沖縄スタディツアー参加者の声
沖縄スタディーツアー 感想文
会社員としての仕事をしながら伊藤塾で司法書士試験の勉強を始めて以来、沖縄スタディツアーは「合格したら参加」をひとつの目標としていましたが、その前提条件をクリアできないまま還暦を迎えてしまい、少々焦りも感じ始めた中で順序を少し入れ替え、妻を誘って今回のツアーに参加させていただきました。
妻を誘って今回のツアーに参加させていただきました。太平洋戦争末期の沖縄の惨禍については以前より興味はあったものの、沖縄以外の地域で一般的に知られている情報に触れてきた程度であったため、今回の参加を前に沖縄戦について書かれた本を読んでみたのですが、その内容だけでも結構な衝撃を受け、また一方で、沖縄を訪問すること自体は学生時代の夏休み以来で実に約40年振りだったということもあり、久しぶりに伊江島の独特の島影を眺めることも楽しみにしての参加となりました。
充実した3日間のスケジュールの中で訪れた場所はそれぞれどこも印象深く、感じること、考えさせられることは数多くありましたが、その中でも特に印象に残った訪問先3か所について記載させていただきます。
・チビチリガマ
沖縄戦における「集団自決」の話は聞いたことはありましたが、実際にガマの前で小橋川さんの詳細なお話をお聞きしながら、近くには1,000人程度が無事で助かったガマもある中、なぜ、このガマに逃げた人たちが同じ判断ができなかったのか、あるいはさせてもらえなかったのか、運命を分けてしまった原因、また当時の日米軍の違いなど、多くのことを考えさせられました。当日は穏やかな日差しの中で訪問したこともあり、一歩出れば鳥も鳴いて明るい場所であるにも関わらず、生きてガマから出られなかった人たちのことを思うにつれ、教育の持つ意味、正確な情報を知ることや、どんな状況であれ冷静に判断できる力の大切さなど、痛感させられた場所となりました。
・沖縄愛楽園
ハンセン病に関連する問題についても今まではメディアに出てくる記事・情報に触れる程度で、具体的な話を聞かせていただくのは今回が初めての機会でした。自分として何よりもショックだったのは、今回、お話を聞かせていただいた回復者の方は自分の少し上の世代の方でしたが、我々が普通に勉強し、就職し、今まで人生を歩いてきたのとほぼ同じ時代の長い年月を愛楽園の中で過ごしてこられた、ということでした。
原因も判明し、薬もあり、何より医者が退院してもよいと判断していたにも関わらず、なぜ何ともできなかったのか、ご本人・ご家族が出ることを躊躇されなければならなかったのか、なぜ国がもっと早く法整備含め救済に積極的に動かなかったのかなど、ここまでの自分の人生もそれなりに長かったことと照らし合わせ、考えさせられる時間でした。
それ以外にも沖縄戦前後の悲惨な入所者の状況、差別に起因する何とも悲しい出来事、また、今でも介護を受けながら愛楽園で過ごされている方々のあることなど、この問題に関して何も知らなかったことを思い知らされる訪問となりました。
・糸数アブチラガマ
こちらのガマも訪問した際は天気の良い明るい午後だったため、サトウキビ畑も広がる外の風景と、見学したガマ内部の状況やガイドの方からお聞きした当時の話などとのギャップが強く印象に残った場所です。
ガマ内部の様子、ガマ内でお聞きしたひめゆり学徒隊の悲惨な作業や状況、爆風に飛ばされて天井に突き刺さったままの瓦礫など、どれも忘れることはできないものとなりました。
一番強烈な印象を受けたのは、回復見込みのない負傷兵を収容したとお聞きしたガマ最深部で、ガイドの方の合図で全員、懐中電灯を消灯した瞬間の暗さと静けさです。全く光の差し込まない漆黒の闇の中でなすすべもなく横たわるしかなかった日本兵の無念さや、悲惨な状況下で作業に従事せざるを得なかったひめゆり学徒隊の学生たちのやるせなさなど、戦争の悲惨さを五感で感じることができた場所のような気がしました。
今回、上記以外の訪問先であった平和祈念公園やその先に見える断崖、ひめゆり平和祈念資料館の展示内容(生存者の方の証言など)など、全てが強く印象に残ったと同時に、改めて今まで何も沖縄のことを知らずに過ごしてきたということを痛感させられる3日間でした。
戦争の悲惨さ、教育の大切さなど、現在の諸問題にも通ずることをじっくり考えさせられる機会であったと思い、今更ではありますが、これからも引き続き沖縄についての学びを続けていこうと思う次第です。
また、今回のツアーでは同じように法律関係の勉強をされている方や、既に合格されてその業務に携わっておられる方、そのほか様々なお仕事をされている方や学生の皆さん等と同行させていただく中で、楽しく交流をさせていただく機会もあり、普段とはまた違う楽しい時間を過ごさせていただくことができました。
同時に、(順番を入れ替えてしまった)合格に向けての勉強のヒントなども聞かせていただくことができ、その面でも改めてエンジンがかかった3日間となりました。