明日の法律家講座 バックナンバー

明日の法律家講座 東京校第286回

2019年8月3日(土)実施

国会に告ぐ

【講師】岡口 基一 氏(仙台高等裁判所判事)
 


講師プロフィール

岡口 基一 氏(仙台高等裁判所判事)

岡口 基一氏
大分県出身。
1990年 東京大学法学部卒業
1991年 旧司法試験合格
1994年 司法研修所司法修習修了(46期)
同年4月 浦和地方裁判所判事補
1996年4月 水戸地方裁判所土浦支部・水戸家庭裁判所土浦支部判事補
1997年4月 水戸地方裁判所土浦支部・水戸家庭裁判所土浦支部判事補、土浦簡易裁判所判事
1999年4月 東京地方裁判所判事補、東京簡易裁判所判事
2002年4月 福岡地方裁判所行橋支部長・福岡家庭裁判所行橋支部判事補、行橋簡易裁判所判事
2004年4月 福岡地方裁判所行橋支部長・福岡家庭裁判所行橋支部判事、行橋簡易裁判所判事
2005年4月 水戸地方裁判所・水戸家庭裁判所判事、水戸簡易裁判所判事
2006年4月 水戸家庭裁判所・水戸地方裁判所判事、水戸簡易裁判所判事
2008年4月 大阪高等裁判所判事、大阪簡易裁判所判事
2011年4月 水戸地方裁判所・水戸家庭裁判所下妻支部判事、下妻簡易裁判所判事
2015年4月 東京高等裁判所判事・東京簡易裁判所判事
2019年4月 仙台高等裁判所判事
 
『要件事実入門 紛争類型別編』(創耕舎、2018年)、『裁判官は劣化しているのか』(羽鳥書店 2019年)、『最高裁に告ぐ』 (岩波書店 2019年)等著書多数
 

明日の法律家講座 東京校第287回

2019年9月21日(土)18:30~20:30

変転する社会と弁護士の使命・役割~自分の経験を踏まえて訴えたいこと

【講師】大 毅 氏(弁護士、「大総合法律事務所」主宰、元伊藤塾塾生)
 


講師プロフィール

大 毅 氏(弁護士、「大総合法律事務所」主宰、元伊藤塾塾生)

大 毅氏
1995年 慶應義塾志木高等学校卒業
1998年 司法試験合格
1999年 慶應義塾大学法学部法律学科卒業
2000年 弁護士登録 森綜合法律事務所(現:森濱田松本法律事務所)勤務
2003年 阿部井窪片山法律事務所移籍
2005年 独立開業
2008年 事務所を日本橋茅場町に移転
2011年 事務所を日本橋に移転

取扱業務
会社法及び知的財産権法を中心に企業法務全般を取り扱う。特に、医薬、バイオ、ヘルスケア分野及び医療関係(再生医療を含む)に関する業務が多い。
また、社会貢献活動(プロボノ活動)をライフワークとし、環境、医療、人権、動物保護などの財団法人、特定非営利活動法人(NPO法人)への無償の法的サービスを長年にわたり継続的に行う。
 
役員等
・株式会社リログループ(東証一部上場)監査役
・株式会社オロ(東証一部上場)監査役
・公益財団法人日本ヒューマンライツウォッチ協会(世界的な人権団体)監事
・特定非営利活動法人日本医療政策機構(医療政策のシンクタンク) 監事  
・一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブル(滝川クリステルさんの動物保護のための財団法人)監事 他多数
・所属弁護士会は「第一東京弁護士会」で、2018年度に副会長を務める
・京セラ、KDDI創業者の稲盛和夫氏の主催する経営塾「盛和塾東京」代表世話人
 
著書・論文
「IFRSと内部統制の考え方」(日本実業出版社、2011年6月)
「技術研究組合の概要と実務上の留意点」(2014年7月、NBL第1028号) 等多数
 

講師からのメッセージ 

私は、1995年から1998年まで、伊藤塾にお世話になりました。当時も明日の法律家講座は開催されており、中坊公平氏をはじめ社会正義や弁護士の役割について、大変熱のこもった講演がなされ、私も受験勉強の傍ら大いに励まされました。今回の講演の機会を光栄に思います。私は、小さい頃から公益的な分野に興味があり、受験時代は個人の役に立つ弁護士になりたいと思いながらも、幸運なことに大学在学中に司法試験に合格したこともあり、大手の法律事務所に就職しました。その後29歳で開業し、企業法務を中心に仕事をしてきました。企業法務を通じて社会貢献をすることの可能性を考え、医薬品、バイオ関係や医療関係を専門としてきました。また、大学時代の経験から非営利組織(NGO/NPO)への法的サービスの重要性を痛感し、15年以上、社会貢献活動(プロボノ活動)を行ってきました。2012年には、同じ志を有する大手法律事務所や外資系法律事務所の仲間とともに、ビジネスロイヤーズプロボノネットワーク(BLPN)を設立しました。こうした活動を契機として、2018年度に所属する第一東京弁護士会の副会長(憲法、死刑、刑事弁護、公益活動、国際業務・国際交流等の担当)という役職も務めました。私の弁護士としての業務、プロボノ活動や副会長としての経験(上記や綱紀・懲戒などの不祥事対応)を通じて感じたことや、いま求められる弁護士の役割や社会に与えるインパクトなどについてお話をさせていただきます。皆様の受験勉強や社会経験の一助になれば幸いです。

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明日の法律家講座 東京校第281回

2019年3月16日(土)実施

“Revolving Door”~LawyerからLawmakerを経てnext stageへ~

【講師】椎名 毅 氏(弁護士、元衆議院議員、元伊藤塾塾生)
 
 


講師プロフィール

椎名 毅 氏(弁護士、元衆議院議員、元伊藤塾塾生)

椎名 毅氏

1994年 桐蔭学園高等学校(理数科)卒業
1999年 司法試験合格
2000年  東京大学法学部卒業
2000~2001年 伊藤塾スタッフとして主に少人数制のゼミ等を担当。教え子から多数の合格者を輩出
2001~2002年 最高裁判所司法研修所 55期修習生(金沢修習)
2002~2011年 木村綜合法律事務所、White & Case 法律事務所、長島・大野・常松法律事務所に勤務
2009~2011年 London School of Economics and Political Science留学、公共経営学修士(MPA)
2010~2011年 Columbia University, School of International and Public  Affairs(SIPA)留学(Dual Deg ree Programme)公共経営学修士(MPA)
2011~2012年 株式会社経営共創基盤勤務
2012年 衆議院参与へ転籍出向 国会に設置された福島原子力発電所事故調査委員会勤務
2012年12月 第46回衆議院議員選挙 当選、法務委員会 委員、経済産業委員会 委員、原子力問題調査特別委員会 理事、災害対策特別委員会 委員、東日本大震災復興特別委員会 委員、裁判官訴追委員会 委員
2014年12月 第47回衆議院議員選挙 落選
2015年1月~現在 椎名つよし法律税務事務所 代表弁護士
2016~2018年 株式会社PhoneAppli(非上場)取締役
2017年5月~現在 株式会社MediaDo Holdings(東証一部上場)監査役
2018年8月~2019年1月 鎌倉市共生社会推進検討委員会 委員
2018年11月~現在 川崎市麻生消防団 団員
2017年11月~現在 一般社団法人日本サイバーセキュリティ・イノベーション委員会 監事
2018年4月~現在 一般社団法人日本学生会議所 監事
2018年10月~現在 一般社団法人Publitech 監事
 

講師からのメッセージ 

弁護士とはどんな仕事でしょうか?
法廷に立つことだけが弁護士の仕事ではありません。
私は、弁護士の持ち合わせているスキルはもっともっとずっと汎用性の高いスキルなのだと信じています。AIによって弁護士の仕事がなくなる、とか言う人がいます。
そんなことはありません。
バカなことを言っちゃいけない。
AIで代替されるのは、弁護士の仕事の一部に過ぎません。AIは業務を代替するのではなく、効率化するに過ぎません。これで弁護士の仕事が代替される、という人は、弁護士の仕事のほんの一部しか見ていないのでしょう。
私は、弁護士として本当に多様な仕事をしてきました。
司法試験受験校講師、一般民事法律事務所、外資系法律事務所、最大手渉外法律事務所、経営コンサルタント、国会職員、国会議員、経営弁護士、上場企業の社外役員、地方自治体の条例制定審議委員、ロビイング団体の立ち上げ、本の執筆、講演。
一言では語りつくせない程に多様な仕事をしてきました。
そのすべての根底にあるのが、弁護士として培ったスキルセットです。
私の現在地をお話しすることで、弁護士という仕事の魅力の一端をお話ししたいと思います。

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明日の法律家講座 東京校第282回

2019年4月13日(土)実施

改めて、HPVワクチン薬害訴訟を考える~笑顔と未来を私たちに!

【講師】大久保 秀俊 氏(弁護士、「城北法律事務所」所属、元伊藤塾生)、 酒井 七海 氏(HPVワクチン薬害訴訟全国原告団代表)
 


講師プロフィール

大久保 秀俊 氏(弁護士、「城北法律事務所」所属、元伊藤塾生)

大久保 秀俊氏
立教大学法学部卒
千葉大学法科大学院修了
最高裁判所司法修習生(69期・札幌修習)
城北法律事務所所属
 
日本弁護士連合会 高齢者障害者権利支援センター幹事
第二東京弁護士会 高齢者障害者総合支援センター運営委員会幹事
HPVワクチン薬害訴訟弁護団、薬害肝炎弁護団、医療問題弁護団、自由法曹団、青年法律家協会、日本労働弁護団ほか
 

酒井 七海 氏(HPVワクチン薬害訴訟全国原告団代表)

酒井 七海 氏
2011年 サーバリックスを公費負担で2回接種(16歳)
2015年 立教大学入学(20歳)
2016年 HPVワクチン薬害訴訟提訴
現在   立教大学4年生

講師からのメッセージ 

 大久保弁護士より
HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)を接種した若い女性に深刻な副反応被害が出ていることを知っていますか。
2016年7月27日に全国4地裁(東京・名古屋・大阪・福岡)で国と製薬会社2社を相手に一斉提訴をしてから2年半以上がたちました。
私は今年で3年目になりますが、司法試験合格後にHPVワクチンの薬害について知って以来、この問題に興味を持ち、弁護士1年目からずっとHPVワクチン薬害訴訟に関わってきました。
訴訟の現在やHPVワクチン副反応被害の実態、我々法律家のできることについてお話しします。
酒井さんより
将来の健康を願って接種したHPVワクチンの副作用で、弁護士になりたいという私の夢は断たれました。原告の多くは、10代・20代の若い女性です。これから先の人生を歩んでいくために、訴訟を起こしました。被害の実態や被害者のおかれている現状、訴訟への思いをお話しします。

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明日の法律家講座 東京校第283回

2019年5月11日(土)実施

中小企業に寄り添う国際法務の専門家として~中小企業の海外展開支援のニーズと、『国際弁護士』のなり方

【講師】樋口 一磨 氏(弁護士(日本・ニューヨーク州)、「弁護士法人 樋口国際法律事務所」代表、元伊藤塾塾生)
 


講師プロフィール

樋口 一磨 氏(弁護士(日本・ニューヨーク州)、「弁護士法人 樋口国際法律事務所」代表、元伊藤塾塾生)

樋口 一磨氏
1976年 千葉県柏市生まれ
1995年 慶應義塾大学志木高等学校卒
1999年 慶應義塾大学法学部法律学科卒
2002年 一橋大学大学院言語社会研究科修了 在学中に司法試験合格
英ケンブリッジ大学Summer School for English Legal Methods
2003年 司法修習終了(千葉・56期) 弁護士登録 大原法律事務所勤務
2007年 University of Michigan Law School, LLM 修了
2008年 Masuda, Funai, Eifert & Mitchell, LTD (シカゴ)勤務
在任中 ニューヨーク州司法試験合格・弁護士登録
2011年 樋口一磨国際法律事務所(現・弁護士法人樋口国際法律事務所)設立 
 
主な活動:東京弁護士会国際委員会副委員長(2011年度〜)、国際法曹協会(IBA)国際売買委員会オフィサー(2012年度~)、国際若手法曹協会(AIJA)日本代表(2016年~)
著作:「中小企業海外展開・法務アドバイス」(共著・経済法令研究会)、「中小企業法務のすべて」(共著 商事法務)、「International Commercial Agency and Distribution Agreement」(共著 Wolters Kluwer)など
講演:国際取引、中小企業の海外展開、国際的な紛争解決などについて、国内のみならず国際的なカンファレンス等での登壇多数
メディア:フジテレビ「突撃Liveグッディ!」など、国際問題を中心としたコメンテーターとしての出演、コメント提供多数

講師からのメッセージ 

私がお伝えしたいポイントは二点あります。一点目は、中小企業の海外展開支援という弁護士の活動領域のニーズと魅力です。二点目は、誰でもその気になれば国際法務を扱えるということです。
海外案件といえば、大手渉外や外資系の事務所が主に扱うものという印象はありませんか? たしかにそれも一面ですが、大手事務所などが扱うのは大企業や大規模な案件が中心であるところ、実際には、国際法務のサポートを必要としつつも、そのような事務所は敷居が高いと感じている中小企業がたくさんあります。ところが、日本経済が縮小する中で、中小企業が海外に展開していくことは不可避となっている一方、そのリーガルサポートができる弁護士はかなり不足しています。依頼者に寄り添いながら、専門性を高められる仕事は、とてもやり甲斐があります。
とはいえ、自分には渉外業務なんて、と思われる方も多いかもしれません。しかし、ヒト、モノ、カネのボーダーレス化が急速に進む世界にあって、弁護士だけが国内にとどまっていてよいのでしょうか? 弁護士業は、サービス業であるところ、単に資格が国単位であるだけで、依頼者が求めるニーズは世界中にあります。また、私自身、ドメスティックな環境に育ち、国内案件中心の事務所に所属しながら、自費で留学し、独自に海外のネットワークを構築し、今は国際法務を柱とした事務所を運営しています。
私の話をお聞きになった後、皆様の活動領域のイメージが国境を越えて拡がってくれることを願っています。

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明日の法律家講座 東京校第284回

2019年6月15日(土)実施

刑事弁護と科学捜査を考える~乳腺外科事件を例に

【講師】水沼 直樹 氏(弁護士、「文京あさなぎ法律事務所」所属、元伊藤塾塾生)
 
 


講師プロフィール

水沼 直樹 氏(弁護士、「文京あさなぎ法律事務所」所属、元伊藤塾塾生)

水沼 直樹氏
東北大学法学部・日本大学大学院法務研究科 各卒業
2011年弁護士登録
2013年1月から2018年1月末まで亀田総合病院の内部弁護士 等
現職に至る
日本法医学会、日本DNA多型学会、日本医事法学会、日本賠償科学会、日本子ども虐待医学会、日本睡眠歯科学会(兼倫理委員)、日本がん・生殖医療学会(兼理事)、オートプシー・イメージング学会(兼アドバイザー)の各会員

講師からのメッセージ 

私が受験生として刑事訴訟法を学んでいたときには、検証、鑑定といった科学捜査・科学的証拠については、伝聞証拠との関係くらいしか意識していませんでした。しかし、実務に出ると、伝聞証拠の問題の前に、これらの科学捜査・科学的証拠に対して弁護士として対峙しなければならないことを経験します。例えば、科学的証拠として、検察官や相手方から提出された証拠を吟味します。
科学的証拠には、DNA型鑑定、覚せい剤やアルコール等の薬物鑑定、交通事故の実況見分調書等、枚挙に暇がありません。また、弁護士が自ら科学的証拠を作成するために、再現実験を行うこともあります。しかも、科学的証拠が重要争点になれば、専門家への証人尋問もしなければなりません。文科系の弁護士はもちろんのこと、理科系弁護士でも、専門分野以外の分野に対しては、証人尋問で苦労されることと思います。
他方で、受験生のときには、あまりこれらの問題を勉強する機会は多くないでしょう。しかし、弁護士になれば、法律論以外の分野で、検察官や相手方と戦うことができますし、その戦い方次第で結果が異なってきます。もしも、科学的証拠1つとってもこれだけの問題点や面白さがあると、受験生のときに知っていれば、刑事訴訟法が、もっともっと楽しく感じたことだろうと思います。現在、試験勉強で苦労されている皆さんが、少しでも楽しく、内実のある勉強ができるようにとの思いから、私が経験した事例を基に、科学鑑定・科学的証拠について、お話したく思います。

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明日の法律家講座 東京校第279回

2019年1月19日(土)実施

民主主義とは何か~安倍政権とメディア

【講師】望月 衣塑子 氏(東京新聞・社会部記者)
 


講師プロフィール

望月 衣塑子 氏(東京新聞・社会部記者)

望月 衣塑子氏
東京都、東京学芸大学附属高等学校出身。
慶應義塾大学法学部卒業後、中日新聞社に入社。
その後、東京本社へ配属。
千葉支局、横浜支局を経て社会部で東京地方検察庁特別捜査部を担当後東京地方裁判所、東京高等裁判所を担当。
経済部などを経て、2017年10月社会部へ。
2人目の育児休業後の2014年4月から武器輸出や軍学共同の取材を開始。このテーマで講演活動も続けている。
2017年3月から森友学園、加計学園の取材チームに参加し、前川喜平文部科学省前事務次官へのインタビュー記事などを手がける。
2017年6月6日以降、菅義偉内閣官房長官の記者会見に出席して質問を行うようになる。
 
著書は、『武器輸出と日本企業』(角川新書)、『新聞記者』 (角川新書)等多数。論文も「〈検証〉武器輸出――もうやめたほうがいいのでは?」『世界』・2018年11月号」他多数。
 

講師からのメッセージ 

政権交代後、第二次安倍内閣は6年を超えました。中心閣僚の顔ぶれがこれほどかわらないまま続くのは、日本ではめずらしいです。一方で権力は必ず腐敗します。振り返れば、小渕優子経産相(当時)事務所の政治資金規正法違反事件や、甘利明経済再生担当大臣(同)と秘書による「口利き疑惑」もありました。安倍首相の妻が名誉校長をつとめていた学園への土地払い下げ問題や、友人が経営する大学の新学部設置をめぐる疑惑も吹き出しました。それぞれ政治家本人や国税庁長官も告発されましたが、彼らは不起訴処分でした。
ロッキードやリクルート事件などを手がけてきた東京地検特捜部の最も重要な役割は、時の権力者の意向に左右されることなく、疑獄事件を手がけることです。そのため、強い捜査権限が与えられています。ところが、安倍政権では機能していません。せいぜい嫌疑不十分(罪に持ち込むだけの証拠が見つからなかった)とする程度です。
2014年に内閣人事局が設置されて以降、この傾向は強まっているように感じます。検察庁・法務省だけではなく、裁判官人事にも官邸の意向が反映されるようになりました。官邸が人事権を握ったことが大きいと思います。
検察庁内はいま、私が特捜部を取材していた2004年ごろとは全く違う空気が漂っています。「陸山会事件」の虚偽捜査報告書をめぐり、庁内で処分者が相次いだことが影響しているのかもしれませんが、すっかり政治家相手の捜査に及び腰です。かわって日産の報酬虚偽記載事件やゼネコンのリニア談合事件など、民間企業の事件が目立ちます。これらは司法取引などの制度をつかって多くの証拠を収集できるため、リスクは比較的小さくて済むものです。
皆さんはひとたび法律家として社会に出れば、正義とは、公正とは何かと自ら問いかけながら働くことになります。現在の政治・社会問題について「自分はどういう社会にしていきたいのか」と一緒に考えていければと思います。

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明日の法律家講座 東京校第280回

2019年2月16日(土)実施

司法サービスへのアクセス改善をめざして

【講師】石田 愛 氏(弁護士、「桜丘法律事務所」所属)
 


講師プロフィール

石田 愛 氏(弁護士、「桜丘法律事務所」所属)

石田 愛 氏
早稲田大学法学部卒
早稲田大学大学院法学研究科修士課程修了
裁判所職員として勤務した後、早稲田大学大学院法務研究科修了
 
2009年 弁護士登録(第二東京弁護士会)。桜丘法律事務所入所
2011年~2017年 司法支援センター(法テラス)の常勤弁護士として、過疎型事務所である法テラス福知山法律事務所、法テラス本部、都市型事務所である法テラス東京法律事務所に赴任するとともに、法務省大臣官房司法法制部における研修等を経験。
2017年 桜丘法律事務所へ復帰

弁護士会活動その他
第二東京弁護士会 裁判員センター 副委員長
第二東京弁護士会 高齢者障がい者総合支援センター 委員
NPO法人ストップいじめ!ナビ 弁護士チーム所属
 

講師からのメッセージ 

人がいれば法的問題が発生します。法的問題を解決するために、どこにいても、どんな人でも、司法サービスが受けられる社会が理想です。しかし、司法サービスへのアクセスは必ずしも容易ではありません。金銭的ハードル、人的ハードル、心理的ハードル、制度的ハードル、地域的ハードル、ほかにも様々なハードルがあります。
司法サービスへのアクセスをより容易にするために何ができるのか。自分が敷居の低い弁護士になること、司法の使い方を皆さんにお知らせすること、弁護士が少ない地域に弁護士を派遣すること、司法サービスにアクセスしやすくする制度を作ること、司法の担い手を育てること、ほかにも様々な方策があるはずです。
弁護士という仕事の面白さは、これをやってみようと思いついたときに、その世界にとびこみやすいところにあると思います。弁護士というのはとても自由な仕事なのです。弁護士という肩書きがあるからこそ、あるいは弁護士としての知見があるからこそ、できる仕事もたくさんあります。とはいえ、弁護士とはこういう仕事をする人だ、という枠にとらわれる必要はありません。たまたま知り合った人との縁を活かしてもいい。ふと思いついたことを形にしてもいい。弁護士であることが一見関係ないことでも、何でもやってみていいのです。
弁護士になって10年目。司法サービスへのアクセス改善というマイテーマを軸に、偶然なのか必然なのか、我ながら落ち着きなく色々やって来たなと思いますし、今も日々あれこれやってみています。今回は、そういった体験談をお話しします。こういう働き方もあるのだな、と思っていただけたら幸いです。

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明日の法律家講座 東京校第276回

2018年10月6日(土)実施

明治維新にメスを入れる~元外科医が法曹関係者に考えて欲しいこと

【講師】 本田 宏 氏(元外科医、NPO法人医療制度研究会副理事長、立教大学兼任講師、日本医学会連合労働環境検討委員会委員) 


講師プロフィール

本田 宏 氏(元外科医、NPO法人医療制度研究会副理事長、立教大学兼任講師、日本医学会連合労働環境検討委員会委員)

本田 宏 氏
1954年 福島県に生まれる
1979年 弘前大学医学部を卒業し、同第1外科に入局。その後東京女子医科大学臓病総合医療センター外科に移動、腎移植、肝移植の研究に携わる。
1989年 埼玉県済生会栗橋病院に外科部長として赴任
2001年 同病院副院長に就任
2011年7月より院長補佐
2014年 還暦を迎えたのを機に、2015年(平成27年)3月で外科医を引退して 栗橋病院を退職、講演や論分執筆、SNS投稿等による情報発信と市民活動への参加を通して、医療&日本再生の活動を開始
2014年5月7日と2018年7月13日に衆議院厚生労働委員会で参考人として意見陳述を行う
『本当の医療崩壊はこれからやってくる』(洋泉社、2015年)、『がんになる性格、ならない性格』(廣済堂、共著、2016年)、『Dr.本田の社会保障切り捨て日本への処方せん』(自治体研究社、2018年)等著書多数。
 

講師からのメッセージ 

東京医大の不正入試が「女性差別」等の観点から大きな社会問題となっていますが、日本は1983年に厚生省官僚が提唱した「医療費亡国論」を契機に、医療費抑制のために医学部定員を削減し、医師数だけでなく医療費も先進国最低レベルとなっています。しかし日本の人口当り医師数が先進国最少で、日本で一番医師数が多い徳島県もOECD加盟国平均より少ないという事実が報道されることはありません。
今年は明治維新150年ですが、未曾有の少子超高齢化社会を目前に、日本は医療だけでなく介護や年金・生活保護などの社会保障分野、さらに保育や教育予算なども先進国最低に抑制しています。何故政府は国民生活に直結する社会保障や教育を疎かにしたまま、9条改憲や大企業利益を最優先するのでしょうか、できるのでしょうか。
すでに明治時代から日本資本主義の父とされる渋沢栄一は「論語と算盤」で、「官尊民卑の官僚政治」と「社会貢献意識が乏しい経済人」の問題を嘆いていました。
明治維新150年は、賊軍の立場から見れば戊辰150年です。勝者が書いた明治維新を見直して、国民第一の立憲政治への転換が可能か考えてみたいと思います。

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明日の法律家講座 東京校第277回

2018年11月17日(土)実施

世界最高の国際弁護士を目指して!

【講師】 中山 達樹 氏(「中山国際法律事務所」代表弁護士、「一般社団法人グローバルチャレンジ」代表理事、元伊藤塾塾生)
 


講師プロフィール

中山 達樹 氏(「中山国際法律事務所」代表弁護士、「一般社団法人グローバルチャレンジ」代表理事、元伊藤塾塾生)

中山 達樹氏
神奈川県生まれ
1993年 桐蔭学園高等学校卒業
1998年 東京大学法学部卒業
2005年 第一東京弁護士会登録
2007年~2015年 三宅・山崎法律事務所(2015年1月よりパートナー)
2010年 シンガポール国立大学法学部大学院(アジア法専攻)卒業
2010年~2011年 Drew & Napier LLC(シンガポールの法律事務所)勤務
2015年 中山国際法律事務所を開設し、代表弁護士に就任
2017年 一般社団法人 グローバルチャレンジを設立し、代表理事に就任
 
取り扱い業務は、国際取引一般、国際紛争解決、企業法務一般、プロスポーツ選手代理人業務等多岐にわたる。
 
環太平洋法曹協会の役員を務めるなど、国内・海外の多方面でも活躍。また、「アジア労働法の実務Q&A」(商事法務、2011年)等著書、論文も多数。
 

講師からのメッセージ 

私は、伊藤塾1期生として入塾後、司法試験に合格し、今は、東京の赤坂で、私の人生の夢であった「国際弁護士」「渉外弁護士」として働いています。日頃の法律業務の中で、伊藤塾時代に塾長から教わったこと(例えば、必要性と許容性に分けて考えるとか)は今でも生きていますし、塾生時代に教わった勉強方法(項目、問題提起、結論等の色分け)は、今でも、そのまま、業務の中で利用しています。その意味で、私は「まことチルドレン」であり、今でも塾長には大変感謝しております。
 
私は今、得意な「英語」と「法律」を駆使して、日々、クライアントのために戦っています。英語も、法律も、多くの方が敬遠したい・苦手意識を持ってしまいがちな、高いハードルです。その高い2つのハードルを低くして、「海外法務のどこでもドア」のように機能することで、主に日本企業が海外へ雄飛することのサポートを使命としています。
 
そんな私が、どんな受験時代を過ごし、どんな修行を積み、そして何を目指しているかなどを、赤裸々にお話したいと思います。お話する予定の一部は、以下のとおりです。
1 「生き甲斐」「使命感」「死生観」の見つけ方
2 弁護士の情熱が常識・社会を変える?
3 弁護士の最大の武器「論理力」が社会にどう役立つか
4 プロフェッショナリズム/プロ意識とは? サラリーマンとの違いは?
5 私の求めるMission, Passion, Integrityの意味
6 若者に伝えたい、人生の「VSOP」とは?
7 海外留学から得られること等
8 英語の勉強方法
9 弁護士として独立し、事務所を経営するということ
10 世界を変える! ~Be the changeの意味~