論文マスターを中心に勉強を進めれば、どの法科大学院でも対応できるはずです!

特待生合格

C.Iさん:私立大学法学部4年 ◆学部成績/[GPA]:3.93 S(A+、優以上):A(優):B(良):C(可)=74:56:10:0 ◆受講講座/司法試験入門講座(本科生)+リーガルトレーニング

合格校/早稲田大学法科大学院(既修)全額免除、中央大学法科大学院(既修)半額免除、慶應義塾大学法科大学院 (既修)、一橋大学法科大学院 (既修)

はじめに

私が法曹を目指したきっかけは、法学部の授業を受ける中で、法律学に興味を持ち、これを基礎とした仕事をしたいと考えるようになったことです。もっとも、法律学の難しさは1年生の春学期に授業を受ける中で理解していたので、司法試験を受けるにあたっては、受験指導校に入る必要が個人的にはあると感じ、長年受験指導をされている伊藤塾に入塾しました。伊藤塾に入ったのは大学1年生の夏頃で、春に入った人と比べると基礎マスターの憲法は既に終わっているなど、遅れをとっていたかと思います。しかし、その遅れは挽回できるものであると思いますし、オンラインの講義であれば、あまり他人を気にすることなく、自分のペースで講義を聴くことができました。このように、他人を気にすることなく受講をしたり、その一方で、校舎でリアルタイムで授業を受け、他の受験生から刺激を受けるという選択ができるということは、伊藤塾で勉強することのひとつのメリットであるかと思います。また、独学であると、基本書の中でもどのような点が重要でどのようにメリハリをつければよいかは難しいところであると思います。この点、ランク付けを通した受験指導をしてくださるので、これが受験指導校で勉強する利点であると考えます。

私の勉強法

基礎学習について

まず、基礎マスターについては、一読するだけで内容を全て理解し、暗記できるとは到底思えなかったため、テキストを何回も読み込むことを意識しました。その際には、指示されたランクを目安に、どの部分を重点的に勉強するかを考えました。次に、論文マスターについては、これについての復習が学習のメインであったと個人的には考えています。講義を受けた後にも、何度も答案構成をし、どのように論文の型を自分の中で作るかということやどのように知識を活かすか、どのように表現したらよいかということを身につけました。特に、知識が足りていないなと感じたときには、基礎マスターテキストの当該箇所を見直していました。そして、論文マスターを受講して気づいたことなどは、論文ナビゲートテキストに一元化し、手軽に復習ができるようにしていました。以上のように、学習のポイントとしては、一度目から完璧を目指すのではなく、「何度も繰り返すこと」が必要であり、また重要であると考えています。そして、基礎マスターは知識の「基礎」になっていること、論文マスターは自分の答案の「基礎」になっていることは間違いないと思います。さらに、学生生活においては、授業内容の理解が容易になると感じました。一方で、苦労した点については、最初のうちは内容を理解することに時間がかかるうえ、誤解をしていることも多く、なかなか勉強が進まないということがありました。しかし、その点は、何度も復習をしたり論文マスターを受講するなかで解消することが多いのではないかと感じました。また、自分も当初は最初から完璧な理解を求めていた節がありますが、これは上述の理由から、失敗した点であると思います。

法科大学院対策について

1 早稲田大学法科大学院について
まず、自分の受験校では、早稲田大学法科大学院が最初の受験校だったため、ここに照準を合わせて勉強をしました。また、条文を意識して、どの文言の解釈問題か、などを考えて勉強しました。早稲田大学法科大学院対策としては、刑法の一行問題が自分としては苦手だったため、刑法各論の論点については一通り勉強をして頭に入れておきました。その他の科目については、論文マスターに記載の問題で対応できると考え、論文マスターを何度も繰り返しました。
2 中央大学法科大学院について
中央大学法科大学院については、基本的に論文マスターに記載の問題で対応できると考え、論文マスターを何度も繰り返しました。ただし、行数の指定が科目によってはあるため、実際に答案を書いたり、文字を小さめに書いたり、論証を短くするなどといった工夫が必要であると考え、実際に答案を書き、上記のことを実践していました。
3 慶應義塾大学法科大学院について
慶應義塾大学法科大学院対策としては、基本的に論文マスターを繰り返し復習していました。もっとも、刑法では条文と文字数指定のある説明問題などが出るため、基礎マスターに乗っている有名な判例をおさえるなどしていました。慶應義塾大学法科大学院では、ストレートに条文を問われることが刑事系の科目では多々あるため、この点は気を付けた方が良いと感じました。
4 一橋大学法科大学院について
一橋大学法科大学院対策としては、民事系の科目で場合分けが求められたり、刑事系の科目で基本原理が問われたりするため、前者については、論文マスターに記載の事案で、場合分けができないかなどを考えていました。後者については、基礎マスターの該当箇所をおさえるなどしていました。
5 その他について
基本的に、どの法科大学院であっても、論文マスターを中心に置きながら、足りない部分や特徴的な部分を基礎マスターなどの教材で補っていくのが良いのではないかと考えます。 

おわりに

伊藤塾を利用して、知識の基礎を身につけることができたことは上述の通りですが、これに加えて、同じ進路に進む友人と切磋琢磨しながら勉強が(今も)できることは良いことではないかと考えています。勉強の成果は12日で出るものではなく、(個人的には)成長が感じられず辛いことも多かったのですが、今振り返ってみると、継続して勉強をしてきて良かったと思いますし、今後もこれを継続していかなければならないなと考えています。来年受験される方にも、この喜びを味わっていただきたいなと思います。