってもその場で臨機応変な判断が求められることも多く、不動産登記の決済当日に印鑑証明書期限切れが発覚、遠方のためマイナンバーカードを自宅に取りに戻ることができないという時に、急遽、公証役場で委任状に認証を受けて無事申請できたという案件はドキドキでしたがやり遂げた感がありました。
試験日程について
4-5月 受験手続・出願
【受験資格】年齢、性別、国籍、学歴等に関係なく誰でも受験できます。
【受験料】8,000円(収入印紙を貼付)
【受験申請書配布】4月初旬から全国の法務局で配布。
【出願期間】例年5月上旬から中旬
7月 筆記試験
午後の部は3時間で多肢択一式と記述式が同時に実施されます。
10月 筆記試験合格発表→口述試験
例年、不動産登記法・商業登記法・司法書士法から出題されています。また、例年、筆記試験合格者のほぼ全員が合格しています。
11月 最終合格発表
認定考査は、法務大臣から「認定司法書士」として認めてもらうための試験です。「認定司法書士」になると、簡易裁判所における「訴額140万円以下の民事事件」を扱うことができるようになり、身近な紛争トラブルの解決も業務範囲に加えることができます。
5-7月 【特別研修】
合計100時間の研修です。
民事裁判の理論と実務を学びます。
9月 【簡裁訴訟代理等能力認定考査】
9月上旬の日曜の午後(13:00-15:00)実施される、主に論述形式の試験です。70点中40点取れば合格となります。
12月 【認定考査合格発表】
認定司法書士としてさらに活躍!
試験概要
司法書士試験の筆記試験は大きく午前の部と午後の部に分かれます。
午前の部については【5肢択一問題】のみが出題され、民法や会社法などの実体関係の法律の知識が問われます。
午後の部については【5肢択一問題】と【記述式問題】の2つの形式の問題が出題され、不動産登記法や商業登記法などの手続関係の法律の知識が問われます。
記述式の問題は、問題の事例をもとに登記申請書を書かせる形式であり、不動産登記法・商業登記法の各1問が出題されます。
また、❶「午前の部の択一式」、❷「午後の部の択一式」、❸「記述式」の3点にそれぞれ基準点が定められており、これらをすべてクリアしたうえで、❹「総合合格点」を突破する必要があります。この❶❷❸の基準点の存在が要注意であり、苦手科目や苦手分野をつくらず、全科目をバランス良く得点する必要があります。
最終結果:合格
午前の部択一式、午後の部択一式、記述式の基準点を突破し、総合得点が合格点に達したAさんは合格しました。
最終結果:不合格
午前の部択一式、午後の部択一式の基準点を突破し、総合得点が合格点以上であったものの、記述式で基準点を突破できなかったBさんは残念ながら合格できませんでした。
最終結果:不合格
午前の部択一式、午後の部択一式の基準点を突破し、記述式も合格点以上であったものの、総合得点が基準点を突破できなかったCさんは残念ながら合格できませんでした。
司法書士試験は、「ただ漫然と勉強すれば合格できる」というものではありませんが、正しい方法論のもとで正しい努力をすれば着実に合格できる試験です。ここでは「正しい方法論」として伊藤塾が示す合格の秘訣を3つご紹介します。
POINT 01
「丸暗記」ではなく「理解」する
司法書士試験における膨大な量の知識を記憶するために重要なことは、「丸暗記」ではなく、条文・判例・先例が出された理由(制度趣旨)を「理解」した上で記憶することです。これにより、知識の単純暗記に比べて、自然に多くの知識を覚えることができるようになり、未出の知識が出題された時に、法的思考力を活用して解く力も身に着けることができいます。
伊藤塾では、長年の法律の学習指導の中で培ったノウハウを活かし、単純知識の詰め込みを行うのではなく、制度趣旨からのアプローチによる分かりやすい講義を展開しています。
POINT 02
徹底したメリハリ付け
試験で出題範囲になる知識といっても、その重要性(出題可能性)にはバラつきがあるため、これを均一の労力をかけて学習すると非効率です。試験勉強である以上、出題可能性の高い「出るところ」にメリハリを付けて学習することが短期合格の大きなポイントとなります。伊藤塾では、学習分野につき「A」「B+」「B」「C」といった重要度のランク付けなど、司法書士試験を知り尽くした熟練の講師陣が徹底したメリハリ付けを行うので、効率良くかつ戦略的に学習を進めていくことが可能です。
POINT 03
「答案構成力メソッド」による
記述式の解法指導
記述式試験では、単に知識の有無が問われる択一式とは異なり、情報を整理するスキルと条文・先例の知識を使いこなすスキルが記述式試験のカギとなります。伊藤塾では、問題の情報を可視化して整理して検討を進める「答案構成力メソッド」に沿って解法指導を行っており、「○が出てきたら△を検討する」といった連想事項の指摘により知識を使いこなすスキルも養っていくため、自然と記述式問題が解けるようになります。