秋桜会15年会勉強会 実施報告

2017年12月09日開催 第6回秋桜会 15年会 勉強会
講師:石川 裕一先生
 
家族信託~民法の限界を超え、資産総活躍社会へ~(第二回)
 
前回に続き30名を超える方々に参加していただき、改めて「信託」という新たな財産管理手法への期待の高さを感じる勉強会となりました。
 
今回は、前回の信託の仕組みについてのお話をベースにして、引き続き「終活王子」石川裕一先生から家族信託をどのようなケースで使うことが出来るのかという事例のお話をしていただきました。
・成年後見制度は成年被後見人の財産を守るという事を目的とした制度であるため、家族でも、ご本人の財産の管理・処分が出来なくなる可能性が高くなる、という使い勝手の悪さがありますが、信託であれば、家族が受託者となる事で、認知となった後も委託者の財産を管理・処分することが出来る、という事です。
・相続人の中に遺産を渡したくない相続人があった場合、遺言で残したとしても、遺留分減殺請求をされてしまう可能性があります。そんな場合でも、自分の意志を反映させた信託契約を設計できる可能性が高いという事です。
 
このように、既存の民法の制度では実現が難しいのではないかと考えられるような相談者の意志を実現させられる可能性がある、信託という制度について、とても分かりやすく、具体的なお話を聞くことが出来ました。
 
今回の勉強会の後、一年間続いた15年会の自主勉強会の締めくくりとして、同期会・忘年会を兼ねての懇親会を開催し、楽しく歓談をさせていただきました。

2017年10月29日開催
第5回秋桜会 15年会 勉強会
講師:石川 裕一先生

家族信託~民法の限界を超え、資産総活躍社会へ~(第一回)

台風22号が関東地方に向かっているという悪天候ではありましたが、31名もの方々が出席され、16年会の方々にも多数ご参加いただくことができました。

今回は、就活王子こと石川裕一先生をお迎えして、家族信託の基本的な知識を学びました。
家族信託は、成年後見制度や遺言書に代わる新たな財産管理の手法として注目されつつありますが、今回は、家族信託の用語や仕組みなどの基本的なところから教えていただきました。

家族信託は、資産を信託銀行や信託会社に預けるのではなく、信頼できる家族や親族に財産を託す契約で、成年後見制度や遺言書に比べて、より柔軟な資産承継と財産管理を行うことが可能になります。
ただし、しっかりした契約を結んでおかないと、場合よっては強制終了となってしまうことや予期せぬ課税がされてしまうこともあるので注意が必要です。
また、家族信託は財産管理の手法であるので、身上の保護については別に対策を立てなければならず、成年後見制度も併用して利用することが必要な場合があるようです。

2017年6月18日開催
第4回秋桜会 15年会 勉強会
講師:海野 由紀子先生(伊藤塾実務講座5期生)

「企業法務の現場から見た行政書士業務の可能性」

なかなか顧問契約が取りにくいと言われる行政書士。どうやったら企業から信頼され、顧問契約を取れるのか?という事をテーマに、民間企業で法務担当者として業務に携わっている講師の海野由紀子先生から、企業が行政書士に何を求めているかを語っていただきました。

・企業法務担当者の1年
企業の法務担当者はどのような業務を行なっているのか、社内からはどんな依頼があるのかを実際に担当した業務内容をご紹介いただきました。

・契約書作成業務の現場
企業法務の中心は、何と言っても契約書の作成とリーガルチェックということで、実際に使用している契約書の雛形をもとに、作成のプロセスやリーガルチェックのポイントを説明していただきました。

実際の企業法務に携わっている立場から、企業と行政書士の関わり方について、丁寧にお話をしていただきました。

第三回 秋桜会15年会勉強会 報告書
「会計記帳業務のススメ」
講師:行政書士 藤重智洋先生

2017年4月23日 伊藤塾において15年会21名、16年会13名、計34名が集まり、会計記帳業務についての勉強会を行いました。

はじめに
会計記帳は、事実証明に関する書類の作成に当たり、行政書士が行うことのできる業務です。
会計記帳業務は、顧問契約が取れ、安定収入につながります。また、社長とも定期的に会うこができるため、行政書士業務の違った分野へと仕事が広がっていきます。
そのため、会計記帳業務を仕事の入り口として持ってくることは、とてもお勧めということです。

次に
簿記についての基本的な知識として、会計の種類と5要素について説明して頂きました。
会計の5要素としては、①資産、②負債、③資本、④収益、⑤費用があり、①~③をまとめたものが貸借対照表、④と⑤をまとめたものが損益計算書です。
複式簿記とは左右の2列に同じ大きさで積んだブロックのようなもので、左右の高さは常に一致します。
簿記の知識としては簿記2級の商業簿記レベルまであることが望ましいそうです。

さらに
具体的な会計記帳業務にやり方についての説明がありました。
この業務を行っていくには、まず提携する税理士が必要です。用意するものとしては、会計ソフト、パソコン+テンキー、電卓、伝票 があればいいので、気軽に始めることができます。
お客様から最初にお預かりするものとして、登記簿謄本、定款、過去の決算書一式等々、毎月お預かりするものとして、通帳のコピー、領収書、クレジットカード明細等々、慎重に扱わなければならない書類が多くありますので、会計記帳業務は守秘義務のある士業に頼んだ方がいいということを社長に納得してもらうのもいいということでした。
この業務を行う際には、税理士法違反にならないよう、十分に気を付けなければなりません。

顧問をしている会社を訪れた時には、社長と雑談すると、何かしら仕事が発生することが多く、また帳簿を管理しているため、新しい動きにも気づくことも多いです。
なので、顧問を取ってしまうと、次々に別の行政書士業務に発展していくことが多いのです。

顧問契約を取る方法は、紹介が一番多く、紹介は、会社設立をメインにしている行政書士や税理士などからです。その他には、パンフレットでアピールしたり、商工会などの交流会、創業セミナー、または新規法人にファックスをする方法等があります。
また、他との差別化を図るために、法律知識をみがいたり、他士業とのネットワークを強くしたり、許認可の期間管理などもサービスとして行うのもよいでしょう。
顧問契約を取る際には、自分の出来ることを熱く語ってから、料金を提示するようにするか、相手に言わせるように仕向けていき、顧問料は自動引き落としにするべきです。

このように、会計記帳業務をやることは他の仕事に発展していくので、とてもお勧めであるとのことでした。




◆第2回 秋桜会15年会勉強会 報告書
司法書士さんから学ぶ登記簿謄本の読み方(商業登記編)
講師:司法書士 野村政史先生

2017年2月12日伊藤塾において15年会23名が集まり、商業登記事項証明書を読みとることを目標にした勉強会を行いました。

講義は、レジュメに合わせて商業登記事項証明書の記載例を参考にしながら進められ、登記事項証明書を確認するときに注意が必要な点について丁寧に説明がされました。

商業登記事項証明書には、現在事項証明書・履歴事項証明書・閉鎖事項証明書という種類があるということで、不動産登記事項証明書と同じように、そのときに必要な登記事項証明書を取得しなければならないということでした。

商業登記事項証明書は、「商号区」や「目的区」「株式・資本区」などのように、各区に区分された登記記録によって編成されているということで、全部事項証明書と一部事項証明書があり、全部事項証明書は、記録がある事項の全部を証明したもの、一部事項証明書は、商号区・会社状態区の事項の他に、請求された区について証明したものであるということ等を教えていただきました。

前半は、様々な機関を置く株式会社の登記事項証明書について説明があり、それぞれの違いや証明書を見るときに注意する点について説明がされました。後半では、持分会社の登記事項証明書についての説明があり、株式会社との相違点についてお話しがありました。

今回の勉強会は、商業登記事項証明書の読み方を学べただけでなく、会社法の復習にもなり、たいへん有意義な内容でした。配布されたレジュメや資料はとても分かりやすく、商業登記事項証明書について初めて学ぶ受講生にとって、たいへん有り難い勉強会となりました。




◆第一回 秋桜会15年会勉強会 報告書
司法書士さんから学ぶ登記簿謄本の読み方(不動産登記編)
講師:司法書士 野村政史先生

2017年1月22日伊藤塾において15年会22名が集まり、登記を読むことを目標にした勉強会を行いました。

登記簿は現在、コンピューターで管理されているので、管轄以外の法務局でも取得することが可能になった、ということです。便利にはなりましたが、コンピューター移行される以前の権利関係の確認や移行前に閉鎖された登記簿を見たい時には以前の登記簿を見る必要があるということです。

登記簿には全部事項証明書・現在事項証明書・一部事項証明書・所有者事項証明書・閉鎖事項証明書という種類があり、その時の必要によってどれかを選択して取得する事になるということでした。

登記できること
表題部:不動産の物理的状況や不動産を識別するための所在地や家屋番号など
権利部:所有権・地上権・地役権・質権・抵当権・賃借権など
まずは登記簿に登記できる事の種類を教えていただき、そのひとつひとつを先生に作成していただいた登記簿を見ながら、どこにどのような形で反映され、記載されているかを解説していただきました。先負事項を見るときには、すでに抹消された登記には下線が引かれているということです。また、権利の部には順位があり、それによって優先される権利が決まっているということで、権利の部でも、甲区乙区の順位は日付の先後で決まるということです。

また、区分建物の登記は「分離処分禁止の原則」があるために建物と土地が一つになった登記がされるということです。表題部が2つあり、上段の表題部にマンション一棟の建物と土地の登記がされ下段に専有部分の建物と土地の登記が記載されるということです。土地については面積ではなく何分の1といった登記がされることが多いそうです。

その他、行政書士が相続財産を調査するような場合は私道の権利者ではないか、などもきちんと調べなくてはいけないという注意や登記簿はオンラインでも閲覧が出来るということで、その方法も教えていただきました。

とても、実例の資料が多く、それを見ながら登記をどのように読むのか学ぶことが出来ました。行政書士も仕事で登記簿とは関わらなくてはならないにも関わらず、業際問題などで行政書士には聞きにくい登記について、詳細まで読むことができるようになった貴重な勉強会でした。