明日の法律家講座 バックナンバー

明日の法律家講座 東京校第183回

2011年9月10日(土)実施
 

外資系ローファームにおける国際法律実務~日本人パートナー弁護士の目から見たグローバル化~

【講師】 
高取 芳宏 氏(日本及び米国ニューヨーク州弁護士、オリック東京法律事務所・外国法共同事業訴訟部代表パートナー)


講師プロフィール

高取 芳宏 氏(日本及び米国ニューヨーク州弁護士、オリック東京法律事務所・外国法共同事業訴訟部代表パートナー)

ハーバード大学ロースクール卒業(LL.M)。
米国系巨大ローファームにおける数少ない日本人エクイティパートナー弁護士の一人。2001年に日本に訴訟部を立ち上げるためにポールヘイスティングスからヘッドハンドされ、数々の著名事件を手がける。グローバルマネージメントの役員会にも所属し、経営戦略も担当。本年オリックから招聘され、訴訟部を伴ってオリック東京法律事務所に移籍。

複数の管轄にまたがるクロスボーダー国際訴訟・仲裁事件を多く扱い、知的財産、製造物責任、独禁法関連等の国際商事・民事紛争、コンプライアンス事案などを中心に手がける。
Chartered Institute of Arbitrators (英国仲裁人協会) 日本支部共同支部長。社団法人日本仲裁人協会理事。日本商事仲裁協会(JCAA)仲裁人名簿にも掲載され、仲裁人としても活躍。
 
【最近の主な著作・論文】
「クライアントの最大利益を実現する和解戦略」(ビジネス法務 2011年2月)
「仲裁判断に対する司法審査の可否に関する合意について-近時の日米における議論の比較的な観点から-」(共著 JCAジャーナル 2009年5月 第56巻5号)
「企業が訴訟・仲裁に踏み出すとき-複数管轄の事例を題材とした考察」(ビジネスロー・ジャーナル 2009年9月)

 
  
 

講師からのメッセージ 

「外資系ローファーム」は、既に「外資系」ではなくなりつつあります。私を含め、日米欧の各国、各管轄の弁護士がパートナーシップを組み、国境を超えたビジネスが当たり前となったクライアントに、日本を含む各管轄での準拠法を駆使して戦略的にリーガルサービスを提供していくからです。本籍がどこの外国かといったことはもはや重要ではありません。クロスボーダーの法務実務をどのように各国の弁護士とチームを構成し、遂行していくのか、といった実態や面白さを、国境を超えた偽造品事件で勝訴判決を獲得したプロジェクトなどを紹介しながらお伝えしたいと思います。
 そのような国境を超えたプロジェクトを扱う巨大ローファームにおいて、日常的に日本の法廷にも立ち、訴訟・仲裁といった紛争解決を行うパートナー弁護士の数はまだまだ少ない現状にあります。いわゆる渉外系や外資系ローファームには、法廷に立ったことのない“transaction lawyer”がたくさんいますが、「国際的な仕事がしたい。」という希望と「司法試験に合格して弁護士になる以上『裁判』をやりたい。」という希望は相反するものではありません。むしろ、複数の管轄にまたがる紛争解決分野は、我々のような巨大ローファームが重要な分野として力を入れているところであり、各国に優秀な弁護士を揃え、トレーニングしていかなければ成り立たない分野です。訴訟分野の代表パートナーとしての若手弁護士のトレーニング、パートナートラックのあり方等、マネージメントへの参加経験も含め、少しでも有益かつ具体的なお話ができれば、と思っています。