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キャビンアテンダント、フリーアナウンサーを経て司法書士へ、その経験は、司法書士の業務でも大変役立っています

2005年10月掲載

ちよだ法務事務所 大屋 まゆ 先生 (司法書士)

■Profile
2004年土地家屋調査士兼業の先輩司法書士と合同事務所を立ち上げ独立。
現在は司法書士資格者4名のチームで業務にあたる。
2006年には札幌の仲間も加わり、司法書士法人「リーガルネットワークス」を設立予定。
同時に、大宮に「さいたま事務所」を開設し、3店舗で展開する構想。
 

司法書士を目指されたきっかけを教えてください。

キャビンアテンダントから念願のフリーアナウンサーになりましたが、将来的に生活が成り立たないと判断し、已むなく堅い商売で生計を立てつつ、副業として喋り続けることを決意しました。大学で不動産取引を専攻していたこともあり、司法書士を選択しました。2002年合格後は1年半、司法書士事務所に勤務しました。その時、司法書士業務だけでは差別化が図れないと考え、土地家屋調査士業務を学ぶべく新しい職場を探しておりましたところ、結果として独立することになりました。

土地家屋調査士と司法書士はどのように関連するのですか。

古家付の土地を買ってそこに新居を建てる、というケースでは、土地の現況や条件、それに応じた今後の展望などを含めて総合的にアドバイスすることができます。これこそがワンストップサービスであり、お客様にとって大きなメリットになるでしょう。司法書士の友人から調査士業務の部分をご依頼頂き、共同事業に発展することもあります。

他職を経験されたいう事は現在の業務に役立っていますか。

キャビンアテンダントやアナウンサーの経験はお客様との会話や交渉の際、大変役立っています。例えば、相手のニーズを引き出そうという場合の、切り口や話術など、相手により、器用に使い分けられる様になったと思います。また、潔く頭を下げる、こちらから提案するというコミュニケーション能力も身に付きました。現在お仕事をお持ちの方はその業務上の経験を活かせるような局面が随所に存在するに違いありません。

今後、司法書士としてどのような業務に関わっていきたいですか。

債務整理の相談を通じて、法律を学び、理解する機会が整備されていないと感じました。解決後は、自ら危険を予見し、トラブルを回避して新しい人生を送れるようアドバイスしています。社会の歪みで苦しんでいる人達が、法的思考力を身に付け、穏やかに暮らせる社会にしていきたいです。また、東京司法書士会主催の演劇を通じて、成年後見や相続など、身近な法律問題を紹介する機会があります。私も近々初出演致しますが「借金も相続しなければならないの?」といった内容が分かりやすく表現されています。そのような活動にも積極的に関わっていきたいです。
とはいうものの、登記や裁判書類作成の仕事は司法書士の基本であって重要な業務です。それがあってこそ、仕事の広がりが生まれているのです。

これから司法書士を目指される方へのメッセージをお願いします。

勉強方法として、一夜漬け的な手法では知識が定着しません。苦手だと感じた分野には惜しみなく時間をかけ、得意分野を伸ばすことを励みにしながら弱点を克服する姿勢が安定した実力を備える近道だと考えます。そして、自分のやりたいことをどう活かして社会に貢献できるかという合格後のイメージを持てば、辛い勉強も頑張れるのではないでしょうか。私自身も更にやれること、やりたいことを模索し、司法書士を選んで正解だったと思える機会を増やしていきたいと思います。