堅忍不抜の精神であきらめずに合格

H.Yさん

◆主な受講講座
中上級講座》記述式答案構成力養成答練
直前対策講座》直前パック、全国公開模試

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

 私は大学法学部卒業後、関西を基盤としたある都市銀行に就職しましたが、当時はバブル絶頂期ということもあり土地の評価などは「公示価格の1.5倍が相場」などと先輩方から教えられ、何かとイケイケの時代でした。
 しかしバブルははじけ土地の評価が下がりはじめると、今度は貸出金を伸ばすことが困難となったばかりか不良債権の回収に注力するようになり、次第に銀行の将来性に疑問を持つようになりました。
 私自身、先行き不透明な銀行業界にいつまでいられるかわからないし、もしそれだったら逆に銀行を相手に商売をするこの司法書士の方が一生の仕事としてよいのではないかと漠然と思いはじめ、とりあえず銀行に勤めながら勉強を開始することにしました。

伊藤塾を活用した私の学習方法

 中上級講座として選んだのは、書式の評判の高い蛭町浩講師の「蛭町記述コース」でした。
 この頃の私はいまだ「書式とは一体何ぞや?」という状態だったのでいささかレベルが高いような気もしましたが、蛭町講師が講座の中で「一般的には択一を勉強してから書式の勉強に入る方法を取る受験生が多いが、司法書士とは民法等の実態を登記に置き換える職業であり、その意味において実体法を勉強しながら並行して、もしくはこれに先行させて書式の勉強をする方がより効率的である。」という言葉に勇気づけられ、自分の今の実力はともかく蛭町講師についていく決心をしました。
 蛭町講師の講義は、一言でいえば湧き出してくる知識の流れの中に身を任せているうちに自然と法的思考力が備わったような気にさせられてしまうものでした。
 もちろん講義を聴いただけで簡単に身につくものではありませんが、講師の「~と難しく聞こえますが、実は簡単ですからね。」というかみ砕いた言葉によって書式に対する苦手意識は徐々になくなりました。
〈スケジュール〉
 専業受験生となってからは時間管理が重要でしたので、年内は択一の他校の中上級講座をベースに択一知識を固めることに集中し、年明けからは山村拓也講師の「記述式答案構成力養成講座」を受講することで書式の補強を図りました。
 この山村講師の「記述式答案構成力養成講座」は答案構成用紙に全て落とし込み極力ミスをしない答案を作成するというものですが、講義では問題文の読み方の順番やミスをしないためのチェックの仕方などを具体的に手とり足とり実演されますので、まさに合格者の手順が体感できます。
 例えば講義の中で根抵当権を見たらそこでいったん立ち止まり毎回必ず確定事由を確認します。これは頭の中で分かっていても実際に答案構成用紙に落としておかないとミスにつながりやすいのでこれを防ぐためのクセを体の中に刷り込んでいくような感じで講義はすすめられます。
 さらに問題は傾向に沿って毎年新作されており、今年の商登法の解散はズバリ的中しました。
 直前期には毎年蛭町講師の「うかる!記述式」を受講し、今の自分の実力を確認するようにしました。
 蛭町講師の練られた問題は非常に難しく、毎年蛭町講師に挑戦するつもりで解くのですが、簡単には解かしてもらえません。ただ解説講義を聞くと“なるほどこういうことだったのか!”と目から鱗が落ちるような気にさせる問題はこの「うかる!記述式」ならではだと思います。
〈学習方法〉
 私のとった択一の学習方法はひたすらテキストを読み込みその暗記に努めるものでした。もちろん過去問や答練も解くのですが、目的はテキストに記載されている知識が使いこなせているかを確認するために解く程度にとどめ、極力テキストに集中しました。
 これは、以前は過去問ばかりを解いていたのですが、知識が深まらないばかりか問題自体を覚えてしまい、かえって理解しているかどうかのチェックがおろそかになってしまったからです。
 ただテキストを繰り返すのにはある程度の時間がかかりますので、テキストを最後まで読み通した時には最初の方をすっかり忘れていた、などということはしばしばありました。
 そこで重宝したのが「択一クイックマスター総整理講座」でした。この講座のテキストは右ページに表を中心とした択一知識を、左ページにその該当する過去問を肢別に記載しているもので、テーマごとのまとまりの良さから全科目を高速で繰り返すことができます。
 過去問とテキストを結び付けることにより択一知識の抜けるスピードを遅らせることができました。
 また、書式は答練などで解いた後、必ずもう一度解いてかかった時間をチェックしていました。これは限られた時間内で作った答案に対して全ての論点を抑えた場合どのくらいの時間であれば解答することができたのかを知るためです。
 解きなおしはノートに答案構成及び解答と各論点並びに間違えた論点を書くようにしていました。
 そして直前期に再度解いてみてかかった時間が短縮できたかどうか、間違えた論点に再度引っかからなかったどうか等をチェックしました。
 私の場合同じ論点に引っかかることがよくあり、その意識付けを変えるためにも大変役に立ちました。

最後に

 私が長い受験生活を続けてこられたのは講師の方々、事務局の方、友人そして家族の支えがあったからです。
 特に東京から大阪に来られた講師の方々を捕まえてはあれやこれや聞いてくる手間のかかる受講生でしたが、嫌な顔ひとつせず的確なアドバイスをいただけたことに大変感謝しています。
 また事務局の方には並々ならぬお世話になりました。
 本当にありがとうございました。