増田 雅彦さん/49歳

 

【受験回数】2回
【受講講座】公開模擬試験(中間模試、最終模試)ファイナルチェック講義 【合格年度の学習開始時期】2019年2月

※プロフィールは、2019年度合格時点のものです。

1 私が行政書士試験を目指した理由

私は平成3年2月に郵政省に国家Ⅲ種で入省しました。本当なら高卒17年の資格により無試験で行政書士資格を得られるはずだったところ、平成19年10月の郵政民営化のため、県行政書士会にも確認したところ、民営化後の期間はカウントされず(経過措置なども特になく)あと8か月の不足により不可能となりました。
あと8か月を他の公務員となって埋めることも考えましたがうまくいかず、心身の故障で郵便局を辞めることとなったとき、障害者手帳の申請や各種行政サービスの利用申請などに苦労したことから、私のあずかり知らぬ理由で失われた行政書士資格を自らの手で取り戻し、私のような境遇の人の役に立てるような事務所を開きたい、と考え、試験に挑むことを決意しました。
 

2 伊藤塾を活用した私の合格方法

私は郵政事務官であったころは地方郵政局の法規担当・国際業務担当をしていたこともあり、郵便法と万国郵便条約については職場で1・2を争う読み込み、知識量がありました。そのため、一般的な法知識についてもそれなりに自信があり、そもそも郵政民営化があと1年遅かったら自動的に手に入っていた資格、という過信がどうしてもあり、平成30年度は社労士の試験と並行して独学オンリーでやっていたため、結局どちらも取れず、行政書士試験は記述がほとんどとれず164点、という結果に終わりました。
そして平成31年度→令和元年度は行政書士1本にひとまず絞って準備をすることにしましたが、
1 平成30年度時点ですでに164点(うち記述は3問で12点)あり、おもな課題は記述のアウトプットだとわかっていたこと
2 退職の理由が精神疾患であり、通所していた就労移行支援施設が、「行政書士の試験対策を訓練内容としていい」方針であったため、日中の通所時間の大部分、3-4時間を試験対策に使えること
 
以上の理由により、いわゆる本科生としては講座を受講せず、伊藤塾の利用も模試と直前ファイナルチェック講座だけにさせていただきました。
もともと塾長の著書を何冊か持っていたため伊藤塾にはもともと親しみを持っていましたし、中間模試と最終模試の2回で5000円という価格設定も魅力でした。
模試を受けた後のフォローアップ講義を担当していただいた石原講師が「現場思考(志向?)」というワードを多用していたことが強く印象に残り、「現場思考」という言葉はその後私の口癖のようにもなりました。
伊藤塾の模試の解説冊子は、他社指導校のそれとは違い、問題冊子を並べて開かなくても再チャレンジができる構成になっていて、とてもよかったと思います。
結局本試験では記述で40点、合計204点を取ることができました。記述の回答を添削してもらえることはやっぱり大きかったと思いました。
 

3 私の合格のポイントと反省ポイント

合格のポイントはアウトプット、特に記述の答練にかける時間を大幅に増やしたことと、インプット方法として、総務省ホームページ内にある、一般国民向けに作られた行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法のガイド及びQ&Aをプリントアウトし小冊子に編集して常時持ち歩き、隙間時間に読み込んだことです。
反省ポイントは民法の知識の読み込みが足りなかったことです。今回、法令択一120点、一般知識44点で、記述待ちの状態で1月29日までを過ごしたわけですが、記述の3問目「第三者のためにする契約」が全く思い浮かばなかったため、問46は0点と考えるしかありませんでした。あと16点ならば他の2問で十分取れているとは思いつつも、気の休まらない日々でした。
実際は記述は40点あったため、さすがに他の2問がすべて満点だったわけではないでしょうから、問46にも部分点はもらえたのでしょうけれど。
 

4 伊藤塾の講師陣についての感想、各講師へのメッセージ

講義を受けた回数は2回だけですが、石原講師の講義の内容は、前述の「現場思考」をはじめとして、心に残るものがありました。愛知県行政書士会に登録予定の身としても「現場思考」を大切にしていきたいと思います。
また、採点サービス特典の志水講師の相続3時間集中講義は、今後自分が相続を業務にしていく上での方向性などを考える大きなアドバイスになりました。
 

5 最後に

2020年度上半期は、社労士に集中するためしばらく伊藤塾を離れますが、それ以降は、社労士の試験の結果にかかわらず、ひとまず「自分の城」を構え、かつ、できるだけ早急に特定行政書士になりたいと思っています。伊藤塾の実務講座、そして今度は司法書士試験の準備をするためにまた伊藤塾に戻ってきたいと思います。