「明日の法律家講座」は新鮮な刺激を与え、勉強へのモチベーションを高めるすばらしい講座。

社会人・既卒者

 Yさん

私立大学理学部卒業
【受 講 講 座】
予備試験シフト旧司択一合格パック、論文直前答練、全国公開模試、口述模試 など
 
※プロフィールは、2011年合格時点のものです。


はじめに

 私は大学卒業後、5年ほど社会人経験を経た後に一念発起し、司法試験を目指しました。
当初は旧司法試験を目指し、複数の受験指導校を利用し、短答式試験、論文式試験の学習をしてきましたが論文式試験に合格できず、今年から予備試験を目指すこととなりました。
予備試験を目指すにあたり、新たに行政法、法律実務基礎科目の勉強をする必要が生じ、旧司法試験から予備試験へのシフト講座(「予備試験シフト旧司択一合格パック」)を開講していた伊藤塾に本格的にお世話になる事としました。  

私がとった勉強方法 

基礎的な法知識・法理論の修得について

基本6科目については受験指導校の講座を受講し、基礎的な考え方を理解した上で、再度基本テキストを読み込み、論文式問題を解く、ということを繰り返しました。
今回予備試験を受けるにあたって最も不安だった「行政法」については「基礎マスター行政法」を受講しました。初めて行政法を学ぶ人にもわかりやすく、またメリハリのある講義であったため、特に苦手意識を感じることなく理解できたように思います。またセットで受講した「プロブレムメソッド論文マスター行政法」において具体的な論文式問題への対処も理解できたため、旧司法試験から予備試験を目指す私にとって最適な講座でした。私は在宅でインターネットで講義を受講していたのですが「基礎マスター行政法」「プロブレムメソッド論文マスター行政法」を各2回視聴しました。
独学で新たな科目を勉強する事は困難であるため、基礎的な講座を受講することは必須だと思います。一通りの理解ができた後はひたすら繰り返すのみです。一度勉強して、その記憶を保つことは私には不可能でしたので、忘れることを前提に、ひたすら繰り返しました(私は本当に記憶力が弱く、教科書の最後の方になると、最初の方に書いてあることは大体忘れています)。忘れてしまうと本当に挫けそうになりますが、目標達成の為に歯を食いしばって頑張るしかありません。とにかく繰り返す。繰り返すたびに理解が深まります。

短答式試験対策について

過去に出題された問題を解くよりも、「情報シート」を学習する方が自分に合っていることがわかっていましたので、何度も「情報シート」を読み込みました。旧司法試験では無かった商法、民事訴訟法、刑事訴訟法と行政法については短答マスターを受講することで、重要な箇所を把握でき、効率的な学習ができました。

論文式試験対策について

論文式試験対策は「コンプリート論文答練」をペースメーカーにしてアウトプット中心の勉強をおこない、わからない箇所についてのみ受験指導校のテキストに戻るようにしていました。テキストの読み込みは確かに重要ですが、論文を書く習慣を常に持ち続けることがさらに重要だと思います。論文式試験直前期も「論文直前答練」をペースメーカーにしながら、今までに受けた答練の復習を行いましたので、最初から最後まで答練中心の学習でした。
また本試験での時間感覚を養ううえで、答練は非常に役立ちました。予備試験は科目ごとに試験時間が異なるため、答練を受講し感覚を掴んでおくことは必要です。答案構成と書く時間の目安を予め決めておくことが良いと思います。

法律実務基礎科目対策について

予備試験から新たに加わった科目ということで全く知識の無い状態からのスタートでした。まずはサンプル問題を分析し大まかな見通しを立てた後に、岡崎講師の「基礎マスター法律実務基礎科目」を受講しました。岡崎講師の説明は初心者にもわかりやすく、また司法試験での出題等も踏まえた説明がなされるため、重要な部分とそうでない部分を明確に意識することができました。その後に「法律実務基礎科目答練」を受け、添削されるポイントを理解しました。法律実務基礎科目についての対策は上記講座と答練のみしか行いませんでした。ただ評価されるポイントがしっかりと理解できた手応えがありましたので、本試験でも自信をもって解答でき、A評価をもらえました。

一般教養科目対策について

 おそらく旧司法試験を受けてきた人にとって予備試験に挑戦するか否かのハードルになっているのは、一般教養科目だと思います。私も当初は一般教養科目を予備試験対策で勉強し直すイメージが掴めず、予備試験を断念しようかとも思いました。しかし振り返って考えると心配するほどではありませんでした。
(1) 短答式試験対策について
私は「一般教養短答講座」を一度受講したのみで特に対策は行いませんでした。法律科目で十分な点数を取れれば合格点には達すると考えたからです。現に本番でも一般教養科目の点数を抜きにしても合格点を超えることができました。
(2)論文式試験対策について
坂本講師の「一般教養論文講座」を受講しました。ポイントを絞った簡潔な講義で、評価されるポイントを理解できました。講師がどのような視点で採点をしているのか?この意識を持って講義を受けるのが大切です。コツを掴めば高得点は可能な科目と感じます。

口述試験対策について

サンプル問題以外は情報が無く、個人的には一番苦労した試験でした。復習として「基礎マスター法律実務基礎科目」を聴き直しました。また本番は思った以上に緊張しますので、口述模試は受けておくことをおすすめします。口述諮問という形式に少しでも慣れておくことが必要です。  

法科大学院入試との併願について 

今年は予備試験に不合格であったならば法科大学院への進学も考えていたため適性試験対策も実施しました。とはいっても短答式試験終了後に直前模試を何度か受け、過去問を一度解くだけの対策でした。私は特に適性試験が苦手ということもなかったため、ある程度の得点を取ることができましたが、苦手な人は早めに対策を行うことが良いと思います。

旧司法試験との関係について 

 確かに短答式試験、論文式試験とも科目数は増えますが、基本6科目の勉強はそのまま予備試験に繋がります。短答式試験は旧司法試験と比べレベルは正直低いです。行政法の対策さえ確実に行えば合格できます。一般教養科目は付属程度に思って大丈夫です。論文式試験の法律実務基礎科目も民法、刑法のベースがあれば楽に理解できます。  

学習フォローについて 

私はアルバイトをしながら受験勉強をしていましたが、伊藤塾のインターネットクラスは時間の融通が自由に利くため、自分でスケジュールを立てつつ、臨機応変に勉強を進めることができました。また何度でも受講できるインターネット講義は復習に本当に役立ちました。

司法試験受験の準備として 

論文式試験終了後は司法試験の選択科目対策をインターネットクラスで受講しました。なかなかモチベーションをあげるのは大変ですが、最終目標が司法試験である以上時間を有意義に使うよう努めました。

合格後を見据えて 

 私自身どのような法律家になろうという明確なビジョンはまだありません。私自身の知らない世界がまだまだあると考えるからです。そんな明確なビジョンのない私にとって「明日の法律家講座」は私に新鮮な刺激を与え、勉強へのモチベーションを高めるすばらしい講座です。勉強の合間に、過去の講演は殆どインターネットで見たような気がします。  

最後に 

 今回運良く予備試験に合格できたのは、新たな科目に対して自分なりに最大限の努力をしたからだと思います。旧司法試験に失敗し、正直、予備試験の科目の多さから撤退も一時考えましたが、日々コツコツと努力を重ねることで不安を払拭できました。論文式試験では新たに加わった科目は全てA評価を取ることができました。今後は来年の司法試験に向け、必死に努力を積み重ねます。予備試験合格からの司法試験受験で後に続く皆さんのため、そして自分のために一発合格を目指し頑張ります。