16回目でやっと合格!!
私があきらめずに続けられた理由は…
成年後見で学んだ“人間らしく”という事。
だから私も“人間らしく”生き続ける

河本 エツ子さん(60代)

◆受験回数 16回
◆主な受講講座
直前対策講座》プレ模試、直前パック

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

 私は就職先を余儀なく退職したため、次の仕事を得るために司法書士試験の勉強をはじめましたので、その当時の私の職業は3人の子どもを育てる主婦ということになります。
 余儀ない退職で私は人間不信に陥り外出することができず、家の中でゲームをして時間をつぶしていましたが、子どもたちの手前そうした生活を長く続けるわけにもいかず、パソコンの訓練校、社会福祉士の受験資格を得るために通信教育を受けるなどして自分を奮い立たせていました。
 社会福祉士の資格を取り仕事ができるかと思っていましたが、当時の社会福祉士の資格は他の福祉職の資格を比べ就職に際してあまり有利なものではありませんでした。また、成年後見の仕事に興味を持ったことで司法書士の資格を目指すことにしました。

伊藤塾を活用した私の学習方法

 私の入門段階は、インターネット上で無料で公開されているようなパソコンでの〇×式のものでとても司法書士の受験勉強を言えるものではありませんでしたが、3.4パーセントの合格率にビビッて受験をあきらめかけていた私にとっては、有効だったかもしれません。その後、試験会場でもらった受験指導校のパンフレットから別の受験指導校を選び通信教育を受けましたが、基準点を超えることはありませんでした。
 伊藤塾では、はじめ自分の実力もわからず、それまでの10年の試験勉強だけを根拠に中上級の講座から受けました。続けて直前対策の講座を受け試験での手ごたえが得られるようになりましたが、実際合格するにはそれから6年もかかりました。伊藤塾の直前対策講座は、徹底して時間を意識してする講義でした。司法書士の試験は、とにかく時間との戦いですので、この勉強法は私には有効でした。午後は特に時間との戦いになります。時間内に全問に回答することができなければ、合格は難しくなります。しかも、おおよそ正確でなければなりません。早く、しかも正確に問題を解いていく実力が求められます。
 社会福祉士の試験が合格率40パーセント、正答率60パーセントで一回で合格できたのとは次元が違いました。じっくり正確にかつ素早ければ多少いい加減でもいいというところでやってきた私にとっては、本当に大変な試験でした。
 とにかく知識を定着させるために、散歩に出る際にも、寝るときにでもインターネットクラスを受講しつづけました。それは、知識の定着にはもちろん役に立ちましたが、講師の方々の受験生への想いを感じることができ、一人ではないと言う思いになることができ、呼称で呼ぶ仲間がいない中で一人で勉強を続ける私にとっては心強くホッできるものでした。
 直前期に入っても、わからないを大事に、うろ覚えのままにしておかない、そんな学習を心がけました。直前期には不安の方が先に立ち、無理矢理にも自信をつけるために、できない自分を封じたがるものですが、そうなったら負けです。負に目を向けれる自分にこそ自信を持つべきなのです。そんな勉強ができるようになったことで、アクシデントに強くなれたように思います。本試験では、想定外のことが起きます。その場面での対応力がそうした勉強の中で養われたように思います。なかでも、記述式にはそうした対応力が求められますので、直前期には記述式に時間を割きました。その効果か本試験では長文の問題にパニクリそうになりながらも、落ち着きを取り戻すことができました。
 長文といえば、蛭町浩講師の記述式の問題です。伊藤塾を受講しはじめのころは、めんどくさい問題に対し、こんな難しい問題が本試験で出るわけがないと、ほっておくこともありました。ところが、力がついてくるとめんどくさい問題を解ける自分が快くなってくるのです。時間もクリアできるようになり、そのうち、問題が送られてくるのを楽しみに待つようになるのです。不思議なものでした。いわば、自分の力を測るバロメーターのようなものになっていったのです。そうなれば、不安はなくなり試験日さえ楽しみに待てるようになっていました。
 
 伊藤塾の講師の方々は、個性的で自分の持ち味を活かし講義されているように思います。直前講座の宇津木卓磨講師の髪型をはじめて拝見したときは驚きでしたが、受講生への細かな配慮で誠実な講師であることはすぐにわかりました。また、先にも書きましたが蛭町講師の熱さは、その問題文にも、その講義でも感じることができました。受講生一番、受講生ファースト、その精神で貫かれているのが蛭町講師の講義だと思いました。坂本龍治講師は言ってみれば蛭町浩講師とは正反対。ポーカーフェイスで淡々と講義されますが、それでも受講生への想いは感じることができました。真面目さが前面に出ているのが、髙橋講師のように思いました。とにかく一生懸命さが伝わる講義でした。
 
 最後に私の司法書士としてのビジョンですが、とにかく成年後見の仕事、人間らしくあるとは、を一緒に考えていく仕事がしたいと思っています。そのためには、私自身が人間らしくある生活を追及していなければなりません。長年別居していた夫と今は同居しています。16回も受験できたのは夫のおかげです。時として憎みあった関係でも、感謝する関係になることができる。諸行無常、今が常ではない。あきらめなければ「できる。必ずできる。」