過去問や答練を繰り返し、たくさん間違えることで記憶に定着させました

独学・他校から転入して合格

岩元 佳代 さん(45歳)
 

[ 受 験 回 数 ]3回
[ 受 講 講 座 ]行政書士合格講座

※プロフィールは、2012年度合格時点のものです。


行政書士試験との出会い

 社会人になって20年目を迎えた頃、あと20年働くとしたら何かもっと専門性をもって働きたいと考えるようになりました。その頃、総務部で仕事をしていて法律を学んでみたいと考えるようになり、全くの初学者でしたが、何か資格に挑戦してみようと考えました。
 いろいろな法律資格のなかで、行政書士は憲法や民法などの基本から体系的に学べそうなところに魅力を感じました。1回目の試験は独学で挑戦して不合格。その結果を受けて、やはりきちんと基本から学びたいと思い、2011年の2月末に伊藤塾の行政書士合格講座に申し込みをしました。
 その後すぐに東日本大震災が起こりましたが、その際に自分が勉強できる環境にあることを感謝して、しっかりがんばりたいと思ったことを覚えています。

私がとった勉強方法

基礎段階の学習について
 

 それでも2011年は講義を最後まで聞ききるだけで精一杯という形で終わってしまい、2012年にもう一度、合格講座を受講しました。
 仕事や家事もあり、なかなか机に座ってじっくり勉強する時間がとれない状況は変わらないのですが、それはそれとして、もっと隙間時間を生かし、自分に合ったやり方を工夫するように努めました。
・テキストや問題集は必要なページを切り離して持ち歩きました。切り離しできる教材で助かりました。
・勉強時間を確保するために通勤ルートを時々変更して、少し遠回りになるが座って帰れるルートを利用していました。
・インターネットでの受講でしたが、朝の出勤前に視聴した後、通勤途中で講義の内容を思い出すということも意識してやっていました。細切れの時間にやったことを頭の中で整理するのに役立ちました。これは何も持っていなくてもできる勉強法でした。
 とにかく問題に答えていかないと、知識が定着しているかどうか、自分でわからなくなってしまうので、過去問や答練の問題を繰り返しやりました。たくさん間違えることで、たくさん記憶に残そうと思っていました。

直前期の勉強法について

 10月末の最終模試を迎えましたが、158点と思うように点がとれませんでした。本試験まであとわずかしか時間がないのに、このままでは合格できないと思いどうしたらいいかを必死で考えました。
 結果をみるとAランク問題を随分落としてしまっていることに気付きました。そして大きな問題点は時間配分がうまくいかず、最後は時間が足りなくなって終わってしまっていることでした。 
 Aランク問題については、最終模試の後の解説講義でも、とにかく問いと答えを暗記してくださいと言われたので、その言葉を頼りに、もう一度すべてのAランク問題を試験当日まで繰り返し解くことにしました。
 時間配分については、それまで5分で2問、15分で6問というペースで解くことにしていたのですが、それだけだと特に苦手な民法で時間オーバーした場合に自分でどう修正していいか、わからなくなってしまっていました。 
 そこで全体として、どのようにして問題を解いていくかを、きちんと決めておかなければならないと思いました。
 本試験前の最後の土日を利用して、最終模試の問題、中間模試の問題を使って、本番通りの時間で解くシミュレーションをやってみました。
 その結果、始めの1問目から行政法の終わりの26問目までを1時間で、その後の民法の9問は時間がかかることが予想されるため、30分かけることにしました。残りの択一問題を1時間で、最後の記述問題3問を30分で解くという流れが一番自分にとってやりやすいように思い、本試験もその配分でやってみることにしました。
 時間配分でこれ以上失敗したくなかったので、万一その時間内で終わりそうもないときはあきらめて次にいくこと、念のため、配られた解答用紙の区切りの問題番号に、鉛筆であらかじめ印をつけておくことも、自分にいい聞かせておきました。
 「受験生の実力は本試験の日まで伸びる」とおっしゃった志水講師の言葉がこの直前期の心のささえでした。
 そうして迎えた本試験当日でしたが、不思議と事前に決めていた時間配分通りに進めることができ、あっという間に終わってしまいました。正解できているかどうかについては自信がありませんでしたが、初めて時間内に全部の問題を解くことができ空欄なしで終えることができました。
 最終模試から本試験までの20日間は本当に大事な時間だったと思います。

受験勉強中で、辛かったこと・嬉しかったこと

 辛かったのは「こんなことをして一体何の役に立つのか」とか、「他にやることがあるのではないか」と考えてしまう時でした。誰かにいわれたわけでもないのに、そういう声が聞こえてくるような気がするのです。そういう時は志水講師が講義の合間に話してくださる励ましの言葉に救われました。
 また何の役に立つのか今はわからないけれど、大変ななかにも面白さを感じていること、自分自身が勉強したくて始めたことを思い返して、「今は勉強に集中しよう」と気持ちを切り換えていくようにしました。
 また夫が理解をしてくれて、いろいろ家事を手伝ってくれていることもあり、何としても「今年合格したい」と強く思いました。

最後に

 振り返って考えてみると、この受験勉強中、一度も180点を超えたことはなく、唯一超えることができたのが、この2012年の本試験でした。受験勉強中は試行錯誤の繰り返しでしたが、それでよかったのではないかと思います。
 もし最終模試で180点取れていたら、かえってあまり頑張らなかったかもしれません。
また今回の試験では、話せる人には試験を受けることを話しておくことにしました。そうすることでプレッシャーを生み、思わぬパワーをもらうことができた気がします。
 支えてくれた伊藤塾の皆様、見守り応援してくれた家族、友人にあらためて感謝するとともに、合格できたことを深く受けとめて、これからのことをじっくり考えていきたいと思います。
 最後にこれから受験をされる方へ、最後まであきらめないでいると何かしら道は開けてくるように思います。直前期は不思議といろいろな事件(?)が起きますが、それも合格への試練と考えて、あきらめないで前向きに努力を続けてください。