フルタイムの仕事をしながら合格。合格の決め手は、他校から伊藤塾を選択したこと。そして、妻の支えと娘の励ましでした。

社会人・既卒者

 B さん

東京大学法学部卒業
【受講講座】
論文マスター、 予備試験ゼミ、 予備試験論文直前答練、予備試験答練パック、予備試験口述模試 など

※プロフィールは、2012年合格時点のものです。



はじめに

私が法律家を目指すきっかけとなったのは、今から10年程前、法律についての議論を頻繁に行う部署で勤務したことがあり、そこでの議論にやりがいを感じたことでした。法律の知識を活用し、社会的貢献ができれば素晴らしいと思い、旧司法試験の勉強を開始し、択一試験の合格にまでは辿り着きました。しかし、その後、非常に忙しい部署に異動になり、試験は断念しました。数年後、予備試験が始まることを知ったため、2010年7月に法律の勉強を再開しました。当時は、他の受験指導校で学習をしていましたが、2011年5月の予備試験短答式試験後、伊藤塾の講座を受講し、問題・解説の質の良さとサポート体制の手厚さを実感したため、その後は、主に伊藤塾の講座で勉強しました。 

私がとった勉強方法 

基礎的な法知識・法理論の修得について

私は、一通りインプットをしたうえで、アウトプットから基礎知識を固めるという方法をとりました。具体的には、基礎的なインプット講座を1回聴いて復習した後、コンプリート論文答練や予備試験ゼミでの答案作成において、修得した知識を活用・確認するという形で勉強しました。仕事をしながらの勉強でしたので、基礎知識のインプット教材は一度読むだけで精一杯で、後は、答練の模範答案や解説などにより基礎固めをしました。この方法では、どうしても基礎知識に穴ができてしまいます。そこで、毎日、基礎知識のインプット教材の復習の時間をとるのが理想的だと思います。ただ、アウトプット主体の学習のメリットとしては、実際に使える形で基礎知識を学習できる点にあると思います。どう書くかを意識してインプットすることが試験対策としては有効です。
 伊藤塾の予備試験コンプリート論文答練は、数回の答練を通じて重要基本論点をバランスよく含む形で問題が作られており、また、解説が必要にして十分なものとなっているため、私のようなアウトプット主体の学習に向いていると思います。

論文式試験対策について

コンプリート論文答練では、答案を作成する前に、同一科目の返却答案を復習するという学習サイクルを維持するよう努めました。反省点を意識しつつ答案を作成することができるため、ある程度有効な方法ではないかと思います。また、予備試験ゼミは、格好のペースメーカーになっただけでなく、膨大な数の答案を添削してきた経験のある講師が、合格水準の答案の条件について教えて下さり、また、懇切丁寧に質問に回答してくださったため、非常に役に立ちました。選抜されたゼミ生が優秀であることも、ゼミの時間の充実に寄与していたと思います。私は、仕事との兼ね合いから、最後のタームは出られませんでしたが、ゼミ生から刺激を受けてモチベーションを維持・向上させることができるという観点からも、受講をおすすめします。

法律実務基礎科目対策について

この科目は、全体として受験生のレベルが低いと言われているため、答練で書き方を訓練すれば、かなり差をつけられると思います。私は、新問題研究要件事実などで最低限のインプットをしたうえで、答練の復習を丁寧にやりました。その成果か、答練・本試験共に安定的に好成績を収めることができました。
 法律実務基礎科目答練での岡崎講師の解説は、豊富な実務経験に裏付けられた具体例が多く、理解が容易で記憶に残りやすいため、同答練を丁寧に復習すれば、得点源とすることが可能だと思います。また、同答練は、口述試験対策としても役に立つと思います。

一般教養科目対策について

<1> 短答式試験対策について
  短答式試験の難易度がわからなかった昨年は、短答答練の復習をするなど、ある程度の勉強をしましたが、現状の合格ラインからすると、一般教養対策としては、模試を一度受験して解答方法に慣れておくので十分だと思います。法律科目においては、短答の勉強が論文の実力向上に寄与する一方、一般教養科目には、そのような関係はありません。また、一般教養科目は範囲が膨大でコストパフォーマンスが悪いため、対策は最小限にすべきだと思います。

<2> 論文式試験対策について
  私は、一般教養論文は得意としているのですが、今年は、伊藤塾の一般教養論文答練を受講し、より自信がつきました。同答練の坂本講師の説明を聴き、一般教養論文の問題形式についてある程度パターン化できることがわかり、大きく外さないための対策が立てられたと思います。

口述試験対策について

論文式試験発表後直ぐに伊藤塾の口述模試を受けました。口述模試では、受講後の講評において受験姿勢を含めたアドバイスをいただくことができ、また、模試の標準問答案がもらえるため、復習を効果的にすることができました。
 口述試験対策としては、岡崎講師が口述試験のポイントを教えるオープンスクールを受講したうえ、法曹会の白表紙(新問題研究要件事実、刑事・民事の第一審手続の概要)を一読し、両訴訟法の短答過去問を何年分か解きました。
 口述試験を受けてみて意外だったのが、実体法(民法・刑法)の解釈や判例について突っ込んで聞かれたことです。民法・刑法の基本条文の要件・効果について確認することが口述対策として必要だと思います。

伊藤塾の学習と仕事・家庭との両立について 

まず、仕事との両立についてですが、私の場合、仕事で外出する際には、常に学習資料を持ち歩くようにし、移動や待機などの時間に読むことができるようしていました。また、飲み会は行かざるを得ないものに絞り、勉強ゼロの日を極力作らないように努めました。勉強時間を日々記録し、実績を見えるようにすることは時間管理に有効だと思います。次に、家庭との両立ですが、私には、妻と小さい娘がいます。私の妻の支えは強力で、安心して勉強することができました。また、娘の可愛い姿は、単調になりがちな勉強の励みになりました。家庭があることが私の試験勉強にとってプラスに働いたことは間違いありません。家事・育児の分担を気持ちよくするためにも、配偶者の理解が非常に重要だと思います。

合格後を見据えて 

合格後は、海外での仕事の経験も活かし、国際的な仕事をしていきたいと考えています。この点、伊藤塾では、明日の法律家講座において、種々の分野で活躍されている法曹の方々の講演を聴くことができます。試験勉強中に具体的な合格後の姿をイメージできるため、モチベーション維持に有効です。

最後に 

私がここまで辿り着けたのは、妻の理解と支えがあったためであり、妻には本当に感謝しています。そして、伊藤塾の温かいサポート体制にも感謝しています。予備試験ゼミの講師にメールを送って質問をした際は、多忙であるにもかかわらず、懇切丁寧に回答をしてくださり、また、温かく励ましてくださいました。引き続き、伊藤塾の講座を受講し、司法試験合格に向けて頑張りたいと思います。比喩的に言うと、可処分時間の少ない社会人が司法試験に合格するには、一番美味しい料理(=過去問、重要基本論点など)だけを食べることが必要だと思います。特に社会人の皆さん、法曹人口の多様化を我々で具現化すべく、頑張っていきましょう!