私の考える勝因は早くスタートを切り基礎マスターを繰り返し受講することです。

N.Pさん(24歳)

早稲田大学法学部卒業/東京大学法科大学院(既修)3年在学中

◆ 受 講 講 座 /司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、予備試験短答模試、予備試験ゼミ、予備試験口述模試など
※掲載しております合格者のプロフィールは、2013年合格時点のものです。
※2013年予備試験合格者の皆様は、司法試験合格前のため、ご本人の学習環境に配慮して、実名・イニシャルでの公表を控えさせていただきます。


 

はじめに 

私が法曹になったきっかけは明確にあるわけではありません。昔から漠然と憧れていたのと、学部も法学部に入学することになったということから、1年間悩み ましたが法曹となることを決意しました。伊藤塾に入塾したのは学部2年の4月です。周りの多くの人が通っていたため安心できると考えたため伊藤塾に決めま した。難しい法律についてわかりやすく教えていただけるのは法律の勉強のスタートとしては最適だと考えます。

私がとった勉強方法

基礎的な法知識・法理論の修得について

基礎的な法知識の修得には基礎マスターを活用しました。特別なことは何もせず必ず講義には出席し、あるいはインターネットでフォローをすることを心がけて いました。友達には講座を受講せず溜めていってしまう人も多くいましたが、性格上それだとやる気がなくなってしまうと分かっていたので、とにかく継続して 受講し続けました。予習は特にしていませんでしたが次の講義までにテキストをもう一度読み返して復習していました。予備試験の問題は年々難しくなってきていますが基礎的な部分の重要性は変わっていません。また合格者のレベルは意外と高くありません。そのため、基礎的な部分で勝負が決まっているところも多いです。予備試験合格に必要な知識の6割から7割くらいは基礎マスター講座で得られるといっていいかもしれません。伊藤塾の特徴はランク付けがされていることです。自分で勉強していてはどの項目、論点がどれほど重要なのか、特に初学者にとっては全くわかりません。そのため、伊藤塾でAないしB+のところをとにかく固めるということのみを最初は心がければよいと 思います。そうすると、自然と法律の仕組み、考え方が身についていきます。そのうえで、細かい論点、項目をみると最初よりもずっと頭に入りやすいです。あ と、これは後悔もありますが、基礎マスターの頃から講義の進度に合せて論文問題を解いておけばよかったと思います。論文問題を解くと、講義で習った論点が どういう意味を持っているのかという問題の実益が明確になります。また、必死に解いて間違えたところは記憶が鮮明に残ります。できれば一人で解くよりも友 達と自主ゼミを組み、そこで失敗することがかなり知識の定着には有用だと思います。また大学の授業の予習として伊藤塾を使うのもよいと思います。大学の授 業がわかりにくいのは基礎をあまり教えずに講師の問題意識に沿って授業を進めるからです。伊藤塾の講義を受けて問題を解いてから大学の授業を受けると講師 の問題意識がわかります。批判、反対説を学ぶことは自説のより深い理解につながります。伊藤塾はほとんどのところで通説にたって講義、テキストが構成されているので大学の授業の前に受けておけば難しい授業を有効に使えると思います。予備試験と法科大学院の併願をする人は多いと思うので、学校の成績を上げておくことはその先の進路の選択肢を広げることにつながります。まとめると、とにかく早い段階で基礎マスターを受講し繰り返した方がよいということです。

短答式試験対策について

短答式試験対策としては合格点をとるだけなら基礎マスターを繰り返し読めば足りると思います。受験生のレベルとしては それさえもできていない人がほとんどだからです。さらに高得点を狙うには百選や条文をとにかく読むことが大事だと思います。特に公法系はこれが重要だと思 います。憲法は統治の条文、行政法は行手法、行審法、行訴法、行政代執行法、国賠法くらいは丸暗記はしなくとも各条文の書いてあることは全て覚えるのが早 いと思います。

論文式試験対策について

論文式試験対策としては論点の論証が固まっていること、問題文から論点の抽出ができることがまずは大事です。前者はテキストを読んだり論証パターンを覚え るなどの方法があり、後者は問題研究の問題、特にA、B+ランクのものを答案構成するのを繰り返すというのが手っ取り早いと思います。他の教材に手を出す のは時間に余裕のある人だけでよいと思います。余裕があれば司法試験の過去問に挑戦してみると同じ問題作成者なのでいい練習になると思います。

法律実務基礎科目対策について

法律事務基礎科目対策としては、民事については問題研究と類型別を固めること、刑事については事実認定に慣れること、手続を押さえることが重要です。特に 後者についてはそれまでの法律の勉強とは少し毛色が違うので繰り返し問題を解いてなれることが必要になると思います。これには過去問を解くこと、そして合 格者の再現答案を読むことでイメージはつかめると思います。また問題形式に慣れるために手段として答練などを使うのはよいと思います。

一般教養科目対策について

一般教養科目対策はほとんどしませんでした。短答については模試や過去問で自分がどれくらい点数がとれるのかがわかっていたので、足りない分は法律で補え ばよいと考えたからです。また範囲も膨大で効率がよくないと考えたのもあります。論文式についても特に対策していません。法律科目の論文式試験の練習をす れば文章力や論理力をつけることができると考えたからです。また、一般教養の論文問題は難しく明確に点数を上げるという方法というのもわかりにくかったの もあります。

口述試験対策について

口述試験については伊藤塾で受けた模試がとても役に立ちました。入退室の方法を実践し、また試験官の方も厳しかったおかげで本番ではあまり緊張しませんでした。自分の分かっていないところを指摘してもらい、限られた時間の中で重点的にやるべきポイントがわかったのもありがたかったです。

法科大学院入試との併願

私は法科大学院生ですが、学部4年のときに予備試験が始まり第一回から受験しています。学部生が予備試験を受けるメリットは択一の勉強を集中してやるきっかけになること、7月の時点で論文の力を完成させるよう勉強に取り組むことが挙げられると思います。予備試験に合格するよう勉強していれば法科大学院の合格はそれほど難しいことではありません。法科大学院を受験される方は予備試験を受験することはマストといってもよいのではないでしょうか。

伊藤塾の学習と学生生活との両立

伊藤塾はインターネットでの受講が可能なので大学の授業、サークル、アルバイトで忙しい受験生にはもってこいだと思います。私も学部の頃はアルバイトを行っておりそれなりに忙しい生活をしていましたが、伊藤塾の講義をインターネットで聴くことで、合間を縫って勉強時間を稼ぐことができました。法科大学院に入ってからも、授業の合間になかなか読む気の起きない重判を、最新判例講義を使って読むことができたのはとても役に立ったと思います。

合格後を見据えて

どのような法律家になるかは未だ模索中ではありますが、企業法務に携わりたいと考えています。法科大学院で実務家のお話を伺うと先端的な議論が面白そうだと考えたからです。また、管財人等の倒産関係の弁護士にも興味を持っています。

最後に

自分の考える勝因は早くスタートを切ったことだと思います。スタートが早ければ受講も早い段階で終わります。講義は一度受けただけでは頭に残りません。その反復が大事なのですが、早くはじめればその時間を確保することができます。迷われている方はしょうがないですが、すでに心を決めている人はスタートを早く切ってください。友達がまだはじめていないからというのは理由になりません。見えないライバルはもうはじめていると考えてください。健闘を祈ります。