情報を一元化して反復演習。勉強を通じて、事前準備と諦めない気持ちの大切さを学んだ

 

合格者イラスト
Y.T さん  中央大学法学部4年
 
◆学部成績
GPA 2.62 / A:B:C:D=38:41:18:27
◆受講講座
司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、コンプリート論文答練、法科大学院別過去問分析講義+法律科目論文模試など

◆合格校
早稲田大学法科大学院(既修)
中央大学法科大学院(既修)半額免除

はじめに

私が法曹を目指したきっかけは、中学時代に職業体験として法律事務所に行き、弁護士の方とお話をしたことです。その話の中で、弁護士法第1条にあるように弁護士は基本的人権の擁護と社会正義の実現を目指す仕事であるということを知り、自分の性格に合っているということで、漠然とではありましたが弁護士になりたいと思いました。受験指導校については、司法試験の合格率が全国的にみて高い点、学習サポート体制(若手弁護士による個別指導やゼミ)が整っている点を基準に選びました。大学に入学した当初は基本書を読んで勉強していましたが、初学者の私には通読するのは難しく、また独学では論文を書く力をつけるのは厳しいと感じていました。伊藤塾は基礎からわかりやすく教えてくれ、論点のランクづけなど濃淡のついた勉強ができるという話を聞いたので、学部1年の夏に入塾しました。

私の勉強方法

【基礎学習について】
私は語学の学習やアルバイトに時間を割いていたこともあり、学部3年の9月に基礎マスターと論文マスターをやっと受講し終えました。法科大学院入試まで1年を切る時期になっており、アウトプット中心の学習に切り替えるべきだと感じ、コンプリート論文答練や、溜まっていた論文マスター答練で答案を書く練習を行いました。答練を受けるにあたり、基礎マスター・論文マスターテキストの復習を行いました。また、時間が限られた論文試験では試験で書ける形の論証を準備しておくことが必要であると感じたため、論点の所在、場面設定を理解するとともにコンパクトな論証を準備しました。論証は、基礎マスターや論文マスターテキスト、呉明植講師の基礎本を参考にして論文ナビゲートテキストの論証をところどころ試験で書ける形に書き変えながら作成しました。それに加え、学部3年の冬頃には受験する法科大学院の過去問を見て出題形式や問題の傾向の分析を行いました。そして、論文マスターテキストや答練の問題のうち、法科大学院入試の問題と似たような形式、難易度の問題については繰り返し答案構成を行っていきました。伊藤塾の基礎マスターテキストや論文マスターテキストを愚直に反復することや、情報を論文ナビゲートテキストに一元化することが個人的には法科大学院入試の準備には不可欠だったと感じています。
 
【法科大学院対策について】
〈早稲田大学法科大学院〉
民法の配点が大きいため、その対策に力を入れました。論文マスターや答練の問題を繰り返し答案構成し、問題の所在、あてはめの仕方を理解するように努めました。刑法各論については一行問題が出題されます。基礎マスターテキストや呉講師の基礎本のうち、判例と学説が対立していて、過去出題されていない論点を中心にインプットしました。総論については、設問1がとても難しく焦りました。間違ったことは書かないように意識して、論文マスターの知識をもとに最低限の論述にとどめました。設問2は論文マスターに掲載されているような典型論点だったため、そこに力を入れて書くようにしました。刑事訴訟法については典型論点が出るので、判例百選に掲載されている判例の事案の処理の確認と論文ナビゲートテキストの論証のインプットで十分だと思います。民事訴訟法については処分権主義、二重基礎、弁論主義、訴えの利益、既判力といった基本概念の復習にとどめました。憲法については、判例を意識した論述ができるよう準備しておくことが大事だと思います。

〈中央大学法科大学院〉
細かな知識を覚えるのではなく、A、B+の論点について最低限確実に書けるよう繰り返し復習しておくことが合格のためには必要だと感じました。

おわりに

法科大学院入試を通して、伊藤塾のテキストの復習や過去問の復習といった事前準備と、試験本番で解答の筋がなかなか見えない問題に直面しても粘り強く解答を導く諦めない気持ちの大切さを学びました。法科大学院入学後も長丁場の試験勉強が続きますが、前向きに司法試験に向けて最善を尽くしていきたいと思います。法曹に向けて一歩一歩がんばっていきましょう。