伊藤 真 塾長からのメッセージ
法律家になる夢を実現させてください
私は常々「人は実現不可能な夢を思い描くことはない」と受験生の皆さんに訴えてきました。今一度、ここで司法試験合格を目指して勉強を始めた頃のご自身の夢を思い出してください。法律家として社会の役に立ちたいというのであれば、その選択肢として“司法書士になる”という選択があります。
戦前の天皇主権から、戦後の国民主権に変わったことで法律家の位置づけも変化しました。
現在の法律家は市民を中心とした横の関係になっています。いまだに検察官、裁判官、弁護士、司法書士、行政書士などの法律家を縦の序列でしか捉えない方もいると時々聞きますが、それは古い考え方から脱却できていない人に過ぎません。憲法による主権の転換が意味するところは、それぞれの法律家が、市民にどのように関わり、奉仕するのか、各法律家の違いはその役割分担の違いにすぎなくなったことにあると言えます。
私は実務研修を通じて全国の司法書士の方々が地域に密着した法律家として、どれほど重要な役割を果たしているかを肌で感じてきました。
その経験を踏まえて、皆さんにぜひお伝えしたいことがあります。今、司法書士は社会からの求めに応じてその役割をますます拡大しています。従来からの登記申請業務を中心とした古い司法書士のイメージが激変しているのです。
皆さんもご存知のとおり、簡易裁判所の代理権付与により、司法書士は法廷内にある柵(BAR)を越えました。ホームローヤーとして今まで以上に市民の方々に充実したリーガルサービスを提供していくことによって、今後ますますその社会的地位も高まっていくことは間違いありません。
また、ビジネス法務のエキスパートとして活躍する司法書士も増加しています。
2006年の新会社法の施行や企業再編の増加など、会社をめぐる法的環境は日々刻々と変化しています。そんな中で、企業の法務部に勤務したり、顧問として関わることで、その企業のために法律家として紛争を解決したり、戦略を練ったりするのです。企業は法律を使いこなせる人材を即戦力として求めています。単に商業登記のプロとしての仕事だけでなく、合併や企業分割など最先端の法律技術を駆使する専門家として、また当然求められるようになった企業の内部統制やコンプライアンス(法令遵守)の専門家としても期待されているのです。もはや企業法務は司法書士なくしては成り立たなくなっているといってもよいでしょう。
伊藤塾では法科大学院/司法試験受験経験者のためのコースをどこよりも早く提供してきました。受講後、合格し、実務の第一線で活躍されている伊藤塾出身の先輩が実績を出しています。この塾の理念を実践し、様々な分野で活躍している報告を聞くのは何ものにも勝る喜びです。
今までの受験経験で培ったキャリアは大きなアドバンテージとなります。決して譲ることのできない「法律家としての人生」を必ずここで手にしてください。
やればできる、必ずできる
皆さんが真の法律家“司法書士”として活躍されることを心から望んでいます。全力でバックアップしていきますので、最後まで一緒に頑張りましょう。