「士業は一生勉強だ」司法書士資格を活かして成し遂げたいことがあれば、いつから始めてもいつ合格しても遅くはない

K.Mさん(40代)

◆受験回数 12回
◆主な受講講座
中上級講座》手口がわかる!記述式
直前対策講座》うかる!記述式、プレ模試、全国公開模擬試験

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

大学のサークル活動として、学生法律相談をしていました。一般の方から相談を受けて事案と争点を整理して説明し、相手方との話合いを中心とした解決方法を提示するという一連のサイクルを経験する中で、英米法諸国におけるソリシター(solicitor)のような職業に漠然とした憧れを持つようになりました。
当初は旧司法試験の合格を目指し、結果は伴いませんでしたが、司法書士資格や他の隣接法律職資格を合わせ持つことで同様の活動ができるかもしれないと考えたことが、司法書士を目指すに至ったきっかけです。

伊藤塾を活用した学習方法

伊藤塾では、主に記述式対策の講座を受講しました。「手口がわかる!記述式」と記述式の直前対策講座、さらに「うかる!記述式~合格への直前予想編~」を受講していました。

「手口がわかる!記述式」について

ひととおりの学習を終え、一応の記述式問題の処理手順も確立させていましたが、受験期間が長期化し、記述式の予想問題(主に答練問題)の演習を行っていると、消化不良に陥り、学習対象が無限に拡がっていくのではないかという不安を覚えました。
近年の記述式問題の出題傾向のひとつに、過去問論点の焼き直し出題(応用・複雑化を含む)が挙げられます。そこで、記述式対策としての学習対象を、過去問論点とその周辺の択一式で出題実績のある基本論点に絞り込むことにしました。講義を通じて、記述式論点の既出・未出の区別及び出題パターンを整理し、講義教材を「どの論点をどこまで深めれば良いか」を判断するための参考資料として活用しました。

「記述式の直前対策講座」ついて

テキストを弱点ノート・直前期見直しノートとして活用しました。
担当講師は、「内容がアタマに入ればこのテキストは処分してください」といった主旨の発言をされていたと思いますが、頻出分野について、登記記録の着目点・基本的な申請情報・想起すべき主要論点・派生論点が整理されていましたので、試験当日に持って行く見直しノートのベースにしました。
主に演習で間違えた情報を追加し、日頃から何度も見直しと改定を重ねる作業を通じて、問題検討時間の短縮につなげることができました。

「うかる!記述式」ついて

出題予想論点の把握と記述式対策の総復習に活用しました。可処分時間との兼ね合いで、何度も何度も繰り返し解くという作業は行えませんでしたが、「本試験で、これを超える出題はないだろう」という一種の安定剤のような役目を果たしてくれました。

不安や疑問の解消とモチベーションアップ

在宅クラスの社会人受験生として受験期間が長期化していく中、基準点はクリアするものの、なかなかゴールできないことに対する、漠然とした不安や焦りを抱えていました。
それでも乗り越えられたのは、①受験勉強の開始当初に抱いたキャリアプランに対する強い思い入れ、②過去の出題実績を軸として基本の徹底した理解に努めたこと、③家族からの揺るぎない信頼を得られたことが大きいです。
家族には何度も不合格報告をしましたが、パートナーの信頼を裏切るわけに行かないという強い使命感のようなものが、最後に押し上げてくれたのではないかと考えています。

伊藤塾の各講師についての感想・各講師へのメッセージ

本試験後では手応えを感じられなかったため、試験問題や学習教材に全く手を触れることなく(逃げた状態で)筆記試験の合格発表を迎えました。
想定外の結果に途方に暮れていた中、唯一受験できた口述模試(電話受験)では、高城講師に労いの言葉と貴重なアドバイスをいただき、深く感謝しています。

自身の受験経験を踏まえた、成功例、失敗談など

①旧司法試験からの転進で、当初は登記法(特に不動産登記法)の先例理解に苦しみました。登記法の学習にあたっては、特定の法体系を学ぶという姿勢以上に、100年以上にわたって実務運用されてきた登記制度について理解するという姿勢が重要であると思います。
②講座を受講し、復習でテキストを加工した段階で、「勉強したつもり」になっていた時期がありました。受験勉強は、①できないことをできるようにするための行為又は②できるスピードや精度を上げるための行為です。勉強と単純作業を厳格に区別し、自分のやっていることが、具体的にどう本試験での得点に結びつくのかという視点を持ち続けることが重要です。

現在学習中、またこれから学習を始める方へのメッセージ

(社会人受験生の方へ)

「次は何が何でも合格する」「合格するまで意地でも受け続ける」といった背水の陣で臨むことはあまりおすすめしません。たしかに、毎年、一発合格や短期合格する人はいますし、可能なのだろうとは思います。しかし、可処分時間が限られている状況では、極端な覚悟が余計な焦りを生み、落ち着いて勉強や試験に臨むことをより困難にすることもあると考えるからです。
また、合格は実力だけで決まるものでもないと考えています。司法書士試験の出題範囲は幅広く、総合得点では0.5点刻みで順位付けされ、知識レベルでは合格水準に達していても、出題箇所や出題形式、あるいは記述式の採点基準が少しズレるだけで、不合格となりうる試験だからです。
私は旧司法試験からの転進で、無職からスタートしました。途中から行政書士として民事法務分野を中心に活動をはじめ、様々なライフイベントを経て時間はかかりましたが、「真摯に試験に向き合って正しく努力を継続していけば、受かるべき年に受かるだろう」と自分に言い聞かせながら、勉強を続けてきました。おそらく、不合格であったときの恐怖や不安が比較的薄らいだ精神状態で勉強を続けられたのではないかと考えています。
「士業は一生勉強だ」という言葉をよく耳にします。隣接法律職として日々実感しています。司法書士資格に対する魅力とそれを活かして成し遂げたいことに対する熱意があれば、学習開始時期や合格時期に乗り遅れはありません。