明日の法律家講座 東京校第361回
2025年2月15日(土)実施
公共訴訟で社会を変える
講師

谷口 太規 先生
(弁護士・認定NPO法人CALL4共同代表、LEDGEディレクター)
京都大学総合人間学部卒業。2005年弁護士登録。司法アクセスについての問題意識を持ち、都市型公設事務所や法テラスなどで、貧困・高齢や障害・移民の分野などに関する事件や、刑事弁護など、広く公益分野を中心とした弁護士活動を行う。2015年フルブライト奨学生としてミシガン大学ソーシャルワーク大学院に留学し、コミュニティ・オーガナイジングを学ぶ。
2018年に帰国し、日本での弁護士活動を再開。2019年社会問題の解決を目指す訴訟(公共訴訟)に特化した支援ウェブプラットフォーム「CALL4(コールフォー)」を立ち上げ、以後運営団体の代表を務める。2023年には、公共訴訟専門家集団LEDGEを立ち上げ、以後デイレクターを務める。日本評論社「法律時報」編集委員。
【講演の内容】
近時、国や地方公共団体を相手にして社会課題の解決を究極的な目的とした「公共訴訟」が注目を集めています。公共訴訟が持つ可能性や魅力はどこにあるのか。司法を使ったソーシャルチェンジの試みの実際、意義や権能、課題や可能性、そしてこれらをテクノロジーを用いて公共訴訟と市民を結びつける新たな動きなどについて、具体例をもとにお話しします。
社会全体の中において、司法が果たせる役割は何なのか、新たに生まれつつある公共訴訟に特化したキャリアとはどのようなものなのか。公共訴訟の最前線を伝えます。
講師からのメッセージ
人を助けるために法律家になる、そういう人は少なくないと思います。しかし、目の前の人を助けるためには、もっと上流の、制度や運用、時に法そのものを変えなくてはならない時があります。憲法などを駆使して、その課題の根本に直接チャレンジする公共訴訟の魅力を皆さんにお話しできればと思います。