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明日の法律家講座 東京校第235回

2015年8月7日(金)実施
 

判事補、主婦、そして、ゼロワン地域の弁護士へ~母として、法曹として生きるということ

【講師】 
内藤 由佳 氏(弁護士、「志布志法律事務所」所属、元裁判官、元伊藤塾塾生)


講師プロフィール

内藤 由佳 氏(弁護士、「志布志法律事務所」所属、元裁判官、元伊藤塾塾生)

1978年   福島県生まれ
2001年   東京大学法学部卒業
        司法研修所入所(55期・宮崎修習)
2002年   東京地方裁判所裁判官に任官。
2005年   高知地方・家庭裁判所へ異動。
2008年   名古屋地方裁判所豊橋支部へ異動(育休中)
2011年2月 退官。
2011年4月 鹿児島県志布志市へ移住
2012年8月 弁護士登録(鹿児島県弁護士会)
         志布志市にて、志布志法律事務所開設。
         弁護士活動と共に、自治体、学校等の依頼を受けて多数の講演活動に携わる。
 
著書「転ばぬ先のこそだて(2012年・エール出版)」
 

講師からのメッセージ 

 判事補に任官し、法曹として歩み始めて8年目、私は大きな壁にぶつかりました。
息子が自閉症と診断され、支援が必要となったのです。私は仕事を辞め、家庭に入りました。子育てに追われ、法曹の世界とは無縁の毎日を過ごす中、とあるご縁で、鹿児島県の過疎地、志布志市に移住することとなります。これが、第2の転機となりました。
移住当時の志布志市は、人口約3万人、高齢化率約30%、最寄りの弁護士事務所まで車で片道50分という、典型的な人口過疎、司法過疎の地域でした。ブランクも長く、法曹として復帰を諦めていた私は、この地域では、自分の知識や経験が多くの人の役に立つことに気付きます。そして、移住から4か月後、志布志法律事務所を開設し、障害児の子育てと両立しながら、法曹として、新たな道を歩み始めることとなりました。
 本講座では、出産や子育てを経たり、何らかの課題にぶつかったりすることがあっても、様々な形で活躍の場を見いだせるという法曹ならではの大きな可能性と、都市部とは全く違う、過疎地の弁護士としての魅力を中心に、お伝えしたいと思います。
 現在、都市部は弁護士過剰と言われています。しかし、裁判所の支部すらないような過疎地では、まだまだ司法の支援が必要です。都市部のような経済規模はありませんが、人と人との深い繋がりや、地域での支え合いを実感できるという、田舎ならではの素晴らしさもあります。家庭との両立に不安を感じている方、地方での活躍を考えておられる方、身近な相談相手としての弁護士を目指している方には、ぜひご参加いただきたいと思います。ご参加の方のご興味に応じて、現在、自治体等から依頼を受けて行っている講演活動の内容等も、随時盛り込んでいきたいと思っています。