重要度の記憶の仕方や、記述の理解にこんなに差があった!
最初の受験指導校選びは最も重要です

伊藤 正昭さん(60代)
専業受験生
★セカンドキャリアとしての司法書士

◆受験回数 9回
◆主な受講講座
中上級講座》中上級コース
直前対策講座》直前パック、全国公開模擬試験

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

 私の高校時代には、著名な公害訴訟の判決が出たり、司法権の独立問題が起こっていたりで、憲法を守る裁判官になりたくて法学部に入学し、(旧)司法試験も数回受験しましたが、司法浪人できる環境になかったので、諦めて金融機関に就職しました。業務上、住宅ローンの実行などで司法書士の仕事を見たり話を聞く機会も多く、街の法律家としての司法書士の仕事に興味を持ちました。あわせて、年齢的に仕事に行き詰まりを感じてもいたので、会社の早期退職優遇制度を利用して退職し、司法書士試験合格を目指すことにしました。

伊藤塾を活用した私の学習方法

入門段階の学習法について

 入門時は指導校選びを深く考えることなく、市販のテキストを見て知っていた他校のDVD 教材を使用しました。DVD を前倒しのスケジュールで学習していけば短期合格できると目論んでいました。司法書士試験学習のボリュームの大きさや難度を十分に理解せず、甘い見通しではじめてしまいました。
 この教材を使用して2 年学習しましたが、今思い返せば、基本知識も応用も例外も同じ重要度で記憶させるような指導法で、入門レベルの自分はなかなか実力がつかず、答練や模試もさんざんな結果で本試験前に心が折れていました。特に、記述式の解き方が全く身につかなかったので、遅ればせながら受験指導校の評判を調べ、記述式の解法指導に定評がある伊藤塾を受講することにしました。

直前期の学習法や試験当日について

 本試験当日の精神状態について書きたいと思います。合格レベルから程遠い頃は平常心で本試験に臨めたのですが、ここ数年、模試で合格判定が出るようになってくると、「今年で決めよう」「もう失敗できない」との思いで緊張感が高まりました。
 特に2015 年の本試験では、択一式もスイスイ解けて、「今年はいけるかも」とホッとした途端に、最後の不登法記述式で(午後試験は商登法記述式・択一式・不登法記述式の順に解きました)、今までにない異常な緊張感が襲ってきて、問題文も落ち着いて読めずに重大な見落としを連発して、記述式で基準点を割ってしまいました。
 そこで、今年の試験では解答順を変え、該当の申請は正しく書けても枠ズレすれば元も子もなくなる不登法記述式を先にして時間もかけて取り組み、慌てていても書いた分だけほぼ得点になる商登法を最後に回すことにしました。
 ただし、今年の不登法記述式は作業量の多い難問で、75 分使った時点で全問題の3 分の2 しか処理できず、残りは問題文から前半の解答に影響がないと判断していたので捨てました。不登法記述式を途中で打ち切って択一式・商登法記述式になだれ込んだので、時間に追われたものの、適度な緊張感を持続したまま午後試験を終えました。

伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ

小山晃司講師

 教材が詳しく体系立っていて、しかも、記憶に残る熱く楽しい講義でした。また、小山講師は受講生の親睦会にも気さくに参加して励ましてくださいました。その親睦会は今でも続いています。

蛭町浩講師

 私には格調が高すぎる講義でしたが、たとえ講義がわからなくても、大量に送付されてくる資料や問題集をこなしていれば合格する実力が付くと言われています。

山村拓也講師

 多くの論点を含む演習問題と理路整然とした解説講義が印象に残っています。「答案構成」で記述式問題を解く考え方が身についたと思います。

高城真之介講師

 た。高城講師は基本的に真面目な方なのですが、時折ジョークを挟みます。ご本人はその都度「ウケていない」と落ち込んでいましたが、私にはウケていましたよ。
 その他、単科講座で指導してくださった若手の講師の方々も含め、伊藤塾の講師の方々には大変お世話になりました。

最後に

 合格するまで、当初の予定より大幅に時間が掛かってしまいました。つくづく最初の受験指導校選びが重要だと思います。
 中高年になってから受験学習をはじめたので、年々衰える体力・記憶力と学習進度を天秤に掛けて、たとえ合格できなくても、前年より実力が向上していると感じられる間は学習を続けるつもりでした。
 「第二の人生」というべき年齢になりましたが、ようやく受験期間が終了して社会復帰(笑)できるので、残りの人生は、司法書士の業務を通じて社会に貢献したいと思います。