司法書士試験一発合格者座談会

司法書士試験
一発合格者座談会

入門講座を受講して、1回の受験で合格された方にお集まりいただきました。みなさん、受験勉強をしながら仕事や学業、家事と育児をこなし、最後までやり抜いて合格された方々です。これから合格を目指す方への大きなヒントをお話いただきました。※合格者のプロフィールは座談会当時のものです。(敬称略)

(左から)
康 利行さん  大阪在住 社会人
髙谷 梨妃さん 青森在住 大学卒業年に合格
山村 拓也講師
東郷 祥太さん 東京在住 行政書士開業中

なぜ、司法書士を目指したのですか?

山村講師
山村:
今日は山村クラス出身の一発合格者にお集まりいただき、一発合格までの道のりを座談会形式でお話いただきたいと思います。みなさんよろしくお願いします。それでは、はじめに司法書士試験を目指した理由を教えてください。

東郷:
昨年、行政書士として開業しましたが、行政書士の仕事は、会社の設立、相続など 司法書士業務が関連することが多いので、今後の業務の拡大にために司法書士を目指しました。

康:
私は根気がなく常に三日坊主を繰り返し、追い詰められないとやらない性格でした。そこで、小さな資格からステップアップさせて、簿記2級、英検、大学に3年次再入学、法学部だったので法律に興味を持ち、行政書士を取得し、 次のステップで司法書士試験を受験しました。
 
山村:
すごい上昇志向ですね。次に次にというエネルギーはどこから生まれてくるのですか?

康:
もともと失敗に対する後悔があり、なんとか乗り越えたいと思っていました。30歳を超えて自分を受け入れることができるようになり、自分を追い詰めて「何事もやりきる」という気持ちでステップアップを目指しました。

山村:
司法書士の次のステップは、予備試験や司法試験ですか?

康:
最初は考えていましたが、受験勉強を通じて司法書士が自分の天職だと思い始めました。今は税理士など司法書士業務をサポートできる資格をとり、業務の幅を広げていきたいと考えています。

山村:
現在のお仕事は介護関係でしたね。

康:
介護士を5年くらいしています。もともとは市民団体で働いていましたが、ある程度の年齢で世代交代でした。次の職業を考えた際、父の病気もあり、介護の仕事に進みました。病院で看護師をサポートする看護補助ですが、医療の現場は肉体的にも精神的にもハードですさまじい世界です。

山村:
そのような過酷な状況での仕事と勉強の両立は大変だったでしょう。

康:
大変でしたが、役立った面もあります。医療の現場は、大量の情報を与えられ、優先順位をつけて同時に処理し、しかもスピードが求められます。そして、ひとつのミスが人の命に直結していきます。これは一面では受験勉強に類似していましたので、医療現場での経験は受験勉強にとても役立ちました。
 
司法書士試験 一発合格者
髙谷:
大学3年生のとき、不動産業をしていた母に「あなたも宅建士を取りなさい」と言われて受験し、そのとき学習した 民法が面白かったので司法書士を目指しました。

山村:
法学部ではなかったですよね?

髙谷:
はい、でも憲法や民法の講義はありました。宅建士の勉強も始めていたので法律が面白かったです。宅建士を勉強していると「じゃあ次はステップアップして、司法書士を受けたら」と母が言いました。当時は司法書士をよく知らなかったのですが卒業後の進路も考えていなかったので、「じゃあやってみようか」と軽い気持ちで始めました。調べてみると母の業務だけでなく、たくさんの人の力になれる職業だったので司法書士を目指しました。しかしこの時はまだ、“大変な試験”だということには気付いていませんでした。

山村:
在学中のいつごろから勉強を始めましたか?

髙谷:
大学3年生の秋から始めました。卒論を終わせてからは家に引きこもって勉強しました。青森は雪が多いので冬は外出せず、太陽にも当たらずに勉強していました・・(笑)

東郷:
すると今は新卒ですか!

髙谷:
はい。今年大学を卒業したので22歳です。

東郷:
22歳ですか(若い!)・・そのころの私は大学を留年したからまだ大学生でした(笑)。そして卒業後もパチンコ店でアルバイトし、マネージャーを14年。22
歳で合格ですか!すごいですね。

なぜ伊藤塾を、そして山村クラスを選んだのですか?

山村:
それではそろそろ勉強のお話に。みなさんは、なぜ伊藤塾を、そして山村クラスを選択してくださったのですか?

東郷:
行政書士試験を伊藤塾で勉強していたので、司法書士も伊藤塾だと思いました。入門講座開講前、山村講師の書籍を読みましたが、とてもわかりやすく、行政書士の時の講師も薦めてくれたので山村クラスを申し込みました。

康:
司法試験など法律資格の実績がある伊藤塾なら、法律を基礎からしっかり学べると思いました。また市民団体で働いていた経験から伊藤塾長のマインドや憲法、人権に対する感覚が自分にあっていると思いました。独学も考えましたが、やはり合格するなら受験指導校の利用が近道と思い、多くの合格者が山村講師の記述式の指導について薦めていたので決めました。

髙谷:
知人の土地家屋調査士が「司法書士試験は独学では無理だよ。伊藤塾を受けた方がいいよ。」とアドバイスをしてくれました。調べてみると、Web通信講座も充実しているので伊藤塾に問い合わせたところ、私の状況から薦められたのが山村クラスでした。じゃあ山村講師と、ストレートに決めました(笑)

講義を受講しての感想や印象はいかがでしたか?

山村:
それでは、次に入門講座を受講しての感想や印象などを教えてくださいますか?

髙谷:
なんといっても入門段階から記述式の解き方を教える答案構成ですね。他の指導校のやり方は知らないのですが、とにかく 山村講師の答案構成の説明がわかりやすく、記述式の勉強が楽しくなりました。商業登記は間違い探しゲームだとおっしゃっていましたが、本当にそのとおりで、ゲーム感覚で毎日休まずに記述式の勉強を続けられました。

山村:
入門の段階から記述式に対しての抵抗感を持つことなく、楽しく学習できるように工夫しているので、高谷さんの感想はうれしいです。

髙谷:
勉強のやり方がわかってくると、どんどん、どんどん楽しくなりました。

司法書士試験 一発合格者
康:
手品みたいでした!ここは重要、今はイメージが持てなくてもいいからメモをとって、という箇所が、半年くらい経ってから、他の科目の勉強中に「ここはなんだったかな?」とテキストの該当ページに戻ったときに、まさに知りたいことがメモしてありました。メモしたことすら忘れていましたが、 重要な箇所にすべてメモがあり、とても理解が深まりました。これには、手品をみているような驚きがありました。

山村:
講義では全カリキュラムの計画を立て、どこで何を教えるか、どの段階になったら理解できるのかを考えています。パズル作りにたとえると、法律の勉強は初めから全部きれいにピースがうまることはありません。後でこのピースがうまることを伝え、全体を通じて最後にすべてのピースをうめて完成できれば合格できるように講義しています。その点がうまく伝わって学習を継続してくれたことはとてもうれしいです。

東郷:
答案構成にしても、講義のメモに関してもみなさんと同じことを感じています。また、 ライブクラスでは合格者との交流の場があり、直接合格者から生の声を聴けたのはすごく大きかったです。合格者に共通していたのはやっぱり楽しそうだったこと。試験に合格するのは楽しいことだと肌で感じ、合格後の世界に行ってみたいと強く思いました。他の指導校の受験生に聞いてみると「そんな経験はできない、講義を受講して帰るだけ」と言っていました。

山村:
ライブクラスでは年に数回、山村クラス出身のOB・OGとの交流会があるので、それを学習のモチベーションにしている方も多いですね。実際に実務でバリバリ活躍している司法書士の先輩から話を聞いたりできるのはとてもやる気がでますよね。毎回、山村クラス出身の合格者が大勢集まってくれることにとても感謝しています。

山村:
記述式の点数を見せていただいたのですが、みなさん優秀で、基準点プラス10点以上の高得点ですね。特に髙谷さんは順位が44位、すごいですね。みなさん、記述式の勉強や答案構成で、工夫した点、気をつけた点などはありましたか?

髙谷:
私はうっかり忘れることが多いので、使わないかもしれない情報も全部答案構成用紙にメモしていました。後で問題文を確認するのが苦手なので「使えそうだと思った情報をまず書く」というやり方をしました。

司法書士試験 一発合格者
山村:
髙谷さんの答案構成を見せてもらいましたが、かなりきっちりと書かれていますね。答案構成で的確に事案を把握し、スムーズに連想・検証をし、しっかり解答欄を埋めないと、ここまでの高得点はつかないと思います。

髙谷:
結果はよかったのですが、実は本試験では「いつもより解けていない!」と終わった瞬間は号泣でした。あぁ~怖かったと。本番の緊張感もあったのだと思います。

山村:
そのような極限の状態でもここまでのことができたのは、やはり日々の練習の賜物ですね。

康:
私は、できるだけ疲れている時間に記述式の勉強をしました。本試験では一番疲れている時間に記述式を解くので、仕事を終えて、仕事や育児で疲れている時に、記述の問題にとりくむことでミスをなくすよう、工夫をしました。逆に択一は頭をしっかり働かせて理解したり記憶したりしないといけないので、休みの日など、できるだけ頭が働くときに勉強しました。

東郷:
最初は、答案構成の講義で言われたことを全部完璧に書いてみました。問題によっては1問に対し、1時間やそれ以上かかるときもあったので、そこから今度は削っていくことを意識しました。最終的に、どんどんそぎ落として、最低限の時間でできるように工夫しました。間違いノートについては、判断に迷ったときは知識が定着していないのだと思い、積極的に書くように意識しました。

山村講師
山村:
髙谷さんの答案構成と東郷さんの答案構成はずいぶんと記載量が違いますね。私は、講義でみなさんに「練習を積み重ねて、自分なりの答案構成を作り上げてください」と、よくお話をしてきました。みなさんがこうして、私が講義している答案構成力メソッドを習得し、合格してくれたことはとてもうれしいです。

講義中の言葉やメッセージなどで印象に残っていることはありますか?

山村:
では、次に講義での私の言葉やメッセージで印象に残っていることありますか?

髙谷:
いい言葉じゃないかもしれませんが(笑)「在宅の方、孤独ですよね」です。聴いた時に涙が“ぽろっ”と出ました。勉強中は友達とも会わずSNSも全部削除して、本当に孤独との闘いでした。それまで自宅での講義はライブクラスの収録講義を観ているという感覚でしたが、この言葉は 「山村講師はちゃんと在宅の人の気持ちも考えて語りかけてくれている」と心に響き、すごく印象に残っています。

山村:
今は、一昔前と違って、大多数の受講生が在宅で入門講座を受講してくれています。在宅受講の場合は、ライブクラスと違って、周りに他の受験生がいなくて孤独な環境で学習されている方が多いので、在宅生の気持ちにも寄り添った講義を心掛けるようにしています。


康:「くり返し読んでわからなかったら、初めて悩んでください」という言葉です。数回読んでわからない自分は頭が悪いのかと思っていましたが、後になって、繰り返しやることがいかに大切かということを伝えたいのだとわかりました。 合格のためにあえて厳しいことも言ってくれることで、逆に安心感が持てました。

山村:
先ほどの話とも重複しますが、法律の勉強は様々な知識が相互に関連しているので、最初は理解できないところも多いです。しかし、そこで悩んでとまらずに、こつこつと、言われたとおりにくり返し勉強していくと直前期になって知識が結びついてやっと理解できるのですね。この段階まで我慢して学習を続けられるかが合否を分けるのですが、康さんは本当に頑張ってついてきてくれたのですね。

司法書士試験 一発合格者
東郷:
「このテキストの1ページがあなたの大切な誰かを救うかもしれない」という言葉です。「ああそうか、ゴールは司法書士試験合格ではなく、その先にあるのだ」ということを気付かされました。行政書士実務をしていると、「法律を知らない人が多いからこそ、法律で人を救える」ということを肌で実感していたので、「もっと頑張らなければ、よし!もう1ページ、もう1ページ」という気持ちになれました。

山村:
入門講座の講義1時間の内容でも、それを知らないことで、社会で理不尽な扱いをされてしまうような大切なことを勉強していきます。今、勉強したことが、受験勉強から実務の世界につながっている・・・受験指導には、いろいろな考え方があると思いますが、私は単に合格させればいいという考え方ではありません。合格するための指導は当然として、受験生が合格後、司法書士としてどのように活躍するかを考えてもらうことも、とても大切なことだと考えています。これは伊藤塾講師・スタッフに共通している考え方です。

司法書士試験には、1回で合格すると思っていましたか?

山村:
話は変わって、みなさんは一発合格を果たされましたが、最初から1回で合格すると考えていましたか?

司法書士試験 一発合格者

康:
基本的にずっと思っていましたが、1回だけ諦めかけたときがありました。それは、記述式の講義での山村講師の質問に、ライブクラスの受講生がすらすら答えていた際に、画面越しの私は即答どころか全然理解できていなかったときです。その時は「自分は底辺にいるのではないか、一発合格は無理かもしれない」と思いました。

山村:
そんなことがあったのですね。そこからどのように気持ちを立て直してのですか?

康:
「自分はなんのために勉強しているのか、自分に克つために勉強しているのだ!」と、勉強をはじめた原点に戻り、気持ちを整え、そこから試験に対する意識も変わりました。その後は本試験まで一度も諦めませんでした。

東郷:
私も一発で合格すると思っていました。まわりに山村クラスで一発合格した先輩もいましたから。また、行政書士試験合格という成功体験もあり、開業もしていたので気持ち的に前向きで、「合格したら行政書士の業務にもプラスになり、自分の人生も上昇していく」と思いました。そういう意味では一発で合格すると自分をだましていました(笑)。

髙谷:
宅建士の合格で「やってできないことはない、努力すれば合格できる」と思っていましたが、ふたを開けてみたら、司法書士試験はとんでもない試験でした(笑)。

山村:
そう思ったのは、不動産登記法に入ったくらいですか?

髙谷:
そのときには、まだ全体像がつかめず、難しさにも気付いていませんでした。ちょうど去年の秋頃、問題を解いていると解けなくて「あれっ?おやっ?」と、なってきました。ずっと「受かるでしょ、受かるでしょ」と言っていましたが不安になりました。初めて母にも弱音を吐いたことがありました。しかし、不安を合格したい気持ちで乗り切り意識を変えて勉強しました。

司法書士試験 一発合格者

受験期間中のモチベーションアップやストレス解消はどのようにしていましたか?

山村:
みなさんは、受験期間中、モチベーションアップやストレス解消はどのようにしていましたか?

康:
仕事をして、育児もして、もはやストレス解消すら考える間もなく時間が過ぎていきました。だから、ある意味、仕事が気分転換でした。

山村:
もう、無我夢中だったということですね。

康:
そうですね。受験期間を振り返ると「没頭した」という感じです。いつの間にか、気付かないうちに全力疾走していました。でも、自分がその猛スピードに気づいていたら、心が勝手にブレーキをかけていたかもしれませんね。

東郷:
ストレスを感じるというより、勉強できることがすごく幸せなことだと思っていました。気分転換は、おいしいものを食べ、お酒を飲んで、友人と話すことでした。すると、「よし、この人たちも応援してくれているから、がんばる!」と思えました。

髙谷:
初学者だったので時間が足りず、勉強していない時間がむしろ怖くてストレスに感じていました。だからストレスの解消は勉強することでした。勉強すればするほど合格に近づくので、勉強が不安解消だと思いました。それでも本当に疲れたときは「日曜の夜に30分だけお酒を飲もう」とか、10分だけ昔行った旅行のアルバムを観て癒され、「よし、頑張ろう!」と(笑)そうやって、気持ちを切り替えていました。

なぜご自身が一発合格できたと思いますか?

山村:
それでは、実際に一発合格した今振り返ってみて、なぜご自身が一発合格できたと思いますか?

司法書士試験 一発合格者
東郷:
ゴールからの発想を持ち続けたことだと思います。本試験当日に実力のピークを作ることを考えました。だから途中で成績がよくなくても「まだ焦らない、大丈夫」と言い聞かせました。そのおかげで、試験までの残り時間を気にしすぎて、変に焦ることはありませんでした。

山村:
私が、講義中にみなさんに示す「合格曲線」のイメージ通りですね。それに加えて、東郷さんは、いい意味でマイペースなところが奏功しましたね(笑)。

東郷:
そうですね。いろいろなことはありましたが、講師や、友人の支えもあって、切り替えることができました。試験直前の2週間は緊張しましたが、焦りはありませんでした。終わってみたら意外とメンタル強かったなと思います(笑)。

康:
山村講師はよく「イメージトレーニングが重要だ」と言っていました。私はもはや妄想の世界に入っていて 「自分はすでに合格しているのだ」と、合格後の自分がどんな司法書士になるかを考えていました。自分の中では合格が当たり前という感じでした。私はメンタルが弱くネガティブなのですが、試験については超ポジティブでした。もし合格できていなかったら精神が崩壊するくらいの気持ちで・・・(笑)

山村:
イメージトレーニングの重要性は講義でしつこいくらいお話しをしましたね。イメトレを超えて妄想の世界に入るくらい実践していただけたのですね(笑)。

髙谷:
精神崩壊というのは私もわかります。私も落ちるのがとにかく怖かったのでやるしかなかったです。以前の一発合格者が「山村講師がやるべきことは全部教えてくれる」とお話されていたので、それを信じ、 「手を広げないで繰り返す、同じことを何度も確認する」という初学者の闘い方を全部そのまま実践しただけです。

自分なりに良かった学習法や、効果的だった学習法はありますか?

山村:
もう一つお伺いしたいのですが、自分なりに良かった学習法や、効果的だった学習法はありますか?

康:
巷では「択一がわかってから記述」という人がいますが、 私は入門生だからこそ「記述で勝負、記述で逆転が可能になる」と考えました。択一では、細かい知識はベテラン受験生にはかないませんので、Aランクを中心に基礎を徹底して勉強しました。

東郷:
私は模試の点数は気にしないようにしました。 点数を気にすることなく問題ごとの分析を一覧にして弱点を発見し、直前期に力を入れるところを把握したうえで、メリハリをつけて学習するようにしていました。

司法書士試験 一発合格者
髙谷:
記憶するべき表や図は印刷して、ドレッサーやトイレ、ベッドの脇など、家中のいたるところに“お札のように”貼りました(笑)。時間がとにかく足りなかったので無駄にしないように工夫しました。

山村:
私も、受験生時代の直前期は、記憶のためにいろいろな図表をトイレに貼っていて、当時同居していた弟に「意味がわからない変なもの貼ってこめん」って言ってました(笑)。

受験期間中、大変だったこと、我慢したことはありますか?

山村:
受験期間中、大変だったこと、我慢したことはありますか?

司法書士試験 一発合格者
髙谷:
全部我慢です!(笑)。 以前はSNSを頻繁に見ていましたが、2月の誕生日にすべて削除しました。「明日からは切り替える」と思って。友達づきあいも、ほぼ断りました。

東郷:
中上級講座の答案構成力養成答練を受講したときが精神的には一番のピンチでした。 「こんなに実力者がいっぱいいる」というのを突然目の当たりにし、「今年はだめかも」と一瞬思ったのがあの頃でした。

山村:
100人以上いるあの緊張感あふれる独特な雰囲気の中で、東郷さんは前から3列目で必死にくらいついていたのをよく覚えています。本当にすごいと思いますよ!

髙谷、康:
「すご~い!」

司法書士試験 一発合格者
東郷:
あの場で「この人すごいな」と思った人は、みなさん合格されていました。無意識に「あの人みたいになりたい」と思ったのがよかったです。でも正直つらかったです。講義のあとは泣きながら伊藤塾の坂を降りて帰りました。

山村:
一発合格者はみなさん、答案構成力養成答練の後は伊藤塾からの帰り道を泣きながら帰ったと言っています。入門生にとって答練は、その段階ではまだ難しいのは当然なのですが、悔し涙が出るほど一生懸命やって、その悔しさを一発合格のエネルギーに変えているのですね。

康:
受験勉強中、知識をつめこむ必要があるとき、記憶(暗記)は直前に行ったほうが効率がよいので直前まで“我慢”し、理解中心の学習を心掛けました。記憶せずに“我慢”すると、その段階では点数に反映されないので模試などの点数が伸びません。わかっていても点数が伸びないのはつらかったのですが、本試験4週間前から本格的な記憶を始めて点数が飛躍的に伸びました。 結果的に合格できましたが、この“我慢”の時期がつらかったです。

山村:
みなさんに共通しているのは、本試験当日に実力のピークを持ってきているところで、そこをしっかり考えられていますね。まさに先ほどの「合格曲線」のイメージです。私は「無計画に目前の模試に合わせて点数を取りに行く勉強をしてしまうと、表面的で散漫な勉強になるから注意してください」というのですが、受験生はどうしても目の前の点数を取りたくて表面的な勉強をしてしまう傾向にあります。その点、ゴールからの発想で戦略的に計画を建て、本試験当日にピークが来るように学習することは簡単なことではなく、それを実行できたのは一発合格の大きな要因だったと思います。

最後に、これから勉強を始められる方へメッセージをお願いします

山村:
それでは最後に、これから勉強を始められる方へのメッセージをお願いします。

東郷:
自分の選択した講師の言うことを信頼してやるべきだと思います。私は本当に山村講師を信頼して勉強しました。同じやり方で一発合格した先輩たちをたくさん見てきたので、途中で迷いを持ったら合格が遠のいていくと思いました。

司法書士試験 一発合格者
康:
受験期間中は点数が思うように伸びず、どうしようもない時期がありますが、それを恐れないことです。 きちんと勉強していれば直前期には必ず成績が伸びます。本試験日に成績のピークが来ればいいので、学習途中での成績に一喜一憂しないことが重要です。

髙谷:
合格したとき母が隣にいましたが、泣きながら「お母さんのおかげだよ」という言葉が心から出ました。受験中はすごく孤独でしたが、家族や友達など支えてくれている方がいます。その方たちに合格の報告をしたときの喜んだ顔を想像しながら勉強をしました。応援してくれた方に恩返しをする気持ちで勉強するといいと思います。

山村:
本日は貴重なお時間を頂き本当にありがとうございました。みなさんそれぞれの一発合格のストーリーからとても多くのことを学ばせて頂きました。今日みなさんからお聴きした 一発合格の秘訣を日々の講義に活かして、来年も一人でも多くの受講生に合格を勝ち取ってもらえるように頑張っていきたいと思います。みなさんの今後の活躍を期待しています!
司法書士試験 一発合格者