予備試験の合格者数は増加しています。決して手の届かないものではないです。

Lさん(21歳)

慶應義塾大学法学部 4年在学中

【合格校】
・慶應義塾大学法科大学院(既修・全額免除学生)
・中央大学法科大学院(既修・全額免除学生)
◆ 受 講 講 座 / 司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、コンプリート論文答練、予備試験短答模試、予備試験論文直前答練、予備試験ゼミ、予備試験口述模試
※掲載しております合格者のプロフィールは、2013年合格時点のものです。
※2013年予備試験合格者の皆様は、司法試験合格前のため、ご本人の学習環境に配慮して、実名・イニシャルでの公表を控えさせていただきます。

 

はじめに

私は大学入学前から弁護士となりたいと考えていたため、高校3年の2月(大学入学直前)に伊藤塾に入り、学習を開始しました。そのような早い時期から学習 を始めた一番の理由は、司法試験合格に向けて、少しでも早く学習を開始し、周りに差をつけておきたいという点にありました。また、伊藤塾を選んだ一番の理 由は、入塾を考える人への伊藤塾長の講義を受けてみて、伊藤塾なら信頼ができると感じた点にありました。

私がとった勉強方法

基礎的な法知識・法理論の修得について

大学1年のころは基礎マスターをできるだけライブで受講し、その復習を繰り返すという勉強方法をとっていました。基礎マスターをライブで受講した理由は、その方が集中して受講できる点、受講後にクラスマネージャーの方に質問をできる点にありました。
基礎マスターの復習は、具体的には、まず受講を終え自宅に帰ったその日の内にその日の範囲を復習していました。特にAランクの定義・趣旨については寝る前 の5分を活用して頭に叩き込むように努めました。次に、受講の翌日から翌々日にかけて当該受講した範囲の復習をしました。特に、知識の量が多い民法につい ては暗記用カードにまとめながらの復習をしていました。そして、その暗記用カードを電車の中での移動時間に繰り返すことで民法については特に基礎的な知識 の修得を万全なものとできたと思います。
私は、基礎マスターで得られる知識は、科目にもよると思いますが、予備試験合格に必要な知識の6~7割程度かと考えています。

短答式試験対策について

短答式試験の直前期には肢別本を解いていました。過去問ではなく、肢別本を利用した理由は、肢別本の方が解いていて楽だったからです。また、過去問では組 み合わせ正誤問題では完全に各肢の正誤がわからなくても答えにたどりついてしまう場合が多いため、勉強方法として肢別本の方がよいと考えました。
もっとも、民法については肢別本を解きませんでした。それでも、上述のように、民法について特に重点をおいて基礎マスターの復習をしていたため、2012年度、2013年度の短答式試験では及第点といえる点数をとることができました。このことから考えると、短答式試験合格には基礎マスターの知識が必要であり、それで足りるといえます。短答式試験に合格できない人は、普段の勉強で基礎マスターを軽視し、他の教材に手を出しすぎている気がします。

論文式試験対策について

大学2年のころに論文マスターを受講していました。論文マスターでは、憲法・民法・刑法については、しっかりと予習として答案構成・答案作成を行い、わか らなかった部分は基礎マスターで復習をしていました。また、論文マスターの受講後にはしっかりと復習をしていました。このようにして、憲民刑については、 論文の書き方の基本的な部分を身につけたと思います。
一方、大学2年のころにはまだ商訴・行政法の知識が定着していなかったため、論文マスターの予習としては、基礎マスターの復習・答案構成のみを行い、答案 作成は行いませんでした。また、論文マスターの復習も憲民刑よりあっさりと行っていました。したがって、商訴・行政法については、この時点でようやく基礎 的な知識が定着してきたという感じでした。
大学3年のころは、論証パターンを作成した上、その反復をすることがメインとなりました。また、コンプリート論文答練と予備試験ゼミを受講しました。これらを通じて大学3年終了時には7法全ての基礎的な知識を頭に入れることできたと共に、未知の問題への対処方法、論文をしっかりと書ききる力を磨くことができました
また、大学4年の論文式試験直前期には、予備試験論文直前答練を受講しました。これと並行して論証パターンの見返しをすることで、本番の試験前の最後の総復習をすることができました。
2013年論文式試験では、上述のコンプリート論文答練や予備試験論文式試験直前答練で出題された論点や条文を問う問題が多く出題されました。これらの答練は出来れば受講すべきです。

法律実務基礎科目対策について

要件事実については呉講師の要件事実論30講から学ぶ演習17題を受講しました。これにより、基礎的な要件事実論や受験生が混乱しがちな部分の正確な理解、自分の頭で要件事実を考える方法を学ぶことができ、非常にためになりました。
また、コンプリート論文答練や予備試験論文直前答練の法律実務基礎科目の問題の復習をすることで、民事手続や刑事手続の重要部分を抑えることができたと思います。

一般教養科目対策について

短答については、自分が解ける問題か否かの選別作業に気をつけるということを確認しただけで、特別な対策は採りませんでした。論文についても特別な対策は採りませんでした。

口述試験対策について

条文の素読、新問題研究、紛争類型別の要件事実、刑法各論の基礎マスター、民法家族法の基礎マスター、商法商行為法の基礎マスターの復習をしました。
また、伊藤塾の口述模試を受講しました。これによって、本番同様の緊張感を体験することができとてもためになりました。

法科大学院との併願について

法科大学院入試との併願をする場合は、予備試験論文式試験の終了までは法科大学院入試の対策をする必要はないと思います。なぜなら、予備試験に必要な知識で法科大学院入試は十分だからです。予備試験論文式試験終了後に各大学院の過去問の対策を始めれば足ります。具体的には、それぞれの大学院によって試験時間が異なるので、それに対応できるようにしておけばよいです。
ただ、中央大学法科大学院に出願する方は、予備試験論文式試験終了後出願締め切りまで時間がないので、パーソナルステートメントをすぐに準備しなければな らないという心構えが必要です。実際の準備は予備試験論文式試験終了後にスタートすれば足りると思いますが、そこからの切り替えを早くしないといけませ ん。
また、国立の法科大学院に出願する方は、適性試験である程度の点数を取っておかなければならないという点には注意が必要です。

伊藤塾の学習と大学生活との両立、学習フォローについて

大学の授業はできるだけ負担の少ないものを受講することが重要だと思います。大学の授業よりも基礎マスターの復習等を優先すべきです。ただ、絶対に出席し なければならず、かつ、内職もできないような授業の場合には、その時間を無駄にしないように、何か吸収できるものがないかと考え、しっかりと授業を受ける ことも重要だと思います。

合格後を見据えて

合格後は、市民生活の分野を扱う弁護士として働きたいと考えています。そのような弁護士としては、様々な法律に精通することが必要であると考えられるので、合格後も新たな法律を学んでいきたいと考えています。

最後に

昨年今年と予備試験論文式試験の合格者数は増加しています。これは受験生にとって大きなチャンスであることは言うまでもありません。予備試験合格は決して手の届かないものではなくなっているのです。あせらず、こつこつと基礎マスター・論文マスター等を反復すれば必ず合格できます。