明日の法律家講座 バックナンバー

明日の法律家講座 東京校第231回

2015年4月25日(土)実施
 

法曹を目指す人に今伝えたいこと~私の弁護士人生を振り返って

【講師】 
宇都宮 健児 氏(弁護士、元日本弁護士連合会会長)


講師プロフィール

宇都宮 健児 氏(弁護士、元日本弁護士連合会会長)

1946年 愛媛県生まれ
1969年 東京大学法学部中退、司法研修所入所
1971年 弁護士登録、東京弁護士会所属
地下鉄サリン事件被害対策弁護団団長、年越し派遣村名誉村長、日本弁護士連合会会長などを歴任。
2012年12月と2014年2月の東京都知事選に出馬。
 
弁護士として、クレジット・サラ金問題に早くから取り組み、多重債務に苦しむ多くの人を助けてきた。
現在、全国クレサラ・生活再建問題対策協議会副代表幹事、全国ヤミ金融・悪質金融対策会議代表幹事などをつとめる。
また、反貧困ネットワーク代表世話人として、貧困問題の解決に向けた運動にも取り組んでいる。
 
【主な著書】
『消費者金融 実態と救済』(岩波新書)
『大丈夫、人生はやり直せる-サラ金・ヤミ金・貧困との闘い』(新日本出版社)
『弁護士、闘う 宇都宮健児の事件帖』(岩波書店)
『反貧困-半生の記』(花伝社)
『弁護士冥利-だから私は闘い続ける』(東海教育研究所)
『わるいやつら』(集英社新書)
『希望社会の実現』(花伝社)
『「悪」と闘う』(朝日新書)
『自己責任論の嘘』(ベスト新書)
『秘密保護法―社会はどう変わるのか』(共著・集英社新書)     など多数。
 

講師からのメッセージ 

私は、当時は誰もやりたがらなかったサラ金事件を弁護士会の法律相談センターから紹介され、サラ金問題・多重債務問題に取り組むようになりました。当初は個別的なサラ金被害者の救済活動をやっていましたが、弁護士会の相談窓口や弁護士事務所にたどりつけないサラ金被害者・多重債務者が大量に存在することを知り、そのようなサラ金被害者・多重債務者を救済するために、サラ金三悪(高金利・過剰融資・苛酷な取立て)を規制する立法運動に取り組みました。

数次にわたる立法や法改正の後、2006年12月にサラ金業者をはじめとする貸金業者に対する金利規制と過剰融資規制を抜本的に強化する改正貸金業法(貸金業規制法、出資法、利息制限法の改正法)が成立した後は、多重債務問題の背後にあった貧困問題に取り組むようになりました。サラ金被害者・多重債務者の多くが、生活苦・失業・病気などが原因で高金利の借金を重ねていたからです。

貧困問題の取り組みとしては、2007年10月に「反貧困ネットワーク」を結成するとともに、2008年秋のリーマンショック後大量の派遣労働者の解雇(派遣切り)が行われる中で、野宿を余儀なくされた派遣労働者を支援するために「年越し派遣村」の取り組みを行ってきました。
そして弁護士として取り組んできたサラ金被害者救済運動、反貧困運動の延長として、日弁連会長選挙や東京都知事選挙に挑むことになりました。

このような私の弁護士人生を振り返った上で、これから法曹を目指す人に対し、私なりに是非とも今伝えたいことをお話したいと思います。