明日の法律家講座 バックナンバー

明日の法律家講座 東京校第187回

2011年11月5日(土)実施
 

時代の波に乗る。そして、時代の波を作る。

【講師】 
小田 望未 氏 (長島・大野・常松法律事務所 弁護士)


講師プロフィール

小田 望未 氏 (長島・大野・常松法律事務所 弁護士)

小田 望未 氏
1997年  東京学芸大学附属高校卒業
2001年  東京大学法学部卒業
2002年  長島・大野・常松法律事務所入所(55期)
2008年  ハーバード・ロースクール卒業(LL.M.プログラム)
2008年~ 米国Simpson Thacher & Bartlett法律事務所NYオフィス勤務
2009年~ 金融庁勤務(任期付公務員)
2011年  長島・大野・常松法律事務所復帰
 
  
 

講師からのメッセージ 

弁護士になって9年。その間、私は、日本の民間だけでなく海外や行政で、様々な経験を積んできました。
日々、法律事務所という狭い空間から飛び出したからこそ生まれる、新しい発想や飛躍があると感じています。また、私たち法曹には、日本経済の法的基盤の構築と発展のために、もっともっとできることがあると考えるようになりました。
当日は、これから法曹を志される皆さんに、こういった私の思いをお伝えしたいと思っています。

明日の法律家講座 バックナンバー

明日の法律家講座 東京校第184回

2011年9月17日(土)実施
 

法曹を志す諸君へ

【講師】 
島田 仁郎 氏 (第16代元最高裁判所長官)


講師プロフィール

島田 仁郎 氏 (第16代元最高裁判所長官)

島田 仁郎 氏
東京都ご出身
1962年 東京大学法学部卒業
1962年 司法修習生
1964年 判事補任官
その後、東京地方裁判所、名古屋地方裁判所・名古屋家庭裁判所、 
最高裁判所事務総局刑事局で勤務。
1968年 ロンドン大学M.Phil
1974年 大阪地方裁判所判事
1977年 司法研修所教官
1981年 東京地方裁判所判事
1982年 最高裁判所調査官
1983年 最高裁判所事務総局刑事局第一課長兼第三課長
1986年 東京地方裁判所判事部総括
1998年 東京高等裁判所判事部総括
2002年 大阪高等裁判所長官
2002年11月7日 最高裁判所判事
2006年10月16日 最高裁判所長官
2008年11月21日 最高裁判所判事定年退官
2009年4月 慶應義塾・東北学院大学院法務研究科特任教授

最高裁判所判事として関与された主な事件
1. 在外邦人選挙権制限違憲訴訟 - 多数意見(違憲)
2. 国籍法3条1項違憲訴訟 - 多数意見(違憲)
他に、小田急線高架訴訟について、付属道路事業について地権者以外の原告適格を否定した多数意見に対して、地権者以外の原告適格を認める反対意見 をの述べられていらっしゃる。
 
  
 

講師からのメッセージ 

今、我が国では国民が法曹に寄せる期待とニーズは非常に大きく、諸君が法曹を志したことは、極めて時宜を得た選択をしたといえる 。法曹として活躍する分野は広いが、いずれも、非常にやり甲斐が あり、魅力に満ちたものである。諸君は、将来どのような活躍をしたいか、夢と希望を大きく抱いて、志の実現に向けて全力を尽くし て頑張って頂きたい。

明日の法律家講座 バックナンバー

明日の法律家講座 東京校第185回

2011年10月8日(土)実施
 

法曹を志すものとして、何を学ぶか〜ビジネスローヤーから初の最高裁判事に任官した経験等を踏まえて~

【講師】 
濱田 邦夫 氏 (弁護士、「日比谷パーク法律事務所」客員弁護士)


講師プロフィール

濱田 邦夫 氏 (弁護士、「日比谷パーク法律事務所」客員弁護士)

濱田 邦夫 氏
1960年3月   東京大学法学部卒業
1962年3月   司法修習(14期)修了。
1962年4月   弁護士登録(第二東京弁護士会)、妹尾晃法律事務所入所
1966年6月   米国ハーヴァード・ロー・スクール修了(LL.M.)
1966年7月   Pilsbury, Madison & Sutro(サンフランシスコ)勤務
1966年9月   Law Offices of James B. Anderson(ニューヨーク。アンダーソン・毛利・ラビノウィッツ法律事務所の創立者ジェームス・B・アンダーソンの事務所)勤務
1970年4月   アンダーソン・毛利・ラビノウィッツ法律事務所パートナー
1975年4月   濱田松本法律事務所創立
1981年4月   第二東京弁護士会副会長
1982年4月   日弁連常務理事
1985年     日弁連外国弁護士対策委員会委員長
1990年     国際法曹協会(IBA)ビジネス法部会(SBL)理事
1991年4月   IPBA(Inter-Pacific Bar Association)初代会長
2001年4月   弁護士登録抹消
2001年5月1日  最高裁判所判事任官
2006年5月23日 最高裁判所判事退官
2006年6月1日  弁護士登録(第二東京弁護士会)、森・濱田松本法律事務所客員弁護士
2007年11月   旭日大綬章受章
2011年6月   日比谷パーク法律事務所客員弁護士
 
 
  
 

講師からのメッセージ 

東日本大震災・福島原発事故により、我が国社会は、明治維新、第二次世界大戦敗戦に次ぐ、いわば第三の国難に直面しています。米国での9・11テロ十周年後の世界における混乱は、いまだ鎮静の兆しはありません。このような時代に法曹を志す皆さんは、自分自身を知り、人間を知り、社会システムを知った上で、自分は法律家として何ができるのか、何をしたいのかというビジョンを持たなければなりません。そのためには、志と、情熱と、そして技術が必要です。何か、皆さまのヒントになるようなお話ができれば良いと思います。

明日の法律家講座 バックナンバー

明日の法律家講座 東京校第181回

2011年7月23日(土)実施
 

外国人の人権~日本国憲法の「非民主的」性格~

【講師】 
殷 勇基 氏(弁護士)


講師プロフィール

殷 勇基 氏(弁護士)

1996年弁護士登録。
東京弁護士会・外国人の権利に関する委員会、憲法問題対策センター委員。
在日コリアン弁護士協会会員。
  

講師からのメッセージ 

国民主権の「国民」に外国人は含まれるでしょうか。外国人は非・国民ですから、含まれるはずもないようにも思えます。
日本国憲法では人権は「国民の権利」の章題の下に規定されています。もちろん、現在では、文言説は捨てられ、性質説を採っているわけですから、外国人にも人権が保障されていますし、そもそも人権は「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」なわけですから、それも当然とも思えます。しかし、実際には、例えば、法律(入管法や国籍法)が憲法よりも優位している状況があります。
そもそも憲法の「国民」とは「people」の訳語でした。「国民」=「people」なら、「国民」の中には(一定の)外国人が含まれていると解釈できる余地があります。のみならず、憲法制定(1947年)当時の「日本国民」には旧植民地人が含まれていました。また外国人の人権を手厚くするための改憲はあり得ないのでしょうか。
明治の初めから現在までを概観しながら、外国人の人権について考えてみたいと思います。

明日の法律家講座 バックナンバー

明日の法律家講座 東京校第182回

2011年9月10日(土)実施
 

法曹を志望する皆様への期待と提言~弁護士・参議院議員・法務大臣などの経験から~

【講師】 
千葉 景子 氏(弁護士、元法務大臣、前参議院議員)


講師プロフィール

千葉 景子 氏(弁護士、元法務大臣、前参議院議員)

千葉 景子 氏
神奈川県横浜市生まれ
1971年 中央大学法学部卒業
1982年 弁護士登録(横浜弁護士会)。弁護士として、「厚木基地爆音訴訟」
    「富士見産婦人科病院事件」「宇都宮病院事件」を担当
1986年 参議院選挙で初当選(以後連続4回当選)
2009年 83代法務大臣就任(鳩山内閣)
2010年 84代法務大臣再任(菅内閣)
2010年11月 「検察の在り方会議」座長就任
 
  
 

講師からのメッセージ 

司法制度改革審議会意見書がまとめられてから10年。
その意見書が提起した、“21世紀の日本を支える司法制度”は現在どのように実現され、効果をもたらしているのでしょうか。立法の場にあり、多少なりとも法律の制定等に関与してきた者の一人として、実情を検証し、必要な見直しをしなければならないと感ずるところも無しとは言えません。
裁判員制度はどうでしょう。
みなさまが最も関心を寄せる法曹養成制度は・・・・。
高い“志”を持つ人材が、埋もれてしまってはいないか。
その他いくつもの課題が指摘されています。法曹を目指す皆様の率直なご意見を聞かせていただきたいと思います。
また、この改革の論議で積み残されてきた部分にも大きな問題が生じてきました。いくつかの冤罪事件が明らかになるとともに、大阪地検特捜部における、いわゆる厚生労働省元局長無罪事件。これらは、我が国の検察の在り方が問われることはもちろん、刑事司法の根幹をも問い直すことになってきました。
いまこそ、法曹たる者、法曹を目指す者、社会の中で如何なる役割と責任を果たすべきかが問われているのだと思います。
みなさんと共に議論ができれば幸いです。

明日の法律家講座 バックナンバー

明日の法律家講座 東京校第183回

2011年9月10日(土)実施
 

外資系ローファームにおける国際法律実務~日本人パートナー弁護士の目から見たグローバル化~

【講師】 
高取 芳宏 氏(日本及び米国ニューヨーク州弁護士、オリック東京法律事務所・外国法共同事業訴訟部代表パートナー)


講師プロフィール

高取 芳宏 氏(日本及び米国ニューヨーク州弁護士、オリック東京法律事務所・外国法共同事業訴訟部代表パートナー)

高取 芳宏 氏
ハーバード大学ロースクール卒業(LL.M)。
米国系巨大ローファームにおける数少ない日本人エクイティパートナー弁護士の一人。2001年に日本に訴訟部を立ち上げるためにポールヘイスティングスからヘッドハンドされ、数々の著名事件を手がける。グローバルマネージメントの役員会にも所属し、経営戦略も担当。本年オリックから招聘され、訴訟部を伴ってオリック東京法律事務所に移籍。

複数の管轄にまたがるクロスボーダー国際訴訟・仲裁事件を多く扱い、知的財産、製造物責任、独禁法関連等の国際商事・民事紛争、コンプライアンス事案などを中心に手がける。
Chartered Institute of Arbitrators (英国仲裁人協会) 日本支部共同支部長。社団法人日本仲裁人協会理事。日本商事仲裁協会(JCAA)仲裁人名簿にも掲載され、仲裁人としても活躍。
 
【最近の主な著作・論文】
「クライアントの最大利益を実現する和解戦略」(ビジネス法務 2011年2月)
「仲裁判断に対する司法審査の可否に関する合意について-近時の日米における議論の比較的な観点から-」(共著 JCAジャーナル 2009年5月 第56巻5号)
「企業が訴訟・仲裁に踏み出すとき-複数管轄の事例を題材とした考察」(ビジネスロー・ジャーナル 2009年9月)
 
 
  
 

講師からのメッセージ 

「外資系ローファーム」は、既に「外資系」ではなくなりつつあります。私を含め、日米欧の各国、各管轄の弁護士がパートナーシップを組み、国境を超えたビジネスが当たり前となったクライアントに、日本を含む各管轄での準拠法を駆使して戦略的にリーガルサービスを提供していくからです。本籍がどこの外国かといったことはもはや重要ではありません。クロスボーダーの法務実務をどのように各国の弁護士とチームを構成し、遂行していくのか、といった実態や面白さを、国境を超えた偽造品事件で勝訴判決を獲得したプロジェクトなどを紹介しながらお伝えしたいと思います。
 そのような国境を超えたプロジェクトを扱う巨大ローファームにおいて、日常的に日本の法廷にも立ち、訴訟・仲裁といった紛争解決を行うパートナー弁護士の数はまだまだ少ない現状にあります。いわゆる渉外系や外資系ローファームには、法廷に立ったことのない“transaction lawyer”がたくさんいますが、「国際的な仕事がしたい。」という希望と「司法試験に合格して弁護士になる以上『裁判』をやりたい。」という希望は相反するものではありません。むしろ、複数の管轄にまたがる紛争解決分野は、我々のような巨大ローファームが重要な分野として力を入れているところであり、各国に優秀な弁護士を揃え、トレーニングしていかなければ成り立たない分野です。訴訟分野の代表パートナーとしての若手弁護士のトレーニング、パートナートラックのあり方等、マネージメントへの参加経験も含め、少しでも有益かつ具体的なお話ができれば、と思っています。

明日の法律家講座 バックナンバー

明日の法律家講座 東京校第176回

2011年4月9日(土)実施
 

日の丸・君が代裁判の現在~国家シンボルの強制に従えない理由

【講師】 
平松真二郎氏(弁護士、「城北法律事務所」所属)
他に原告の方2名


講師プロフィール

平松真二郎氏(弁護士、「城北法律事務所」所属)

平松真二郎氏
千葉県出身
千葉県立千葉東高等学校卒業
北海道大学法学部卒業
北海道大学大学院法学研究科修士課程修了
2004年 司法試験合格
2006年 第二東京弁護士会登録・城北法律事務所入所
 
 
  
 

講師からのメッセージ 

私が学生だった頃(今から15年ほど前です)、憲法の教科書に「国旗・国歌」に関する記述はありませんでした。その頃までは、国歌の起立斉唱の強制が、現実になっていなかったからだろうと思います。
いまでは、多くの憲法の教科書に「国旗・国歌」と思想良心の自由の緊張関係について記述されています。これは国歌の起立斉唱が現実に行われるようになり,憲法が保障する「思想良心の自由」を侵害すると考えられるようになってきたから、「思想良心の自由」の問題として記述されるようになってきたのです。
国歌の起立斉唱の強制をめぐる問題が裁判で争われるようになったのは、2003年10月23日に東京都教育委員会が教職員に対し「国旗に向かって起立し、国歌を斉唱すること」を義務付ける通達を発出したことがきっかけとなっています。
これまで7年半の間に延べ700名を超える教職員が原告となり、国歌の起立斉唱の強制に反対する声をあげています。
「人権の砦」たるべき裁判所は、原告らの訴えを適切に受けとめているでしょうか。
2006年9月21日の予防訴訟東京地裁判決とピアノ伴奏をめぐる2007年2月27日最高裁判決を素材に、日本国憲法19条が規定する「思想・良心の自由」について考えてみたいと思います。

明日の法律家講座 バックナンバー

明日の法律家講座 東京校第177回

2011年4月9日(土)実施
 

成年後見選挙権訴訟について~個人の尊厳を求めて

【講師】 
杉浦ひとみ氏(弁護士、「東京アドヴォカシー法律事務所」所属)
小嶋麻友美氏(「東京新聞」社会部記者)


講師プロフィール

杉浦ひとみ氏(弁護士、「東京アドヴォカシー法律事務所」所属)

杉浦ひとみ氏
愛知県岡崎市出身 中央大学法学部法律学科卒
1999年弁護士登録 東京アドヴォカシー法律事務所
東京弁護士会所属
日弁連人権擁護委員会副委員長、同子ども権利委員会幹事、同犯罪被害者委員会委員など知的障害者施設オンブズマン、児童擁護施設第三者委員
触法少年研究会、セカンドチャンス!(少年院出身者の自助活動NPO),性教育研究会,コスタリカに学ぶ会事務局長,平和省プロジェクトJUMP運営委員
扱っている事件~東京大空襲訴訟、七生養護学校事件、成年後見選挙権回復訴訟
 
  
 

小嶋麻友美氏(「東京新聞」社会部記者)

愛知県名古屋市出身。
1999年中日新聞社入社。支局を経て、2005年から東京本社(東京新聞)社会部。
2006年から司法記者クラブで検察、裁判を担当。

講師からのメッセージ 

杉浦ひとみ氏

子どものことに関わりたくて弁護士になりました。
子どもが覚えることは、すべて大人が教えるものです。
だから、理不尽に傷つく子どもを作りたくないと思ったからです。 
でも弁護士になってみると、自分のせいではないのに、
納得できない扱いを受けて、自分の価値自体を見失わされてしまうこともあることを知りました。
今回提訴した、成年後見をつけた方の選挙権剥奪の問題も同じです。
人は誰もが、平等に尊厳があるのであり、ひとり一人主権者です。
どのような能力を持つ人の投ずる一票に価値があって、どのような人の一票に価値がないのか。その一票が選挙の公正さまで害してしまうというのか。
このような重大な権利を奪う側に、説得力ある説明をしてもらいたいものです。
この裁判は私たちひとり一人の尊厳性を問い直す裁判であり、だからこそ負けられない裁判だと思っています。
 

小嶋麻友美氏

一昨年の政権交代を経て、「一票を投じる権利」に関心が高まっています。
そんな中、成年被後見人の問題は、すっかり忘れられていた権利侵害だと感じます。
民主主義の根本である選挙権について、あらためて考える機会になれば。
そんな思いで、訴訟の行方を見守るつもりです。

明日の法律家講座 バックナンバー

明日の法律家講座 東京校第178回

2011年5月21日(土)実施
 

大規模法律事務所の現在と未来~ニッポンを元気にするために法律事務所は何ができるのか?

【講師】 
「西村あさひ法律事務所」の弁護士の先生方
梅林 啓 氏  (パートナー43期) 当日の司会をご担当
宮崎 信太郎氏 (パートナー48期)
新家 寛 氏  (パートナー 50期)
志村 直子氏  (パートナー 51期)
河合 優子氏  (アソシエイト 59期 伊藤塾出身)
沼田 知之氏  (アソシエイト 新60期)


講師からのメッセージ 

今日の世界においては、産業構造をはじめ様々な劇的な変化が起きています。弁護士業界も例外でなく、司法改革に伴う激動の時代を迎えています。ニュースなどでは、我が国の地位の低下が語られることも多く、また、弁護士業界に関しても必ずしも明るい話題ばかりというわけではありません。しかしながら、豊かで公正な社会を実現するために弁護士が力を発揮すべき場面は、まだまだ大いに開拓の余地があると我々は考えています。
当事務所は現在弁護士等約500名、スタッフを含めると約1,100名の日本最大の法律事務所です。昨年は北京、ホーチミンにもオフィスを開設しました。取扱い分野も、コーポレート、M&A、ファイナンス、訴訟、事業再生、独禁法、知的財産等に加え、国際通商、危機管理といった新たな分野も加え続けています。専門店が集まった何でも買えるデパートのような法律事務所です。同時に、案件に応じた最適のチームを、専門分野をまたがって機動的に編成することもでき、いわば専門店が協働していっぺんに全身をバランス良くコーディネートすることもできるといった特徴があります。個々の力と組織力をバランス良く発揮できることが売り物です。そして、多くの若くて優秀な個性を集め続ける大規模事務所であるからこそ、長期的な視野を持って未知の分野開拓に日々チャレンジし続けることができていると自負しています。
今回は、様々な専門分野を有する当事務所の弁護士や、伊藤塾出身者を含む若手弁護士が、日々どういう業務に携わっているかを具体的にご紹介し、日本において大規模法律事務所の果たすべき役割といったテーマに基づいてパネルディスカッションを展開したいと思っています。

明日の法律家講座 バックナンバー

明日の法律家講座 東京校第179回

2011年6月11日(土)実施

当初3/12(土)実施予定でしたが、3/11(金)東北地方太平洋沖地震の影響により、6/11(土)へ延期となりました。

 

新分野の法律業務を開拓する面白さ

【講師】 
黒田健二氏(弁護士、「黒田法律事務所」所長)


講師プロフィール

黒田健二氏(弁護士、「黒田法律事務所」所長)

黒田健二氏
大学を1年で中退した翌年、1983年度の司法試験に全国最年少の20歳で合格。日本で弁護士実務経験を積んだ後、中国(北京語言学院、上海復旦大学)、デンマーク及び米国(デューク大学法学部大学院)で学ぶ。米国ニューヨーク州弁護士登録後、1995年に黒田法律事務所・黒田特許事務所を設立。司法試験直後から新しい分野(中国、コンピュータソフト、バイオ、環境保護)に特化した弁護士を目指し、社団法人日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会の顧問弁護士を務め、数多くのコンピュータソフトウェア企業、バイオ関連企業、環境保護企業などのベンチャー企業に対するリーガルサービスを20年以上手がけている。中国語・英語に堪能で、国際案件および交渉の経験も豊富。
黒田法律事務所には、現在、弁護士・弁理士24名(内、中国弁護士9名、台湾弁護士2名)を含む合計約90名の所員が在籍。同事務所の顧客数は、3000社を超える。同事務所は、中国北京市、上海市、広州市の三都市に日本人弁護士と中国人弁護士を常駐させ、日本企業の中国ビジネスをサポートするとともに、中国における投資ビジネス、特許出願、知的財産権分野においては、長年の実績を駆使し、中国の法律事務所との強力な提携関係を活かして数多くの日本企業の中国ビジネスを成功に導いている。また、2009年6月には、日本の法律事務所として初めて台湾台北市に事務所を開設し、日台企業間の紛争解決に従事している。
 
 
  
 

講師からのメッセージ 

私が1995年に開設した黒田法律事務所は、これまで中国分野及び知的財産分野を主要な業務として発展してきた法律事務所です。いずれも司法試験受験当時から、将来の専門分野にと考えてきたものです。
思い起こせば、私が中国に留学したのは1989年の天安門事件直後。その当時は政情不安などもあり、中国分野を専門にと考える弁護士はごくわずかでした。1995年代以降の対中投資ブームを経て、今や中国は世界第2位のGDP、日本にとって第一位の貿易相手国となりました。当初は投資が中心であった法律業務も、中国国内の取引や現地子会社の人事管理、ニセ物対策など大きく広がっています。
また、知的財産分野について見れば、1992年当時はソフトウェアの違法コピー率が90%を超えており、知的財産権に対する意識は低い状況でした。ところが、2000年前後から、特許侵害訴訟で会社の命運を左右するほどの巨額の賠償金額が認められるようになり、2002年2月の知的財産立国宣言が発表されると、知的財産分野の法律業務が注目を集めました。
今後、新たな法律分野を専門にと考える方も増えると思われます。
確かに、新たな法律分野への挑戦には、不安やリスクを伴います。私が両分野の業務を始めた当初は、現在では書籍等で常識のように語られているトラブル事例も、初めて体験するものばかりでした。特に中国分野については、日本との文化の違いに戸惑うこともありました。
しかし、社会の動きに伴って生じる多様な問題を解決し、顧客企業の発展に貢献できたことは、私にとって何よりの喜びです。また、現在も複雑化する様々な問題に取り組み、日々新たな発見を得ることに、やりがいを感じています。
私の体験を通じ、皆様と新分野の法律業務を開拓することの面白さを分かち合うことができれば幸いです。また、今後伸びゆく新分野について、皆様と積極的に意見交換できればと考えます。