仕事&子育てと試験勉強との両立
当事者意識をもって、短時間でも集中して勉強したのが
合格の秘密

松田 竜也さん(30 代)
法律事務所勤務
★働きながら合格
★子育てしながら合格

◆受験回数 6回
◆主な受講講座
入門講座》入門講座本科生
中上級講座》中上級コース
直前対策講座》全国公開模擬試験

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

 大学時代の友人らが、司法試験や公務員などの法律系の資格にチャレンジしていたこと、また、身内で生じた法的トラブルに直面したことを契機として、法律系の資格を取得し、自分の名前で、責任を持った仕事をしていきたいと考え、受験を決意いたしました。
 そして、当時の友人らが通っていたことや、インターネットでの受講が非常に手厚いということから、司法書士の資格取得のために、伊藤塾にお世話になることを決意いたしました。

伊藤塾を活用した私の学習方法

入門段階の学習法について

 非常にやさしい口調で、ゆったりと講義をしてくださったので、毎回の講義を消化していくことが非常に楽しみでした。
 この講義と並行して、該当箇所の過去問(ただし、過去10 年分のみ)を解いていきました。最初のうちは、ほとんど正解することができませんでしたので、次のようにして消化していきました。(1)肢ごとに記載している内容が、テキストのどこに書いてあるのかを確認する。(2)それが、テキストの目次上でどこの分野に属しているかを確認し、(3)これと関連する分野での論点をざっと確認するといったことを行っていました。
 これらは非常に時間がかかるため、すべての過去問を網羅することができませんが、本試験の場で問題を解く際にも、他の似た制度との関連性を意識しつつ選択肢を絞る、といったことは非常に役に立ちました。

中上級段階の学習法について

 昨年の本試験は、記述式の基準点に届かなかったため、年内は、記述対策と択一知識の精度を高める、ということに注力しました。これらを実現するために、ペースメーカーとして、「中上級コース」を活用しました。
 年内は、宇津木卓磨講師の講義で択一知識の再整理をするとともに、蛭町浩講師の講義で記述の仕組み・考え方・解法を学びました。この時期は、特段過去問には手を触れず、それぞれの講義で「やってください」といわれたことだけを勉強をしました。時間に限りがある兼業受験生や、育児で思うように時間がとれない受験生ほど、これを徹底したほうがよいと思います。
 年明けからは、山村拓也講師の「記述式答案構成力養成答練」、高城真之介講師の「択一実戦力養成答練」が始まりました。予習の心がけとしては、「択一実戦力養成答練」ではすべての科目の合格点を取れるように、また、「記述式答案構成力養成答練」ではすべての問題の枠を維持するように、準備を行いました。
 具体的には、(1)「択一実戦力養成答練」の対策としては、「択一合格アドバンス講座」のテキストでマークしたところを読み込んだり、整理された表を暗記したりして、問題の肢を読んだときに、該当ページの該当箇所が頭の中に浮かんでくるレベルにすること、(2)「記述式答案構成力養成答練」の対策としては、雛型の暗記、処理手順のおさらいを中心に行いました。特に「記述式答案構成力養成答練」は、復習段階で主要論点およびその周辺知識を地道に確認すること、多くの人が検討する筋道で検討できていたかどうか、ということを意識し、間違いノートなどにまとめておくことを重視しました。

直前期の学習法や試験当日について 

 直前期からは、模試でA 判定をとることを目標に、次のことを繰り返し行いました。
 択一対策としては、年明けからの学習方法と同様、テキストの読み込みと表の暗記に努め、短期間で一科目を学習することを意識しました。
 私の場合、兼業受験生かつ子育てを行っていた関係から、平日の朝、土日の早朝、通勤時間、昼休み、外回りの細切れ時間等が主な学習時間であったため、「この表は、仮に明日が試験であったとしても大丈夫なように、絶対に忘れないように今覚えよう」といった感じで集中して覚えました。  
 記述対策としては、「記述式答案構成力養成答練」の問題を「血肉になるまで」解きなおす、ということに尽きると思います。「血肉になるまで」というのは、問題を見たときに、(1)解答の道筋が頭に浮かぶ、(2)主要論点・周辺知識が頭に浮かぶことを前提に、(3)自分で作り上げた検討順序に従って手が勝手に動きはじめ、答案構成が完成する、ということを指します。
 本試験を受験されたことがある方はおわかりになると思いますが、あの緊張感のなかでは、必ず一度は頭が真っ白になります。その時に拠り所にすることができるのは、血肉になった思考過程のみですので、これを作りあげることを最大の目標とすることがよいと思います。

伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ

宇津木卓磨講師

 時間がない受験生を前提として、その人たちが何をやるべきか、ということを的確にアドバイスしてくださりました。そのおかげで、ネット受講ではありましたが、常に当事者意識をもって講義に臨むことができました。

蛭町浩講師

 記述を非常に分析的に講義していただき、今まで漫然と記述を解いていた私にとっては、まさに目から鱗の講義でした。おかげさまで、本試験では、全ては埋められないけど、ここを書いたほうが点になるのでは、という優先順位をその場でつけることができました。

高城真之介講師

 「択一実戦力養成答練」では、これは必ず今押さえる、これは本試験までに押させる、これはさっと見るだけでよい、といったメリハリつけを、ユーモアを交えながら講義してくださり、とても楽しく講義を受けることができました。

山村拓也講師

 「記述式答案構成力養成答練」を通じて、「いつもの手順」を、血肉になるまで染み込ませて、本試験を迎えることができました。いつもの手順を確立するためには、膨大な時間と労力がかかりましたが、これがあったからこそ、本試験の場で、最後まで踏ん張ることができたのだと思います。

仕事と勉強、両立の秘訣

 私は兼業受験生で、かつ、4 歳と1 歳の息子がおります。妻も仕事をしている関係上、勉強時間としては非常に限られた環境であったと思います。

①折り合いのつけかた

 平日は、朝4 時30 分ごろ起床して、記述の基本問題演習、「記述式答案構成力養成答練」の問題の答案構成を行いました。
 通勤時間・昼休み・外回りの細切れ時間では、「択一合格アドバンス講座」のテキストや記述の間違えノートを確認する、といったことをひたすら行いました。
 休日は、朝5 時から10 時ごろまでファミレスで講義を聴いたり、記述の問題を解いたりし、それ以降は家族との時間と割り切って過ごしていました。
 平日の夜や、休日の朝勉強以外の時間は、基本的には家族と過ごす時間にし、遅れが生じたときや直前期には、平日の夜2 日程度、近くのカフェで勉強させてもらうように家族にお願いしておりました。

②スケジュール管理方法

 「中上級コース」をペースメーカーとして、それぞれの講義、模試をひとつの区切りと認識し、それまでには前述のような対策を行うよう努めました。特に子育てでは、予期せぬところで手間がかかることがあったので、目標の70 パーセントが達成できればそれでよいと割り切り、講義や模試に臨みました。

③学習を継続するコツ

 家族の笑顔を毎日見ることです。これを犠牲にして、勉強させてもらっていると考えると、一日も早く合格して、恩返しをしないといけない、という気持ちになるからです。

最後に

 兼業受験生であったため、合格まで長い年月を要しましたが、この粘り強さを武器に、ご依頼者の権利を保護するため、ともに歩みを進めるシェルパのような法律家になりたいと思っています。