沖縄スタディツアー
合格のために。合格後のために。
近世以降日本からの強い政治的影響力を受けつつも、大陸と日本列島の中間に位置する琉球国は、古くから独自の文化を維持し、明治以降の近代日本において地域的な特殊性を有してきたといえます。そしていうまでもなく、現代史において沖縄は、地上戦、米軍による占領統治、さらに返還と「やまと」とは全く異質の歴史と運命をたどり、現在ではアジア太平洋地域において地政学上きわめて重要な地域となっています。
このように、沖縄は、歴史について、さらに普段見過ごしてしまう憲法や人権、そして平和の意義について深く考え直す格好のきっかけを与える地域であるといえます。伊藤塾では、主として司法試験の合格者を対象に、合格発表直後に沖縄視察旅行を実施してきました。現在では、法科大学院入試に向け、パーソナル・ステートメントの題材を考えるために参加される方や司法書士・行政書士を目指す皆さんも多く参加され、合格後を強くイメージできる旅行として評価されています。
なぜ沖縄へ行くのか
皆さんは沖縄と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。
県民の四人に一人が犠牲になったという太平洋戦争の激戦地、戦後のアメリカによる占領、返還、沖縄本島の20パーセントを占める広大な米軍基地、米兵による凶悪犯罪、などなど。
沖縄は琉球王国の時代から政治的に難しい立場を生きてきました。そして現在もなお政治的に翻弄されているといえます。憲法9条の安全保障問題、基地のための用地接収という財産権の問題、代理署名をめぐる中央と地方の問題、基地問題が争点となった首長選といった民主主義の問題。このように、沖縄には現代日本が直面している憲法問題が凝縮されています。沖縄に行って、実際に自分の目で基地を見たり、地元の皆さんと交流して話を聞くことは、これから法律家になろうとする皆さんにとって必ずや糧となることでしょう。
他方、沖縄には、琉球王国以来の豊かな文化があります。
華麗な琉球舞踊、独特の旋律の琉球民謡、紅型・琉球藍染などの美しい染色技術、沖縄にしかない多くの料理。沖縄出身のミュージシャンもめざましく活躍しています。
そして、沖縄の青い海、青い空。
沖縄の顔は一つだけではありません。
沖縄で何を学ぶか
このように伊藤塾の沖縄視察旅行は、単なる観光旅行とはひと味違います。「読谷村史」の編集に携わった経歴を持つ平和ガイドの話を聴いたり、ハンセン病による差別を実際に経験してきた方のお話を聴いたり、普通では体験できないことを企画しています。沖縄の地で、同じ受験仲間や伊藤塾長、伊藤塾講師と語り合い、沖縄の歴史や基地の現状を見ることは、人権や平和の意義、憲法や民主主義についての考えを一層深めてくれることでしょう。
体感しました!現地で学ぶ意義!2025年沖縄スタディツアー参加者の声
※プロフィールは2025年参加時のものです
司法書士受験生 うちなーぐちさん
ツアーを心待ちにしながら、司法書士試験ステディコースの憲法まで受講を進めたうえで参加しました。これまで講義や業務の場以外で、伊藤塾の弁護士である講師の方々やスタッフの皆さま、さらには試験合格者や法律家を志す仲間たちと、会話できる機会を願っていました。
司法試験受験生 Y.E.さん
今回が初めての参加でした。また、1人での参加ということで、参加を決めるにも勇気が要りました。しかし、ツアーを終える頃には、まだまだこれから、あと2日くらいは旅をしたい、もっと知りたい、と、ツアーによってエネルギーが充電され、エンジンがかかってくるくらい濃密で貴重な時間でした。
R.M.さん
今回知ったこと、経験させてもらったことを、きちんとより多くの人に語り継ぐこと、そしてその経験をもとに、人が当たり前に持つ権利について考え続け、正しく世界があり続けるための努力を怠らないことを、心に決めました。
司法書士受験生 M.K.さん
充実した3日間のスケジュールの中で訪れた場所はそれぞれどこも印象深く、感じること、考えさせられることは数多くありましたが、その中でも特に印象に残った訪問先3か所について記載させていただきます。
M.T.さん
2泊3日という短い時間の中に、ひとつひとつ、それぞれに重みのある事柄が、ぎゅっぎゅっと詰まった旅だったと感じています。
…特に印象的だったのは、読谷村の平和ガイドの小橋川清弘さんのお話です。
M.K.さん
沖縄スタディツアーと聞いて、ほとんどが戦争および米軍基地関連の施設巡りかと思っていたのですが、ハンセン病の施設、琉球の名所等も含まれており、多角的に考えさせられた3日間でした。
色々な方々の話を聞き、資料館を見学し、私が強く思ったことは「この人たちは納得をしていたのだろうか?」と言うことです。
<特集> 元沖縄県知事 故 大田昌秀先生を偲んで
沖縄スタディツアーで大変お世話になった大田昌秀先生が、2017年6月12日、ご逝去されました。 ご生前のご厚情に深く感謝し、先生のご遺徳を偲びつつ、先生のご功績の一部を紹介させていただきます。