明日の法律家講座 バックナンバー

明日の法律家講座 東京校第176回

2011年4月9日(土)実施
 

日の丸・君が代裁判の現在~国家シンボルの強制に従えない理由

【講師】 
平松真二郎氏(弁護士、「城北法律事務所」所属)
他に原告の方2名


講師プロフィール

平松真二郎氏(弁護士、「城北法律事務所」所属)

千葉県出身
千葉県立千葉東高等学校卒業
北海道大学法学部卒業
北海道大学大学院法学研究科修士課程修了
2004年 司法試験合格
2006年 第二東京弁護士会登録・城北法律事務所入所
 

  
 

講師からのメッセージ 

私が学生だった頃(今から15年ほど前です)、憲法の教科書に「国旗・国歌」に関する記述はありませんでした。その頃までは、国歌の起立斉唱の強制が、現実になっていなかったからだろうと思います。
いまでは、多くの憲法の教科書に「国旗・国歌」と思想良心の自由の緊張関係について記述されています。これは国歌の起立斉唱が現実に行われるようになり,憲法が保障する「思想良心の自由」を侵害すると考えられるようになってきたから、「思想良心の自由」の問題として記述されるようになってきたのです。
国歌の起立斉唱の強制をめぐる問題が裁判で争われるようになったのは、2003年10月23日に東京都教育委員会が教職員に対し「国旗に向かって起立し、国歌を斉唱すること」を義務付ける通達を発出したことがきっかけとなっています。
これまで7年半の間に延べ700名を超える教職員が原告となり、国歌の起立斉唱の強制に反対する声をあげています。
「人権の砦」たるべき裁判所は、原告らの訴えを適切に受けとめているでしょうか。
2006年9月21日の予防訴訟東京地裁判決とピアノ伴奏をめぐる2007年2月27日最高裁判決を素材に、日本国憲法19条が規定する「思想・良心の自由」について考えてみたいと思います。