【鼎談企画】岡田龍太郎が語る司法試験合格への軌跡
岡田龍太郎さん
俳優。78期修習生。早稲田大学在学中の2016年、第29回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストに応募し、準グランプリを受賞。俳優デビュー後「仮面ライダーゼロワン」にて不破諫/仮面ライダーバルカン役を務めた。伊藤塾司法試験入門講座を受講して2024年司法試験合格。現在は司法修習中。
伊藤真塾長
弁護士・日弁連 憲法問題対策本部 副本部長。 1981年東京大学法学部在学中に司法試験に合格。以後司法試験受験指導を開始。「合格後を考える」という独自の指導理念は多くの受験生の賛同を得ている。
伊関祐講師
弁護士。東京大学法学部卒。中央大学法科大学院修了。2010年司法試験合格。在学中から伊藤塾教務スタッフとして論文問題の作成に中心的立場として携わる。
オープニング
伊藤塾長
皆さんこんにちは。伊藤塾塾長の伊藤真です。今日は2024年司法試験に合格された岡田龍太郎さんに来ていただきました。色々とお話を伺いたいなと思っています。今日は伊関先生も一緒に参加してくださっています。
伊藤塾長
では岡田さん、まず簡単に自己紹介をお願いします。
岡田さん
第78期司法修習生の岡田龍太郎と申します。よろしくお願いいたします。
伊藤塾長
よろしくお願いします。改めて本当に合格おめでとうございます。
岡田さん
ありがとうございます。
伊藤塾長
事情があって、祝賀会には来れなかったんだよね。
岡田さん
はい、行きたかったのですけどね。
伊藤塾長
そんなこともあったので、改めておめでとうということで、(当時の祝賀会のお土産だった)伊藤塾のロゴが入ったタンブラーを用意しました。ちょっと小さな物だけどね。これからお仕事の時なんかは机の上に置いて温かいもの、冷たいものにぜひ使っていただければなと。
岡田さん
ありがとうございます。
伊藤塾長
伊関先生も何かあるように聞いてるんだけど。
伊関講師
僕も用意したものがあってですね。お祝いのウイスキーなのですけれども。もし良かったら開けていただければ。
岡田さん
失礼いたします。おーっ! 仮面ライダーじゃないですか。
伊関講師
長浜で作っていて、逆に読んでAMAGAHANっていう。ウイスキーで色々タイアップしていて、ちょうど岡田さんに渡すならこれかなと思って。
岡田さん
ありがとうございます。
伊藤塾長
改めて今のお気持ちを聞かせていただけると嬉しいな。
岡田さん
本当に僕が合格できたのは、この伊藤塾に入って先生方に教えていただいたおかげなので、今日お会いできて本当に嬉しいです。ずっと画面越しでオンライン受講していたので、本物だ…という感じで、ちょっと緊張もしています。伊関先生(の声)は、毎朝目覚ましにもしていまして。
伊関講師
えっ、僕の声を?(笑)
岡田さん
ちょっと勝手に目覚ましにさせていただきまして…。前回の復習の部分を切り出して、それを毎日科目ごとに切り替えてっていうのを、何年かやっていましたので。
伊藤塾長
じゃあ、もう画面で観たりだとか声で聞いていたりだとか、そんな二人なものだから。
岡田さん
結構緊張しています。
伊藤塾長
岡田さんがカメラの前で緊張するっていうのは、我々からすればちょっと考えにくいのだけども。
岡田さん
そうですよね。私も俳優をやっていた時期があるのですが、ただ、カメラの前でお話しされている時間はもう多分比べ物にならないぐらい先生方の方が多いと思います。
伊藤塾長
確かに、言われてみればそうかもしないよね。
岡田さん
天と地の差があると思います。
伊藤塾長
まあ、時間だけはね。私たち随分長いこと話していますからね。
発表が遅かったのはなぜ?
伊藤塾長
さて、今回、去年合格されてすぐに発表して皆さんに知っていただくというよりは、ちょっと時間が空いてからSNSで発表されたじゃないですか。なんですぐに発表しなかったのかなと思ったのだけど。
岡田さん
まず本当に合格が信じられなくて。これで合格しました!と発表して、何か夢で間違っていたらどうしようとか考えたり…。それと、しばらく俳優をやっていた時期から期間が空いており、司法試験の勉強していることも言わないままでしたので、合格したことをいきなり報告していいのかな、どういう風に報告すればいいのかな、とか、何か色々考え出して分からなくなったりだとか…。
あと、勉強中は外部からの情報を遮断していたんですよね。
合格しても司法修習で1年間勉強しなければいけないので、またSNSとかを始めて勉強できなくなったらどうしようとか考えてしまって…。それで遅くなったっていうのがありますね。
伊藤塾長
なるほどね。司法試験合格は本当に嬉しいこと素晴らしいことなのだけど、そこがゴールじゃない。そこがスタートラインで、これから先も勉強が必要だということを分かっていたから、合格してやったーって公表して、自慢したいっていう気持ちになれなかったのだろうね。
岡田さん
はい。(伊藤塾の指導理念である)「合格後を考える」っていう…。
伊藤塾長
まさにそのとおり!「合格後を考える」、一歩先を考えていた、ということだった訳ですね。
伊関講師
合格した時は、本当か?みたいな感じで、頬っぺたをつねってみた感じでしたか。
岡田さん
実際に頬っぺたはつねりませんでしたけど(笑)、本当に気持ちとしてはそんな感じで、何回も何回も番号を見比べて、それでもやっぱりなかなか信じられなかった。
伊関講師
(合格発表会場に)番号は見に行ったのですか。
岡田さん
番号は見に行かなかったのですけど、(合格発表後に)その足で実家に帰りました。(その前に)親からどうだったって聞かれたのですが、ちょっと外出していてまだ確認できてないっていう嘘をついて、そのままいきなり家に帰って、あれ帰ってきたの?みたいな、あれ帰ってきたってことは…みたいな感じで。
伊藤塾長
いい意味でのドッキリみたいなものだね。
岡田さん
はい、ドッキリです。一応(記録として)なんとなく撮影もして。もう泣き崩れる様子がちょっと。
伊藤塾長
そう、それはね。ホッとされたのね。
部屋にこもっての勉強生活
伊関講師
あとファンの人もどうしているのかなって、多分心配されていたと思うのですけど、ファンの人との繋がりも全て絶っていたのですか?
岡田さん
そうですね、こちらから発信することはしていませんでした。電波も全部断ち切って、スマホもSIMカードを抜いて家のWi-Fiも物理的にコードをハサミで切って、もう何かあったら部屋の中でそのまま死んでしまうみたいな…そういう状態で勉強していました。
伊関講師
家に籠って。何か前に聞いたような話ですよね。
岡田さん
伊藤先生も、山籠りされて勉強されていたんですよね。本で読んでいました。
伊藤塾長
最初、いろんな誘惑を断ち切るために山に籠って、いわゆる基本書をがーっと読んで…。だけどあまり上手くいかなかったね。籠るのは良かったのだけど、そこでやった勉強がちょっと我流というか、何か今一つだったなという反省があってね。
それで下りてきてから、基本書をただ読んで覚えるだけじゃ全然駄目だなということに気付いて。だって問題が解けないんだもん。どんなに読んでも問題が解けないから、それから勉強方法を色々考えてって感じだったね。でも、そのきっかけはやっぱり籠って集中したこと。一点に集中するって大切じゃない。
岡田さん
(伊藤塾長の著書である)『一点集中力』で勉強させていただきました。
伊藤塾長
読んでくれた?
岡田さん
はい、読みました。
伊藤塾長
嬉しいなぁ。
岡田さん
高校生…浪人時代くらいにそれを読んでいて。後から伊藤先生の本だったということに気づきました。僕は我流ではなく、伊藤塾の方法があったのでそのまま合格できました。
伊関講師
じゃあ、家籠りが上手くいったってことですね。
岡田さん
そうですね。
法曹を志したきっかけ
伊関講師
じゃあ、合格までの経緯をちょっとお聞かせください。ちょうどこの報告されてからニュースになって、有名な弁護士の先生もXで「正義のヒーローが、正義の味方の仕事をする!」みたいなポストをしたりしていました。多分ファンの方々も、岡田さんが司法試験に受かった!?すごい!と感じたと思います。私も、妻のママ友たちから、(私が弁護士であることを知っているので)何かそういう人がいるけど、知っている方ですか?なんて言われたりもしました。流石に言えないので、「いや、ちょっと知らないです」なんてこともありました。あとは同期の弁護士界隈でも話題になっていましたよ。
岡田さん
恐縮です。
伊関講師
まず、法曹を志したきっかけは、何だったのですか。
岡田さん
法曹を志したきっかけは、明確には覚えてなくて、何となく弁護士って格好良いイメージだったり、文系で最難関ということで、難しいものに挑戦してみたいなっていう気持ちがあったように思います。浪人時代にも、司法試験の過去問を一回買ってきたのは覚えています。憲法の問題が最初にあったので、それを読んだのですが、もう何が何だか全然分からなくて。今考えると「政教分離」の問題だったのが分かるのですが、その時は本当に何も分からなかったのですよね。
伊関講師
ぼんやりと格好いいなっていうところで始められたのですね。
岡田さん
あと、父親が医者っていうのがありまして、何となく理系で医者の道に進むというのにちょっと抵抗がありました。同じ道を追いかけていく感じになるなって思って。それで、折角なら文系の難しい試験に挑戦してみたいっていうのもありました。
伊関講師
一緒ですね。私も父親と弟が医者なのですが、血を見るのが苦手だったので医者は諦めました。
岡田さん
講義で聞いたのを思い出しました。それメモしました!僕も、妹が医者なんです。結構一緒ですね。
司法試験勉強を始めたのはいつから?
伊関講師
じゃあ時期的には、浪人時代にちょっと考えて、本格的に司法試験の勉強を始められたのは大学に入ってからとかなんですか。
岡田さん
そうですね。大学入ってから、伊藤塾に入塾しました。それもアメリカ留学することを考えていた友達を無理やり誘って一緒に入塾しました。でも、その友達の方が、僕が俳優をしている間に、先に弁護士になっちゃったんですけど(笑)。そんな感じで、2人で一緒に勉強し出したっていうのはありました。
俳優を目指したきっかけ
伊関講師
法曹を目指した一方で、俳優を目指されたのはどういうきっかけだったのですか?
岡田さん
それは「ジュノンボーイコンテスト」に何となく出たのがきっかけです。大学は早稲田大学なのですが、そこに入る前に東大受験をして、失敗してきたので。それで(失敗をしてきた)勉強ばかりまたするのも…っていうので、ちょっと受けてみたのがそのコンテストでした。
伊藤塾長
そのコンテスト受けたのも、自分の意志で?
岡田さん
応募したのは妹ですが、やろうと思ったのは自分ですね。
俳優と司法試験勉強の両立
伊関講師
早稲田大学に入って伊藤塾で法律の勉強を始めたけど、俳優も両方目指す感じだったのですか。
岡田さん
そうですね。伊藤先生の講義を聞きながら、コンテストに参加して闘っていました。
伊関講師
すごい…。
伊藤塾長
「二兎追うものは一兎も得ず」って諺があるじゃない。自分がやりたいことを2つ、両方追いかけたらどっちも上手くいかないよ、みたいな。だけど私は「どっちかなと迷った時には両方やったら?」ってよく言うんだよね。例えば、司法試験と公務員試験、どっちが良いかななんて迷っているのなら、両方取ればいいんじゃない、とか。それこそ「仕事と司法試験とどっちかな。」じゃなくて「両方上手くいくのだからどちらもやればいいじゃない。」、とよく言っているのだけどね。俳優業と司法試験、両方とも興味があるからちょっと頑張ってみようというのは凄く何か良い感じがするね。
岡田さん
ありがとうございます。
伊藤塾長
傍から見れば無謀だよね。どっちも大変だ。でもそれに敢えて挑戦しようという気概は、私はすごく素晴らしいなと思います。
岡田さん
それができたのは、やっぱり伊藤先生の講義が面白くて。法律の世界って凄く堅苦しいイメージがあったので。
伊藤塾長
情報を覚えなくちゃいけないとかね。堅く冷たいとか、厳しいとか、そんなイメージあるよね。
岡田さん
本当に面白くない勉強なのだろうなと思ったのですが、基礎マスター講義を聞くのが面白くて、スキマ時間とかに結構勉強もしていました。
伊藤塾長
色々大変なこともあったと思うけれども、その時に自分自身を支えていたものとか、思いとかはある?
岡田さん
やはり自分が一度志したものなので、それは最後までやりたいなっていう思い。それから自分のやってきたことを活かしながら、少しでも世の中のためにその力を使っていきたいっていう気持ちがあったので、やり続けられました。
伊藤塾長
なるほど。自分の持てる力をやはり世の中で活かしていきたいという思いを強く持っていた。
岡田さん
はい。
伊藤塾長
なんかそれ、ヒーローじゃない?まさに。
岡田さん
いやいや、ヒーローではないです。役がたまたま。人間性はヒーローでもなんでもないんです。
伊藤塾長
でも、その思いや自分を支えたものを、ちゃんと口に出せるというのは素晴らしいと思いますよ。
岡田さん
ありがとうございます。
伊関講師
でも、(近年は)俳優の仕事を一回セーブして、法曹を目指すって感じだったのですか?
岡田さん
そうですね。俳優の仕事を一回セーブして、もう全てを断ち切って、勉強の方にだけに集中していました。
伊関講師
でも大きな仕事があって、有名になっているのに、それを一回セーブするって決断が難しかったのではと思うのですけど。
岡田さん
そこは実際、結構馬力は要りました。やはりコース的にはそこからが勝負というところでしたので。
伊藤塾長
もっと大きな仕事が来たりだとか、当然オファーが来たりしますもんね。
岡田さん
身を任せるべき流れに逆らっている感じは凄くありましたね。周りもやっぱり素晴らしい方々なので。早稲田大学の同級生もみんな活躍していく中で、自分は勉強していて、それが成果になるかどうかも分からないという中で、不安はたくさん感じていました。
伊関講師
こういうことを言うと失礼かもしれませんが、華やかな世界に身を投じて、また地道な家籠りをするわけですよね。華やかな世界に戻りたいなとか、一緒にやっていた人達が活躍しているのを見て、ザワザワっとしなかったのですか。
岡田さん
すごくザワザワしていました。最後の方の仕事で、さいたまスーパーアリーナでヒーローショーあり、ファンの皆さんの景色と熱気みたいなのに包まれて、その後家に帰って小さい部屋で伊関先生の基礎マスターとかを聞いて勉強していた時は、ちょっと何かおかしくなりそうな…。
伊藤塾長
あまりにも違う世界だよね。
岡田さん
何をやっているのだろう、って気持ちもあったのですが、何とか落ち着いて勉強しようと。
合格までの気持ちの整え方
伊関講師
でもそれを乗り越えて合格されたってことは、すごく強い気持ちがあった訳ですよね。
岡田さん
そうですね。ただ、結構しんどい時、やる気に満ちているような状態ではない時もありました。結構打ちひしがれるというか。そういう時は、弁護士になれるかなれないかだったら、なれた方が良いよな、じゃあ勉強しようくらいの感じで何とか勉強していました。
伊関講師
自分を律して、でも大変な時には、2つどっちか選ぶ? こっちしかないよねって言って考えて、そちらに進むわけですよね。
勉強のやる気がない時でも、次の道に進まなきゃいけないというのは、僕からするとすごい精神力かなと思います。それを持っていたのは、もちろん最初からの気持ちもあるのかもしれないけど、やっぱり俳優さんって大変なお仕事をされていたこともあるのですか。
岡田さん
いやでもやっぱり司法試験の勉強をしている方は、少なからずそういう結果が出るかどうかの保証もない中で、やらなきゃいけないという辛さはありますので、それは自分に限ったことではない。みんなが感じている辛さなのかなと思います。
伊関講師
今度、後進のために授業でそういう話をしてもいいですか。
岡田さん
伊関先生から僕の話をしていただけるなんて、ぜひお願いします。
伊藤塾長
今のお話を伺っていると、自分自身を俯瞰してみるというか、客観視するというかな、 勉強している自分や俳優業をやっている自分を、ちょっと離れて客観的に見ている、何かそんな感じが凄くしたんだよね。自分を客観視するのは、やっぱり俳優のお仕事ってそういうところって多分必要なところもあると思う。
岡田さん
そうですね。
伊藤塾長
わたしたちも講義をする時、講師という役を演じている。ある意味では役割を演じているわけだから、どの世界でどんなお仕事でも、例えば弁護士、裁判官、検察官でもそうだと思うのだけれども、その仕事をしている時に、今の自分のその仕事している姿を客観視する力は、実務家になった後もすごく大切な必要なことなのです。その力は、俳優のお仕事の中で知らず知らずのうちに鍛えられたり、身につけたのかなという気がした。
伊藤塾での思い出
伊藤塾長
伊藤塾で一所懸命勉強したじゃない?伊藤塾での思い出とかある?
岡田さん
思い出はあり過ぎるのですが、一度伊藤塾長の講義について、僕が伊藤塾に質問をした時に、それがどういう質問だったかというと、伊藤塾長が基礎マスター刑法の講義の冒頭の方で、あるエピソードトークをされて、その続きは楽しいから講義の後ろの方で話します、刑法を頑張って聞いてくれたら、最後にその楽しい話が聞けますよっていう話があったんです。それで頑張って講義を聞いたのですけど、ところが(その続きが)ちょっと見当たらなくて…。それで何だったのですかっていう話を塾に質問したら、塾長本人から直接電話いただき、そのエピソードを教えていただきました。あの時は結構すごく丁寧に回答していただき、エピソードもすごく印象深くて。
伊藤塾長
私たちも講義する中では、色々な話をさせていただくのですが、それが少しでも何かやる気に繋がったのなら有難いなと思います。伊関先生(のエピソード)も何かありますか。
岡田さん
たくさんあるのですが、僕はiPadで勉強していたので、いろんな話をすぐメモしていました。例えば「宮本から君へ」の裁判の話とかは、私も芸能界にいるということもありますし、結構注目していた裁判でもあって、先生が裁判所から出てくる映像とかをニュースで見て、こういうような弁護士になったらいいなって思いました。裁判中も結構熱い想いを語られていたじゃないですか。
伊関講師
恥ずかしいですけど…。
岡田さん
その後、残念ながら二審では(敗訴)っていうような話まではあったのですが、その後、最高裁で(逆転勝訴という結果で)見事!っていうところで。それですごく勇気づけられました。
伊関講師
ありがとうございます。本当に最初に伊藤先生に誘われた時はもう(大変だ)…と思いましたけど、あんな成果が上がるなんて、やりがいのある仕事だったなっていう感じですね。
伊藤塾長
普通は勝ち筋ではないからね。行政法の観点から考えても、憲法の観点から考えても今までにない事例なものだから。給付行政で一般的には裁量が広くて、それを違法だと言ってもらうのは大変なことだよね。だからちょっと厳しい難しい事件だなと思ったので、伊関先生を一緒に引きずり込んだのだけれども(笑)
伊関講師
そのときも伊藤塾に深い関わりのある人たちが集まったので、将来一緒に仕事ができたら良いなぁなんて思いましたね。
岡田さん
是非それを目指してまた頑張っていきたいと思いますね。
伊藤塾長
是非一緒にやりましょう。
今後の展望
伊関講師
じゃあ最後に、今修習されていて、今後色々な選択肢があると思いますが、まず何を目指されて、その道でどんなことされたいのかなということを、教えていただけたらなと思います。
岡田さん
来年(2026年)の3月まで司法修習なのですが、その期間に民事裁判・刑事裁判・検察・弁護とある中で、幅広くこう知見を深めながら考えようと思っている最中で、明確にこの道に進むということがまだ決まっていない状況です。なので、これから1年を通して徐々にそれを決めていきたいなと思っているところです。
伊関講師
修習は楽しんでいますか。
岡田さん
はい、楽しんでいます。
伊関講師
色々なこと見られるから良いですよね。勉強になって。
岡田さん
そうですね。やっぱり今まで勉強していたこととは全く違って、実際の修習となると学ぶことが多いので、楽しくやっています。
伊藤塾長
修習の期間は短いけれども、それでも将来弁護士になったら裁判所や検察の側から見るチャンスはまずほとんどない。裁判官・検察官になったら、じゃあ弁護士や事務員とどんなやり取りをするのだろうというところもなかなか知るチャンスは多くはない。そういう意味では、今のこの修習期間で、将来自分が進むのとは違う職種の色々なことも見たり聞いたり経験するとすごく良いと思う。先程の人の役に立ちたいよっていうそういう大きな夢とか志は持っているわけだから、法曹三者はどの仕事についても社会に貢献できるし、人の役に立つ。本当に目の前で困っている人たちを救うことができる、とても素晴らしい仕事なものだから、どの選択でも必ず活躍できると思いますよ。
岡田さん
ありがとうございます。
伊藤塾長
わくわくするやつを選んだらいいよ。将来自分がね、弁護士として、裁判官として、検察官としてそれぞれ大成功している時をイメージして、一番わくわくするのを選んだらいいと思いますよ。
岡田さん
わかりました、ありがとうございます。
伊藤塾長
仕事就いてからも是非楽しくやっていただければなと思います。
伊関講師
どれも楽しい道のはずですからね。受験の時と違いますからね。
ファンの皆様へ
伊藤塾長
今日はありがとう。最後に動画を見てくださっているファンの方に一言なにかお願いできればと思います。
岡田さん
皆さん、どうもお久しぶりです。困っている人たちの力になれるように、一生懸命頑張って勉強してきましたので、皆さんの中に困っている方がいらっしゃいましたら、僕が弁護士になった暁にはぜひ相談していただければと思います。そして、今、法律を勉強されている方、法律を勉強しようかなと思っている方、伊藤塾でぜひ勉強してください。
伊藤塾長
これからも頑張ってくださいね。本当に今日はありがとうございました。
岡田さん
ありがとうございました。
