入門講座で芽生えた思いが、受験生活の原動力でした

竹内 達矢さん (25歳)
 

合格者
神戸大学法学部卒業 受験回数:4回 【受講講座】
〔入門講座〕司法書士入門講座本科生

※プロフィールは、2010年合格時点のものです。

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

私が司法書士の勉強を開始したのは大学3回生のときでした。父が資格の勉強をしていたこともあり、伊藤塾の司法書士のパンフレットを持って渡してきました。法学部に在籍していたので司法書士という名前は聞いたことがありましたが、詳しい業務の内容などは知りませんでした。しかし、当時も不況の世の中で、会社員がリストラされるといったニュースが世間を騒がせていた時期であったということもあり、資格を取得して自分の強みを作ろうという決意をしました。また、司法書士は早くに独立できるという話を聞いたので、独立して一人前になり、自分の家族をもちたいという夢をもって、司法書士の扉を叩きました。

わたしがとった学習方法

(1)勉強開始時期について
入門段階の学習方法について、残念ながら皆さんのお役にはたてません。 
大学の部活と資格の勉強の両立が難しく、ライブクラスに通う回数が少なくなっていき、インターネット講義を活用してすべての講義を聴き終えたのが5月頃で、過去問も各教科1回解いた程度で、模試や直前のオープンスクールも受けることなく、なんら対策を講じないまま本試験を迎えたからです。 
ただ、特に他の受験指導校を含め、吟味して選んだわけではなかったのですが、1年目に伊藤塾で教えていただいて非常によかったと思っています。講義部分の解説の丁寧さもよかったのですが、毎講義に5分程度話をされる雑談部分によって、司法書士の業務内容や、司法書士の魅力、人間としてのありかたなどを学ぶことができたからです。1年目の受験の結果は散々たるものでしたが、この 入門講座によって芽生えた、心の底から司法書士になりたいという思いが原動力となり、長く苦しい受験生活を乗り越えることができました
(2)試験当日
試験当日の過ごし方は、模試において確立した自分のリズム通りに実行しました。模試と本試験での違いは緊張感でした。本試験は緊張することがわかっていたので、模試を受ける段階で、これ落ちたらまた来年、また勉強漬けの毎日、負けるな、絶対勝つ、と今思い返せば気持ち悪いプレッシャーをかけて、本試験さながら模試を受けようと試みてはいましたが、本試験は別次元のプレッシャーでした。前日から心臓が痛くなり当日もそれが続きましたがどうしようもなかったので、これだけのプレッシャーを感じるのはそれだけ頑張ってきたからだと自分に言い聞かせて緊張を受け入れ、あとは午前が始まったのち、問題が解ける、と実感することで、次第に落ち着いていきました。 
緊張対策としては、緊張することを認識しておくことと、解ける問題から解いていくことかな、と思います。
(3)総論
受験生活が長引いた原因は、択一の取り組み方にあったと考えています。 
3年目に他の受験指導校の答練を受講したのですが、アウトプットの機会としてのみではなく、答練にしか出題されないであろう知識をインプットの機会としても組み込んでしまい、核となる知識さえも精度を欠いたまま、午前で基準点に満たないということになってしまいました。絞込みと繰り返しは認識していたのですが、絞り込まなくても何回も繰り返せば覚えることが出来ると自分の能力を過信してしまったのです。 
択一は、基本的な知識の正確さ、これに尽きると思います。

伊藤塾講師へのメッセージ

私は受験期間を通して、伊藤塾のほぼ全ての講師陣の講座を受講しました。それぞれの講師独自の方法で苦しい受験期間を乗り切る精神的な支えになっていただき、また、受験のための法律科目について多くのことを教えていただいたのとは別に、司法書士としてのあり方も教えてもらいました。 
今、こうやって司法書士としてのスタートラインに立てたのは、伊藤塾の講師陣、スタッフのお力添えのおかげです。本当にありがとうございました。

最後に

私は、合格発表を法務局に見に行きました。自分の番号があったときは、本当に嬉しかったし、その事実を多くの友人に伝えることができ、みんなが喜んでくれることが非常に幸せでした。と同時に、自分にとっての歴史的快挙の瞬間に、帰りの電車ですれ違う人達がいつもと変わらぬ日常を送っている様子をみて、自分はちっぽけな存在であると感じました。 
これから自分が出来ること、貢献できることは、社会にとってみればほんの小さなことにすぎないでしょう。だからこそ、縁あって自分を頼りにしてくれる依頼者がいれば、自分に出来ることがあれば、その人のために全力を尽くしたい。
この思いを胸に司法書士として歩んでいきたいと思います。
(2010年11月・記)