仕事をしているからこそのアドバンテージがあります。疲れて頭に入らないと感じるときでもちゃんと効果はあります。

宅建からステップアップ

山口 岳彦(ヤマグチ タケヒコ)さん (34歳)
 

合格者イラスト
慶應義塾大学法学部卒業 会社員

受験回数:5回
主な受講講座
【入門講座】 入門講座本科生
【中上級講座】 択一合格アドバンス講座、分析的手法で書式の点数を積み増す講座、択一実戦力養成答練、記述式答案構成力養成答練
【直前対策講座】 全国公開模擬試験

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

大学4年生になったばかりの2002 年4月、「就職するのが嫌だから」が主な理由で旧司法試験の勉強を始めた私に法律を学ぶ積極的な動機は薄かったです。大学を卒業してから3回ほど受験したものの全く歯が立たず撤退しました。
その後一般企業に就職したものの、組織の一員として興味のない仕事に一生を費やすのが自分の人生だとは全く思えず、同級生が就職活動期にしていた「自分探し」を遅ればせながら始めました。「弁護士以外の弁護士みたいな何か」を探し、「簡裁代理業務ができる司法書士」に惹かれました。

伊藤塾を活用した私の学習方法

入門段階の学習法
 

「旧司法試験の科目で勉強した憲法、民法、刑法、商法、民事訴訟法については俺には貯金があるから司法書士試験は楽勝だろう」との変な優越感をなかなか捨てられなかったのが、スタート時点における最大の失敗でした。 
旧司法試験と司法書士試験は、たとえば同じ民法でも出題されやすい分野も問われ方も違うことを考慮すれば、何も知らない初学者とほぼ同じである事実になかなか気づこうとしなかった、今から思えばこれが受験を長引かせた原因だと思います。
最初の直前期は、択一の過去問すら本試験まで全部1回ずつできず、記述式対策は基礎問題を数回繰り返しただけで本試験レベルにはまったく対応できませんでした。

中上級段階の学習法

入門講座の習熟度がその程度だったため、「自分はまだまだ入門生だ」という入門意識をいつまでも持っていて、なかなか中上級に進む決心ができなかったのが、受験が長引いた原因の一つだと思います。 
2年目は入門講座を再受講し、3年目でようやく「択一合格アドバンス講座」と「分析的手法で書式の点数を積み増す講座」を受けました。
「択一合格アドバンス講座」である程度絞り込まれ、かつ合格に必要な知識プラスアルファくらいの範囲をじっくりやったのが良かったと思います。
2014 年からは、高城真之介講師の「択一実戦力養成答練」と山村拓也講師の「記述式答案構成力養成答練」の2つをペースメーカーとし、択一対策は「うかる!司法書士 必出3000 選」を何度も解きました。

伊藤塾講師へのメッセージ

小山晃司講師 
あと1問間違っていたら205 点で不合格となっていたところ、小山講師の講義で2年前に聞いて覚えていた知識で何とか土俵際で踏みとどまりました。熱い魂をしかと受け止めました!

蛭町浩講師 
「分析的手法で書式の点数を積み増す講座」のテキストは今後も大切にします。実務に出て専門書では難しくてわからない時、大いに理解を助けてくれそうな気がするのです。また、コラムとして挿入されていた勉強ノウハウなどにもかなり助けられました。ありがとうございました。

高城真之介講師 
受験生の不安や苦しみをとてもよくわかっていただき、思いやりと情熱にあふれた講義をありがとうございました。今後も高城講師の講座を受けた皆様が大勢合格されるよう、ご祈念申し上げます。

山村拓也講師 
何度も口酸っぱく言っていただいた「基本が大事。合格者はとにかく基本を徹底している。合格者は細かいことは何も知らない。基本をおろそかにして細かい知識を追いかけるのは、根本的に方向性が誤っている」とのお言葉を重く受け止めて挑み合格しました。今年の結果を受け、基本の重要性をわかっていたつもりでしたが、思った以上に基本が重要だったようです。ありがとうございました。

宅建試験からのステップアップについて

宅建を受けた効果は3つありました。

(1)宅建の民法で出題される知識はほぼ例外なく司法書士Aランクであり、司法書士民法Aランク知識の60 ~ 70%くらいをカバーしていました(私の感覚)。ですので、民法の主要論点を10 月第3週までにある程度固める効果がありました。

(2)法律知識を使って解く試験における、努力と効果の相場を知りました。このくらい勉強すれば、このくらいの成果が上がる、その相場をつかんだ感覚が翌年の司法書士試験に活きました。

(3)「やればできる」を体験し自信をつけたことで、司法書士合格へ向かうことができました。
 

働きながら合格を目指す方へ

働きながら勉強していたため、色んなペースメーカーに恵まれました。出退勤時の電車はいつも同じような時間です。混雑する区間も同じです。同じリズムで勉強できる環境をいただけた貴重な電車でした。
また、出張に行くときの飛行機や新幹線はある程度まとまった時間をくれました。工夫次第で勉強時間はそれなりにあるものです

最後に

仕事を続けながら合格を目指している皆様へ。時間がないから勉強できないのではありません。仕事をしているからこそのアドバンテージもあります。仮に、今の仕事を辞めざるを得なくなっても、他の仕事を続けながら合格を果たすべきであり、専業受験生にはなるべきではないと私は考えます。
仕事をしているからこそ、合格後に活きる経験や人脈を見つけながら合格できます。疲れて何も頭に入らないと感じる時もあると思いますが、そんな時でも活字を眺めた効果は後々ちゃんと効いてきます。安心して進みましょう。「やっても成果があがらないかも」と思った時、「だからやらない」ではなく、「だから尚更やるべきだ」と考える癖を付けてみたところ、私は合格へ向かっていきました。