今思えば、基礎的な知識で勝負がついていたと思います。

K.Kさん(21歳)

早稲田大学法学部 4年在学中

【合格校】
・慶應義塾大学法科大学院(既修・全額免除学生)
・早稲田大学法科大学院(既修・半額免除学生+学内奨学金)

◆ 受 講 講 座
司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、予備試験短答模試、予備試験口述模試など
※掲載しております合格者のプロフィールは、2013年合格時点のものです。
※2013年予備試験合格者の皆様は、司法試験合格前のため、ご本人の学習環境に配慮して、実名・イニシャルでの公表を控えさせていただきます。
 

はじめに

私が法律家を目指そうと思ったのは、学部1年の後半くらいからでした。当時、学部に入学して間も なかった私は、法律の知識はもちろんほとんどなかったのは言うまでもありません。そんな中、私の姉、兄が過酷な労働環境に置かれていることを辛そうに話し ているのを聞いたり、テレビで若者を使い捨てるブラック企業の存在を知り、法的にこの問題を解決してあげたいと思うようになりました。そこで、労働法を扱 う弁護士を目指し勉強を始めたのがきっかけです。伊藤塾を選んだ理由は、周りの友達が伊藤塾に入ろうとしていこと、先輩からも伊藤塾を勧められたからです。伊藤塾の教材はメリハリのついた素晴らしいものだと思います。

私がとった勉強方法

基礎的な法知識・法理論の修得について

私はそもそも、学部2年生で伊藤塾に入塾し、それから勉強をし始め、法科大学院と予備試験を併願 という形で勉強していました。初年度の予備試験の合格者数を見て、受かるはずがないと思っていましたので、専らロースクール入試に比重を置いてロースクー ル入試に間に合わせるつもりで勉強をし、予備試験は経験をさせてもらうくらいのつもりで受験しました。そして、主な勉強としては、基礎マスター、論文マスターしか触れておりません。今の知識量では予備試験の論文ではさすがに通用しないのではないかと思っていましたが、今から思えば勝負は基本的なところでついていたのだと思います。基本的な法知識は基礎マスターの細かなところまで目を通し、それを繰り返すことで十分だ と思います。少なくとも私は、基礎マスターレベルのことも覚えていないのに難しい基本書に手を出すのは間違いだと思っています。基礎マスターの使い方とし ては、まずライブで聴くこと。ライブで聴くことで集中して聴けますし、分からないところは講義後に質問しに行くこともできます。そして、その日の講義が終 わったら次の講義の日までにその内容を復習し、論点は論点カードを作ること(論点カードは論文段階で大幅に修正することになりますが、基礎マスター段階で も作成しておくことで、ある程度効用があると考えます)。また、私はその科目の基礎マスターが終わったら、また一通り基礎マスターを見直しました。これで 恐らく一年目は終わると思います。一年目は覚えることばかりで、本当に苦しいと思います。私も覚えることが多すぎて、これを更に使いこなすなんて神の領域 だと思っていました。しかし、実際に何回も繰り返すことで、一通り終えてみると、案外重要な論点についてはそれほど量が多いわけでもないと感じるようになります。これは誰しもそうだと思います。基礎マスター段階でどれだけ知識を修得できたかが、論文マスターを効果的に使用できるかに直結します。また、講師の方のランク付も参考にしながら、メリハリをつけた勉強も必要になると思います。そのためにも、講師が特に強調しているところは必ず覚えるようにするよう努力しましょう。

短答式試験対策について

更に、短答に関しては、基礎マスターの知識で十分です。私 は、分野別になっている司法試験の過去問を買い、その分野の基礎マスターを細かいところまで読み、条文を引いて、その後に過去問を解くという方法を二度や りました。恐らくこの方法を繰り返せば、短答は上位合格可能だと思います。あとは、論文に関しても同じことですが、少なくとも憲法、行政法、余裕があれば その他の科目についても判例を読み込むことが肝要です。特に憲法に関しては、私は短答前に二度、論文前に一度、ロースクール入試前に一度確認しました。憲 法は本当に判例の知識を示せるかどうかだけでも差がつくので、判例学習は欠かせないと思います。

論文式試験対策について

次に論文に関してですが、私はロースクール入試も同時に受けていたので、短答が終わってから適性試験の勉強をしていたため、実際に論文の勉強を始めたのは論文1ヶ月前です。行政法に関してはほとんどやっていなかったので、死に物狂いで勉強しました。このように全然勉強が間に合っていなくでも論文に合格できたのは、短答段階で正確な条文、論点の知識が入っていたからではないかなと思います。短答はおろそかにしがちですが、実際短答で問われているのはまず第一に実務家として必要な知識(細かいと思うかもしれませんが、実務上は重要なものばかりだと思います)であるのはもちろん、第二に論文に必要な知識も養うことができますので、短答段階でどれだけ知識を身につけられるかが論文の合否にも直結すると考えています。論文までは論文マスターをひたすら繰り返していました。それ以外は本当にやっていません。論文では、論点落としもしましたし、間違いもたくさん書きました。それでも合格できたのは、恐らくほんの少しの気遣いではないでしょうか。
私は、論文を書くに際し、以下のことに気をつけていました。まず、法的三段論法(IRAC)を意 識すること、次に、問題提起の書き方(論点主義に陥らないよう、当該事案でなぜ問題となるのか)、そして規範に対して当てはめするときにどの事実を拾う か、その事実を必ず評価すること、です。友達とも話していてつくづく感じることですが、論文の読みやすさというのは少なからず、というより上位答案を目指 すのであれば不可欠になってくると思います。そのためには、伊藤塾の添削を利用すること、友達と自主ゼミを組んで答案を見せ合うことなどが有効です。私もこれらの方法を用いていました。ともあれ、論文で合否を分けるのは基本的な知識とそれをどのように伝えるか、それに尽きると思います。

法律実務基礎科目対策について

法律実務科目は、私は適性試験終了後、論文の1ヶ月前から始めました。伊藤塾の基礎マスターを受 講し、過去問を答案構成し、前日に1回だけ答案を書いただけで臨んだので、不安だらけでしたが、実務科目は民事は民法・民訴の知識があればすぐできます し、刑事に関しては常識に反する当てはめをしない限りそれまでの論文の書き方で十分通用します。ですので、そこまで神経質になって悩む必要はないと思いま す。

一般教養科目対策について

一般教養科目に関しては、私は本当に何も勉強していません。短答では、勉強せずに臨み、本番時間があるので、解けそうな問題を抽出する作業に力を入れました。実際、法律ができればそれだけで合格できますの で、心配する必要はないと思います。また、論文についても勉強していません。前日に過去問と模範答案を読んで、こんなものかとイメージだけして臨みまし た。知識を問うものではないので、格別時間を割く必要はなく、法律の方に集中すべきです。一般教養はC評価でしたが、法律科目でB以上取れれば全く問題な いので、心配しなくて大丈夫だと思います。

口述試験対策について

口述試験は、論文に受かっていると思ってもいなかったので、論文発表後、2週間で仕上げました。 勉強したのは、訴訟法の手続きの流れ、実体法の基礎的知識、実務の基礎マスターを受講し実務のイメージを掴むといったところです。条文が聞かれるので、条 文の素読も行いました。難しいことは聞かれないので、これを繰り返せば十分だと思います。

法科大学院との併願について

私は、法科大学院の入試を受けながら予備試験も受験しました。しかし、実際二つの試験でやるべきことは変わらないと思います。そもそも、同じ法律的素養を測る試験ですので当然です。また、予備試験の実務基礎科目の勉強(特に要件事実)は普通の科目に活きます。実際に、今年のロースクール入試では要件事実の知識があれば簡単に論点が出てくるという問題が出されたところもあります。予備試験を受けることは大きな経験になるとともに、他のロースクール受験生と比べスタートダッシュも切れるので、ぜひ予備試験を第一目標として勉強してください。

伊藤塾の学習と大学生活との両立、学習フォローについて

学部2~3年生のときは授業もまだ多く、サークルにも入っていたので、合間合間の時間をうまく使 うことが必要になると思います。しかし、授業に関しては、出席してテスト前に勉強すれば十分ですし、サークル活動をしていても勉強の時間を作れば基礎マス ターに必要な時間を割くことは十分可能です。また、私も勉強ばかりしていたわけではなく、気晴らしに遊ぶことも多々ありました。むしろ、疲れた時は思いっ きり遊べばいいと思います。大事なのは切り替えができるか、ですので、その点に気をつけていれば心配しなくても大丈夫です。

合格後を見据えて

私は、今後弁護士となり、労働法分野、特に昨今騒がれているブラック企業への対策などに対応して いきたいと思っています。やりたいことをやれるかまだ分かりませんが、自分が目指しているのは実務家ですので、どのような仕事をしたいのか、そのことを真 剣に考えるべきです。そのような視点を持つためには、テレビのニュース番組で近年問題となっていることなどに目を向け、何か自分の心に訴えかけるものがな いかを感じとることが有効なのではないでしょうか。

最後に

私が今回の予備試験に合格できたのは、短答に臨む段階で知識を論文に必要なところまでもっていったことが大きな要因だと思います。できることからコツコツと、必要なことをメリハリをつけて繰り返すことができるか、これに尽きると 思います。半年後には司法試験が待っていますが、基本的にはやるべきことは変わらないと思っています。今までの勉強を続ければ合格できるものと信じます。 また、これから予備試験を目指されるみなさん、予備試験はこの3年で毎年合格者数が増えており、予備試験合格も決して夢ではありません。真面目に勉強し、勉強法さえ間違わなければ誰でも合格できる試験です。勝敗が分かれるのは難しい論点でも何でもなく、基本的な論点の理解(「なぜ問題になるか」にこだわる)、答案の読みやすさ、条文を引けるか、このような当たり前のところです。
最後に、予備試験合格を支えてくださった両親、友達、伊藤塾講師、スタッフの皆様に感謝して、この合格体験記を終わらせていただきます。