明日の法律家講座 バックナンバー

明日の法律家講座 東京校第324回

2023年2月18日(土)実施

憲法訴訟の実務と代理人の役割を考える
~旧優生保護法事件(大阪)における第二審逆転勝訴を題材としつつ~

 

講師プロフィール

吉原 秀 氏(弁護士、「TMI総合法律事務所大阪オフィス」所属)

吉田 秀 氏

2010年3月 広島学院高等学校卒業
2014年3月 大阪大学法学部法学科卒業
2016年3月 東京大学法科大学院修了
2016年12月 最高裁判所司法研修所入所
(注:司法試験論文式試験総合75位、公法系・民事系は2桁順位、選択科目(倒産法)は1桁順位)
2017年12月 大阪弁護士会登録
2018年1月 弁護士法人大江橋法律事務所勤務
2020年12月 TMI総合法律事務所大阪オフィス勤務

【主な取り扱い分野
M&A / 商事関連訴訟 / 民事再生 / 私的整理 / 破産 / その他事業再生・倒産処理 / カルテル・談合 / 企業結合 / 下請法 / 当局対応 / その他独占禁止法・競争法

【登録・所属
大阪弁護士会(2017年) / 民事訴訟法学会(2018年) / 全国倒産処理弁護士ネットワーク(2018年) / 大阪弁護士会倒産実務研究会(2018年) / 大阪弁護士会独禁法実務研究会(2019年) / 大阪弁護士会憲法問題特別委員会副委員長(2021年)

【著書】
『代理人たちの憲法訴訟-憲法価値の実現にむけた営為とその記録』(編著) / 『法人破産申立て実践マニュアル〔第2版〕』(共著) / 『債権法改正を踏まえた契約書法務』(共著)

【論文】※憲法に関するもののみ掲載
学術会議任命拒否と憲法23条に関する諸問題 / 学術会議任命拒否問題を「今」考える-「学問共同体の自律」と「学問の自由」の距離と連関をみる- / 岡口裁判官の罷免は本当に許されるの?-憲法上の法原則としての比例原則を考える- / 同性婚に関する憲法上の諸問題
ほか多数

講師からのメッセージ

司法試験・予備試験の憲法の論文式試験を見て、皆さんは普段どのように感じるでしょうか。その論文式試験の問題は、皆さんが実務に出て、「きちんと」憲法訴訟の代理人を務められるか、その「基礎」を問うものですから、訴訟代理人として求められる視点と答案作成上の視点にはいくつもの類似点があります。憲法訴訟にもしご関心があるのであれば、司法試験・予備試験の憲法の問題ほどワクワクしながら取り組める事例問題はほかにないはずです。
さて、「憲法訴訟の代理人」に求められる役割とは何でしょうか、そして何より【訴訟で勝つために必要なこと】とは何でしょうか。少し司法試験に近づけてみれば、立法裁量とは何でしょうか、また、どのような場合に立法裁量は狭まるのでしょうか。表現の自由の価値とは何でしょうか(まさか「二重の基準論」を説明して、おしまい、ではありませんよね?)、「平等」とは何でしょうか。これらを言語化できずに、憲法訴訟代理人が務まるはずもありません(し、実務家としてのいわば前提を備えているかを試す司法試験で説得力のある答案を書けるはずもありません。)。
「合格後を考える」一環として、憲法訴訟代理人に求められること、憲法訴訟の実務において重要な視点などについて、私が代理人を務めている旧優生保護法事件を題材にお話させていただき、近い将来、共に実務の世界で憲法訴訟に携わる(かもしれない)身として、皆さんと一緒に憲法訴訟を「実務的に」考える時間を共有しましょう。正解などありません、かといって、何でもよいわけでもありません。ぜひ皆さんご自身も思考を巡らせながらお付き合いいただきたいと思います。
憲法の価値を実現したい、私も伊藤塾の元塾生として、今日に至るまでこのテーマについて考え続けています。この講座が、「未来(あす)の法律家」たる皆さんにおいて、憲法訴訟の実務を考える契機となればと思います。なお、講師の私見の一部は『代理人たちの憲法訴訟-憲法価値の実現にむけた営為とその記録-』(弘文堂、2022年)にて記しておりますので、必要に応じてご覧いただいた上、ご参加くださいますと幸いです。