明日の法律家講座 バックナンバー

明日の法律家講座 東京校第246回

2016年5月28日(土)実施
 

日本の治安、国民の安全・安心を守る~警察庁での国家公務員としての仕事~

【講師】 
立崎 正夫 氏(警察庁国際テロリズム対策課長(前人事課人事総括企画官))


講師プロフィール

立崎 正夫 氏(警察庁国際テロリズム対策課長(前人事課人事総括企画官))

 埼玉県生まれ
1992年 国家公務員一種(現総合職)試験、司法試験合格
1993年 警察庁入庁
1997年 米国(コーネル大学ロースクール)留学
1999年 神奈川県警察本部交通規制課長
2001年 警察庁生活安全企画課
2003年 警察庁外事課
2006年 在タイ日本国大使館一等書記官
2009年 警察庁生活経済対策管理官付
2010年 首相官邸(内閣官房副長官秘書官)
2011年 国家戦略担当大臣秘書官
2012年 首相官邸(内閣総務官室)
2013年 警察庁人事課人事総括企画官
2015年 警察庁国際テロリズム対策課長(現職)
 

講師からのメッセージ 

 警察という組織の魅力は何か。なぜ、そこで働き続けるのか。このような問い掛けに対して、多くが「人」という言葉で答えてくれます。何十年も前の同僚と、今でも親しい付き合いをしていること。困難な問題に直面したとき、それを聞きつけて全国から応援の申出が寄せられたこと。
私たちには、国民の安全・安心を確保するという志を共にする、30万人の仲間が全国にいます。東日本大震災の直後、津波が迫るなか、非難する住民を誘導し命を落とした警察官のように、文字どおり自分の命を懸けて人の命を守るという覚悟を持った仲間です。
 私が学生当時、警察庁を志望したのは、人々の様々な活動や日々の暮らしを支える仕事に尊さを感じ、思いのほか幅広く、そして奥深い仕事であることを見いだしたからでした。ここでは、治安や国民の安全・安心といった普遍的な価値を追求し、正義を貫くことができます。霞が関では政策の立案を、都道府県警察という第一線では、自らの手で政策を実行することができます。多くの治安事象は国境を越え、私たちの活動が国内だけにとどまることは、むしろ限られた場面となっています。
 そして何より、警察庁で働く「人」に魅力を感じ、ここでは自分が「人」として成長できるに違いない、と感じたことが決め手となりました。困難な決断の場面では、正義を貫くという信念を頼りに、これまでの人生経験と人格の全てを懸けた判断が求められます。都道府県警察における第一線勤務では、学歴や国家公務員試験合格者であるということは、大きな意味を持ちません。自ら先頭に立って組織を率い、目の前にある生の事象に正面から立ち向かわなければなりません。そのような経験は、私たちを「人」として成長させてくれます。
 私は、これまで20数年間、警察庁のほか、都道府県警察や海外、他省庁において、多くの人に出会い、様々な仕事をしてきました。その経験をご紹介しながら、私たちの仕事についてお伝えしたいと思います。

伊藤塾より
この回の「明日の法律家講座」はネット配信はありません。

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明日の法律家講座 東京校第247回

2016年6月11日(土)実施
 

立憲主義、民主主義を取り戻すためのノンポリ弁護士奮闘記~「ポデモス」や「ミナセン」の動き等にも触れながら~

【講師】 
武井 由起子氏(弁護士、「八重洲法律事務所」所属)


講師プロフィール

武井 由起子氏(弁護士、「八重洲法律事務所」所属)

武井 由起子氏
中央大学法学部法律学科卒業
1990-2004  伊藤忠商事株式会社(総合職)
中国室、北京駐在員事務所、本社事業・審査部(海外事業管理)、機械カンパニー機械事業・審査部(海外審査)などに所属
一橋大学大学院法務研究科修了
2010 弁護士登録
2014  日本弁護士連合会 憲法問題対策本部 幹事
 
その他資格 米国公認会計士
 
取り扱い分野
・不動産関係、債権回収 
・家事事件(離婚・男女トラブル、相続・遺言・成年後見)
・企業法務(不正調査含むコンプライアンス関係、契約書作成、諸アドバイス)
・知的財産権(保護のアドバイス、契約作成など)
・労働事件(賃金不払い、セクハラ、パワハラ)
・渉外事件(中国での事業展開に関連するアドバイザリー業務など)
 
著書 『これでわかった!超訳 特定秘密保護法』(共著・岩波書店)」
趣味 お茶をいれること、ワイン、ヨガ(最近あまりできていませんが)
 

講師からのメッセージ 

会社を経てコンプライアンスの専門家を目指して弁護士に転身したときは、私が立憲主義や民主主義についての活動をするなんて夢にも思っていませんでした。もっとも、前職で駐在した中国は、当時「人治国家」状態だったため、トラブルが発生しても弁護士に相談することはなかった、つまり立憲主義や民主主義のピンチは、法律家のピンチであることは体感しています。
それを何とかしたいと、ただその一心で、憲法カフェ、OVERSEAs(安保法制に反対する海外関係者の会)、ミナカナ(市民勝手連みんなで選挙(ミナセン)神奈川)など、あれこれと活動する中で、思いがけない出会いや得るものもいっぱいありました(例えば、気がついたら、岩波から法律解説書を出し、それが朝日新聞の天声人語で紹介されていました)。
特に、夏の参院選は、与党が勝利すれば憲法改正に直結する、法律家としても無関係ではいられないものです。特に政治的バックグラウンドもない私が、これまでの弁護士としての活動をベースに、政党と関係のない大勢の市民の方に選挙に携わっていただくミナセンの仕組みをつくったお話をさせて頂こうと思っています。
この話を通じて、明日の法律家を目指す皆さんが、どれだけ市民から渇望されているかを実感して頂き、明日の「やる気」につながり、ひいては「合格」を手にして頂けたら本当に嬉しいです。

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明日の法律家講座 東京校第248回

2016年7月2日(土)実施
 

危機管理とリーダーシップ~ローヤーからローメーカーへ~

【講師】 
塩崎 彰久 氏(弁護士、長島・大野・常松法律事務所所属、元伊藤塾塾生)


講師プロフィール

塩崎 彰久 氏(弁護士、長島・大野・常松法律事務所所属、元伊藤塾塾生)

塩崎 彰久 氏
1999年東京大学法学部卒。
2000年スタンフォード大学大学院国際政策科(修士)。
2010年ペンシルバニア大学ウォートン校MBA課程修了、自治会長に選出。
第一東京弁護士会・民事介入暴力対策委員会副委員長。
一般財団法人日本再建イニシアティブ・監事。経済産業省・新事業創出支援者会議委員。
伊藤塾2期生
 
【主な取扱分野】
コンプライアンス/コーポレートガバナンス及び危機管理・不祥事対応。
オリンパス事件、エアバッグの世界的リコール、サンディスク・東芝機密漏えい事件、医学論文改ざん事件、円LIBOR金利不正操作事件、増資インサイダー事件、コメ産地偽装事件、大相撲八百長調査、その他国内外の数多くの企業不祥事の解決に携わる。
2006年から2007年まで首相官邸勤務。
2012年には、福島原発事故独立検証委員会ワーキンググループメンバーとして同委員会が発表した「民間事故調報告書」策定の中心的メンバーを務める。
 

講師からのメッセージ 

明日の法律家の皆様へ。
1999年に伊藤塾を卒業して以来、留学による修習遅れ、なんとなくの就職活動、暴力団とのバトル、官邸出向での挫折経験、金融機関でのインターン不発、MBAでまさかの選挙出馬、危機管理分野への遅いキャリア転向、稼ぎにならないボランティア検証、企業不祥事対応での綱渡りの日々、と私のこれまでのキャリアは紆余曲折の連続でした。まだまだ法曹としては道半ば。決して皆さんに何かを偉そうにお話できる立場ではありません。しかし、これまで幸運にも多くの素晴らしい出会いと印象深い言葉、勇気ある行動に恵まれ、ようやく、 誰よりも思い入れをもって取り組める何かを見つけることができました。
皆さんは、いかがですか。法律を通じて社会に携わろうとする皆さんに、私の失敗や苦労の中から、自分のライフワークを見つけることの難しさと喜び、法律というツールを通じて社会にインパクトをもたらす手応え、そして法曹という仕事が持つ無限の可能性を少しでも感じて頂けるような、そんなお話をさせて頂きたいと思います。

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明日の法律家講座 東京校第241回

2015年12月5日(土)実施
 

『憲法』というレンズを通して視た世界~私たちに何ができるか?

【講師】 
金杉 美和 氏(弁護士、「京都法律事務所」所属、元伊藤塾塾生)


講師プロフィール

金杉 美和 氏(弁護士、「京都法律事務所」所属、元伊藤塾塾生)

金杉 美和 氏
京都市右京区太秦で出生。3歳から富山県で育つ
1993年3月 富山県立高岡高校卒業
1993年4月 大阪大学文学部入学。大学時代は体育会航空部の活動に明け暮れる。
1999年3月 2年留年の後、大阪大学文学部文学科を卒業。
フリーター生活をしていた2000年11月、一念発起して司法試験に挑戦。受験時代は京都の受験指導校・伊藤塾に通う
2002年11月 司法試験合格。1年間の実務修習を京都で経験
2004年10月 京都法律事務所 入所
2005年、2010年にそれぞれ男の子を出産し、現在2児の母
弁護士会委員会所属
【京都弁護士会】
 刑事委員会副委員長、司法修習委員、検察審査会PT、死刑制度調査検討PT
【日本弁護士連合会】
刑事弁護センター幹事、法廷技術小委員会
 
取り扱い業務
一般民事事件(借地借家・交通事故・不動産・住宅問題・医療過誤問題など)
家事事件(離婚・相続・遺言など)、労働事件、労災事件、刑事事件、少年事件。
債務整理、破産申立事件など。
 
著書 
「セキララ憲法」(新日本出版社)
 

講師からのメッセージ 

エアラインのパロットを目指していた大学時代。
失敗し、2年間の失意のフリーター生活を経て、司法試験に挑戦。
伊藤塾長から「憲法」の視点をもらい、私が見ている世界は一変しました。
司法修習中は、「権力を抑制的に行使できるのは権力を持っている人間だけだ」と思い、中から変えられる検事になろうと検察官を志望。
でも、様々な経緯から、修習終了直前で翻意し、弁護士に転身しました。
弁護士になってからも、刑事事件は力を入れています。
弁護士会の活動などは刑事関係中心ですが、「自由法曹団」の弁護士として、また伊藤塾長から憲法を教わった者として、「憲法のミニ伝道師」になるべく、憲法カフェなどの講師活動でも各地を飛び回っています。
講演では、「憲法と刑事」の二足のわらじを履いた弁護士としてだけでなく、同業者と結婚し、2人の子育てをしながら、離婚した弁護士として、仕事と家庭の両立の苦悩や楽しさなどについても、赤裸々にお話できればと思っています。

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明日の法律家講座 東京校第242回

2016年1月23日(土)実施
 

医療機関内弁護士という新分野の確立~開拓する冥利~

【講師】 
水沼 直樹 氏(「亀田メディカルセンター」弁護士、元伊藤塾塾生)


講師プロフィール

水沼 直樹 氏(「亀田メディカルセンター」弁護士、元伊藤塾塾生)

【学  歴】
2004年 3月 東北大学法学部 卒業
2007年 3月 日本大学大学院法務研究科 卒業
 
【職  歴】
2011年 10月 弁護士登録
2013年 1月 医療法人鉄蕉会(現職)
2014年 4月 亀田医療技術専門学校非常勤講師
 
【所属学会】
日本DNA多型学会、日本法医学会、日本医事法学会、日本がん・生殖医療学会(JSFP)、オートプシー・イメージング(Ai)学会、日本賠償科学会ほか
 

講師からのメッセージ 

 私は、医療機関に専属する弁護士です。全国で医療機関に専属する弁護士は約10名程度です。以前は、医療機関に専属する弁護士はおらず、いわば隙間産業のような分野でしたが、医療機関は、随分と法律面で苦労しており、現在は専属弁護士のニーズが高まっています。私たちは、顧問弁護士と違った面から医療機関をサポートすることが求められています。
 医療機関に専属する弁護士の仕事は、一般の企業内弁護士のように、新規プロジェクトの法的支援、契約書の確認、苦情処理、賠償交渉、人事懲戒、コンプライアンス指導、法制度の解説等を担うことはもちろん、医療安全の一翼を担っているところが特徴です。インシデントやアクシデントは、医療従事者個人が原因で起きる場合のみならず、組織的な仕組みにより発生することもしばしばです。そこで、事故原因を調査・分析し、事故の再発防止に繋げるための方策の策定が重要です。法律家としての調査力と分析力を如何に実現するかが腕の見せ所の1つです。面白いことに、医療機関に専属するようになってから消費税法を学びました。どうしてかお分かりですか?実務はとても面白いところです。
 ところで、私は伊藤塾の生徒でしたが、思えば、できの悪い塾生でした。司法試験に合格するまで随分と「遠回り」もしてきました。しかし、その遠回りも、今思うと随分と役立っています。思わぬところで、苦い経験が役立つことがあります。合格してみて気づいたことにも触れられればと思います。

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明日の法律家講座 東京校第243回

2016年2月10日(水)実施
 

“友愛”の精神とわが国の今後~元内閣総理大臣からの提言

【講師】 
鳩山 友紀夫(由紀夫) 氏(東アジア共同体研究所理事長、元内閣総理大臣)


講師プロフィール

鳩山 友紀夫(由紀夫) 氏(東アジア共同体研究所理事長、元内閣総理大臣)

鳩山 友紀夫(由紀夫) 氏
東京生まれ。
東京大学工学部卒。スタンフォード大博士課程修了。
元専修大助教授。
 【政治家としての経歴】
1986年 自民党公認で衆議院に初当選
1993年 自民党を離党し、新党さきがけ結党に参加
1996年 (旧)民主党を結成し、代表に就任。
1998年 4党合同により新しい民主党が結成され、幹事長代理に就任。
1999年 民主党代表に就任。
2002年 民主党代表を辞任。
2009年 民主党代表に就任。
第45回衆議院議員総選挙での民主党圧勝により、9月16日、第93代内閣総理大臣に就任
2010年6月 内閣総辞職
2012年 政界を引退
2013年3月 一般財団法人東アジア共同体研究所設立、理事長就任
 
【親族】
曽祖父:鳩山和夫(元衆議院議長)
祖父:鳩山一郎(元内閣総理大臣)
父:鳩山威一郎(元外務大臣)
弟:鳩山邦夫(元文部大臣、元労働大臣、元総務大臣、元法務大臣)
 

講師からのメッセージ 

 国会議員時代、私が国会の壇上から友愛の必要性を唱えるたびに、蔑んだような野次が飛ばされていました。政治家が愛を唱えることは似つかわしくなかったのでしょう。でも実際は政治家こそ、最も愛を以って事に当たらなければならない職業ではないでしょうか。
 私がクリミアを訪問したとき、また、韓国の西大門刑務所を訪れたときも、日本では批判的な記事が目に付きました。思えば、イランのテヘランで当時のアフマディネジャド大統領と会談したときも、南京大虐殺紀念館に伺ったときもそうでした。売国奴などと言う言葉まで頂戴しました。それらは、私からすればごく自然な友愛精神に基づく行為でした。友愛とは、自分の尊厳を尊重すると同時に、相手の尊厳をも尊重することです。それは人間と人間の間のみでなく、国と国との間にも、また人と自然との間にも成り立つ考えです。自分と相手との共通点を喜び合いながら、違いを認め合って助け合うことです。
 日本は戦後、アメリカには極めて従属的である一方で、アジアの国々、とくに中国と韓国には上から目線で振舞ってきたように思います。行うべきは歴史の事実に目を閉ざさず、過ちを認めて未来に心を開いていくことです。中国を脅威と決めつけて、集団的自衛権の行使を認めたり、普天間飛行場の辺野古移設を強行したりする方向は、武力への依存、アメリカへの依存を高めるだけです。日本は平和憲法の趣旨を大切に守りながら、武力ではなく、協力と対話によって東アジア共同体の構築に向けて指導力を発揮すべきです。そして全ての人々が対等で平和な世界をリードしていくのです。

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明日の法律家講座 東京校第238回

2015年10月24日(土)実施
 

国際社会との付き合い方~国連平和維持活動(PKO)参加、インドネシア国家警察改革のお手伝いなどの経験から~

【講師】 
山﨑 裕人 氏(元警察大学学長、元小泉純一郎首相秘書官)


講師プロフィール

山﨑 裕人 氏(元警察大学学長、元小泉純一郎首相秘書官)

山﨑 裕人 氏
千葉県生まれ
1984年 岡山県警察本部警備部長
1986年 栃木県警察本部警務部長
1988年 在インドネシア日本大使館1等書記官
1991年 警察庁警備局外事第1課理事官
1992年 カンボジアPKO派遣文民警察隊長(人事課監察官)
1993年 警視庁第1方面本部長
1994年 警察庁生活安全局薬物対策課長
1996年 内閣調査官
1998年 福井県警察本部長
1999年 中部管区警察局総務部長
2001年 インドネシア国家警察長官政策アドバイザー(警察庁長官官房付警視長)
2005年 小泉純一郎内閣総理大臣秘書官
2006年 警察庁警備局外事情報部長
2008年 警察大学校長
2009年 インドネシア国家警察長官政策アドバイザー兼インドネシア国家警察改革支援プログラム・マネージャー(警察庁長官官房付警視監)
2012年 警察庁辞職 
2012年11月~(株)全日警専務執行役員(2013年6月~専務取締役)
 

講師からのメッセージ 

 1976(昭和51)年に警察庁に入り、36年4か月の勤務を終えて、2012(平成22)年に退職しました。この間、計3回10年半にわたるインドネシア勤務、9か月のカンボジアPKO参加を初めとして、アメリカ留学や外国出張などを合わせると社会人生活の1/3を海外で過ごした計算になります。
 もちろん、日本国内でも東京、山形、岡山、栃木、福井などで勤務し、厚生省、インテリジェンス関連部署、総理大臣秘書官、警察大学校長など色々な業務に従事することができました。友人・知人たちからは、「国際派ですね。」「外事警察がハタケですね。」などといわれます。今振り返っても、いろいろな職種、各地の職場で過ごした期間は、すべてが満足のいくもので、本当に充実した人生を送ることができたと、「親許」だった警察庁には感謝しています。
 外国、特に東南アジアに長く関わったこと、総理秘書官の立場で官邸から日本外交を見るという経験をしたこと、インテリジェンス関係の仕事にも従事したことなどから、日本という国の立ち位置、あるべき姿などについても、私なりの考え方を持つに至っています。
 この度ご縁があって、伊藤塾にお招きを頂きました。ちょうど今年は、敗戦後70年ということもあって、安倍総理の談話が注目を浴び、また、安保法制が議論の的になりました。今後、日本がどこに向かうべきなのか、何を軸に考えるべきか、未来の法律家、公務員を目指す皆さんに、私の「一風変わった」経験に基づいて、何かご参考になることをお伝えできれば、これに勝る光栄はありません。

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明日の法律家講座 東京校第239回

2015年10月24日(土)実施
 

ノーベル賞に輝いた青色発光ダイオード開発とその後

【講師】 
大川 和宏 氏(東京理科大学 応用物理学科 教授)


講師プロフィール

大川 和宏 氏(東京理科大学 応用物理学科 教授)

大川 和宏 氏
1959年 栃木県生まれ
1985年 東京大学大学院 理学系研究科 相関理化学専攻 修士課程修了
1985年~1996年 松下電器産業(現 パナソニック)株式会社 中央研究所
1992年 博士(理学)東京大学 
1996年~1998年 ドイツ国 ブレーメン大学 物理学科 教授(終身)
1998年~ 東京理科大学 理学部 応用物理学科
2007年~2013年 中国 厦門大学 客員教授
青色LED発明者のカリフォルニア大学サンタバーバラ校 教授中村修二氏の友人であり、科学技術振興機構などで共同研究を行う他にも404特許訴訟における技術的根拠の証明にも協力している。
 

講師からのメッセージ 

 2014年ノーベル物理学賞の対象は、青色発光ダイオード(LED)でした。青色LEDの候補は、SiC,GaN,ZnSeという周期律表を見ないと分からないような材料でした。結局、ノーベル賞の対象となったのはGaNであり、その研究を立ち上げた3名が受賞されました。私はZnSeの研究を経て、現在 GaNの研究に挑んでいます。このような研究人生を通じて、研究への執念・努力・才能を知ることができました。最初に青色LEDとして世に出たのはSiCでした。しかしほとんどの人が(私自身も)観る機会もなく消えました。理由は簡単です。“暗い”の一言です。人間の目は青色の感度が低く、余程明るくないと眩しいと感じません。青色LEDの難しさは明るさの問題と思われました。
 GaNとZnSeは、明るさの可能性を秘めながら、共通した問題がありました。その問題は、半導体に不可欠なp型とn型の2種類の伝導型作製が困難だったことです。しかしながら偶然にも同時期にこの問題はクリアされました。そして新たな問題が生じ、これらが運命を決しました。その問題は事前に予想されたものとは双方が逆でした。科学的予測も儚いものでした・・・
 近年、GaNは高輝度青色LEDとして、さらにLED照明として世間に浸透しています。しかしながら世の中は厳しく、更なる進化が要求されています。
 以上のような、予想と現実の乖離を通じて、判断の難しさを皆様方にも知って頂きたいと思っています。

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明日の法律家講座 東京校第240回

2015年11月21日(土)実施
 

日本の安全、安心と刑事司法

【講師】 
松尾 邦弘 氏(「松尾邦弘」法律事務所主宰弁護士、元検事総長)


講師プロフィール

松尾 邦弘 氏(「松尾邦弘」法律事務所主宰弁護士、元検事総長)

松尾 邦弘 氏
東京都生まれ
東京都立戸山高等学校、東京大学法学部卒業
1966年司法修習(20期)
1968年検事任官(東京地方検察庁検事)。連続企業爆破事件、連合赤軍事件など著名な公安事件を担当。
特捜部で、ロッキード事件を担当し、贈賄側の丸紅役員から「田中角栄逮捕」に直結する供述を引き出した。
1978年 法務省刑事局付
1980年 ~1983年 在ドイツ日本国大使館一等書記官、参事官
1988年 法務大臣官房参事官(予算担当)
1992年 法務大臣官房人事課長
1999年 法務事務次官
2002年 次長検事
2003年 東京高等検察庁検事長
2004年 6月25日 検事総長に就任。「ひるむことのない検察」を標榜する。
2006年 6月 検事総長退任。弁護士登録、松尾邦弘法律事務所 開設
2007年以後、旭硝子社外取締役、トヨタ自動車、三井物産、小松製作所などの社外監査役を歴任。
 

講師からのメッセージ 

 近年グローバル化が進展し、世界の動向が、ほとんど間を置かず情報として届けられる時代になっている。
 この講演は、こうした状況に鑑み、刑事司法の分野を中心として、日本の現状を統計資料により確認するとともに、国際的な比較などを行い、世界における日本の『立ち位置』を概観しようとするものである。
 
参考資料として『データでみる安全な国 日本(2015年版)』(公益財団法人 アジア刑政財団発行)を用いる。

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明日の法律家講座 東京校第235回

2015年8月7日(金)実施
 

判事補、主婦、そして、ゼロワン地域の弁護士へ~母として、法曹として生きるということ

【講師】 
内藤 由佳 氏(弁護士、「志布志法律事務所」所属、元裁判官、元伊藤塾塾生)


講師プロフィール

内藤 由佳 氏(弁護士、「志布志法律事務所」所属、元裁判官、元伊藤塾塾生)

内藤 由佳 氏
1978年   福島県生まれ
2001年   東京大学法学部卒業
        司法研修所入所(55期・宮崎修習)
2002年   東京地方裁判所裁判官に任官。
2005年   高知地方・家庭裁判所へ異動。
2008年   名古屋地方裁判所豊橋支部へ異動(育休中)
2011年2月 退官。
2011年4月 鹿児島県志布志市へ移住
2012年8月 弁護士登録(鹿児島県弁護士会)
         志布志市にて、志布志法律事務所開設。
         弁護士活動と共に、自治体、学校等の依頼を受けて多数の講演活動に携わる。
 
著書「転ばぬ先のこそだて(2012年・エール出版)」
 

講師からのメッセージ 

 判事補に任官し、法曹として歩み始めて8年目、私は大きな壁にぶつかりました。
息子が自閉症と診断され、支援が必要となったのです。私は仕事を辞め、家庭に入りました。子育てに追われ、法曹の世界とは無縁の毎日を過ごす中、とあるご縁で、鹿児島県の過疎地、志布志市に移住することとなります。これが、第2の転機となりました。
移住当時の志布志市は、人口約3万人、高齢化率約30%、最寄りの弁護士事務所まで車で片道50分という、典型的な人口過疎、司法過疎の地域でした。ブランクも長く、法曹として復帰を諦めていた私は、この地域では、自分の知識や経験が多くの人の役に立つことに気付きます。そして、移住から4か月後、志布志法律事務所を開設し、障害児の子育てと両立しながら、法曹として、新たな道を歩み始めることとなりました。
 本講座では、出産や子育てを経たり、何らかの課題にぶつかったりすることがあっても、様々な形で活躍の場を見いだせるという法曹ならではの大きな可能性と、都市部とは全く違う、過疎地の弁護士としての魅力を中心に、お伝えしたいと思います。
 現在、都市部は弁護士過剰と言われています。しかし、裁判所の支部すらないような過疎地では、まだまだ司法の支援が必要です。都市部のような経済規模はありませんが、人と人との深い繋がりや、地域での支え合いを実感できるという、田舎ならではの素晴らしさもあります。家庭との両立に不安を感じている方、地方での活躍を考えておられる方、身近な相談相手としての弁護士を目指している方には、ぜひご参加いただきたいと思います。ご参加の方のご興味に応じて、現在、自治体等から依頼を受けて行っている講演活動の内容等も、随時盛り込んでいきたいと思っています。