伊藤塾講座をインターネット各種機能の有効活用で効率的に学習し合格

照井 弘行さん (31歳)
 

合格者
早稲田大学法学部卒業 受験回数:6回 【受講講座】
〔入門講座〕司法書士入門講座速修生

※プロフィールは、2010年合格時点のものです。

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

私は、大学在学中に伊藤塾長の本を読んだ事をきっかけに、法曹になることを決意し司法試験の勉強を始めました。ところが、司法試験の壁は自分が考えていた以上に高く、3回の挑戦で択一すら突破できず挫折しました。しかし、司法試験の学習経験を活かし、なんとか法律家で身を立てたいと考えていたときに 伊藤塾の無料公開講座で、登記だけでなく成年後見や簡裁訴訟代理など「市民に近い法律家」としての司法書士の業務の多様性や将来性を知り、司法書士を目指すことにしました。そして今度こそ合格まであきらめずにやり抜く決意をしました。

わたしがとった学習方法

(1)勉強開始時期について
司法試験も伊藤塾の入門講座からスタートした事もあり、テキストなども伊藤塾のテキストを見慣れていたため、司法書士の勉強も伊藤塾でお世話になることにしました。 
そして、伊藤塾には司法試験から転向する人のための山村講師による『入門講座「スピードマスター講座」』(現「入門講座速修生」)という講座が設けられていたので、この講座で司法書士試験の勉強を開始することにしました。この講座では、 司法試験と司法書士試験では試験科目に重なりはあるが、同じ法律でも出題範囲や出題形式に違いがあるため、司法試験経験者でも、司法書士試験の特徴を意識して戦略的に勉強を進めなければならないことがよくわかりました。
(2)入門段階の択一式対策について
憲民刑に関しては、司法試験で体系的な理解はできていた(つもりだった)ので、 市販の過去問集を買ってとにかく過去問を解き、司法書士試験の出題の特徴をつかむことにしました。もっとも、午後科目や記述式の対策により時間をかける必要があったので、直近10年間の過去問に絞って解くことにしました。
商法と民事訴訟法については、司法試験と重なっているとはいえ、司法試験では論文のみの試験科目だったため論点中心に勉強してきていたので、全く始めからやり直すつもりで「入門講座」のテキストを読み込んでいきました。
不登法・商登法・マイナー科目については、当初は、実体法の理解がしっかりできていればなんとかなるだろうとなめていたこともあり、なかなか理解が進まず苦労しました。
(3)入門段階の記述式対策について
司法書士試験の勉強開始前は、記述式は雛形を覚えればなんとかなるだろうと高を括っていたため、当初は大変苦労しました。演習問題や記述式の過去問をやってみてもまったく手も足もでない状態でした。そこで、山村講師の「できる!記述式」を受講しました。この講座では、答案構成を行うことにより、実体判断から手続判断に至る思考の過程を視覚化することで、短時間で正確な合格答案が書けるようになりました。 当初は記述式の問題を1問解くのに2時間かかったりしていましたが、この答案構成を用いるようになってからは格段に短時間で解くことができるようになりました
また、「間違いノート」を作ることで、自分が繰り返し間違える部分や落としやすい論点を自覚することができました。このように記述式の勉強は、「できる!記述式」の問題を繰り返し解きながら、山村講師に教えていただいた基本的な答案構成のやり方に磨きをかけると共に、間違いノートを蓄積していくことに徹しました。
(4)試験当日について
私は極度の緊張のために,本試験の3日くらい前から頭痛や耳鳴りがしていました。本試験当日の朝も起きたときはまだ頭痛がありました。ところが、午前の試験開始の10分前くらいには、集中力が高まると共に頭痛も引いていき、午前択一は自分でも驚くほど集中して冷静かつ淡々と問題を解くことができました。午後の試験では、不登法記述が驚くほどあっさりした問題であるのに対し、商登法記述でまさかの新設分割が出題されたので一瞬動揺しましたが、不登法・商登法のトータルで皆が書けるところをミスなく書けば基準点を割ることはないとすぐに冷静に考えることができ、試験終了の合図まで集中力を保つことができました。あまりに集中していたため、試験終了後、しばらく自分の席でぼう然としてしまい、我に返ったときには教室には試験官と自分しか残っていませんでした。
(5)総論
過去問を解くことが重要であるというのは、どの受験指導校でも言われることだと思いますが、私は勉強を始めてから長い間、膨大な過去問とその解答の結論部分を覚えていくことが試験対策だと勘違いしていました。
しかし、このような勉強法では過去問の応用問題や、少し捻っただけの問題にも対応できません。そこで、 私は最後の1年間は、過去問を解いていく際、条文のどの要件が問題になっているのか等、答えに至る理由も特に意識的に考えるようにしました。また、ある論点を勉強したときに紛らわしい知識や混乱しがちな関連知識を常にセットで確認できるようにテキスト等に書き込んでいきました。

自宅での学習と伊藤塾の個別フォロー

インターネットのストリーミングができたことはとても助かりました。項目別にジャンプすることができたので、ライブ講義で聞き逃してしまったところだけを聞きなおしたり、1 回では理解できなかったところだけを繰り返し聞いたりすることができました。またスピード調節機能が付いているので、ある程度理解できているところは1.5 倍速くらいで聞きなおすようにしていましたので、効率よく復習することができました

スケジュール管理について

私はもともと夜型でしたが、仕事のあとに遅くまで勉強しても、疲労と睡魔でなかなか頭に入らないことに気が付き、なるべく早起きをして出勤前に少しでも時間を作って喫茶店等で勉強するようにしました。

伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ

「とける!択一式」でお世話になった小山講師には、質問にもいつも親身になって答えていただき本当に感謝しています。直前期には、ストリーミングによる小山講師の受験生にささげる応援歌を何度も聞いて勇気をもらいました。

最後に

自分は2009年の本試験(5回目)に落ちたとき、一旦は司法書士試験への挑戦をあきらめることにしました。それで持っていた過去問集等も大半は縛って捨ててしまいました。しかし、これからどういう人生を歩んでいくべきか迷った末に、長い受験生活を続けているうちに疎遠になってしまった友人・知人達に相談しにいくことにしました。そこで彼らから厳しい意見や温かい言葉をもらい、話をしていく中で、ここで諦めたら自分の人生は一生負けっぱなしで終わると思い、もう一度司法書士試験に挑戦する決意をしました。そして、そのおかげで今年合格することができました。あのとき自分の甘さを指摘してくれた方々、力強い励ましの言葉をくれた方々には感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
これから司法書士を目指す方々は、絶対に最後まで諦めない気持ちと、応援してくれる人々への感謝の気持ちを常に忘れずにがんばってください。
(2010年11月・記)