講師と交わした「祝賀会で会いましょう」の約束
動かぬ覚悟に、司法書士の神様は必ず微笑んでくれる

高尾 牧人さん(50代)

◆受験回数 4回
◆主な受講講座
中上級講座》中上級コース、演習コース
直前対策講座》プレ模試、全国公開模擬試験、直前パック

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

 大学在学中に法曹資格の取得をと勉強をはじめましたが、将来設計が不十分なうえ、合格への意志が弱く、その結果、勉強を諦め、遊んで暮らす毎日を送ることとなりました。その後、地元に帰って公務員として働くこととなりましたが、希望する部署での仕事は叶わず、心に不満を溜めるところとなりました。
 そんな中、かつて目標としていた法曹資格とはいかなくても、類似資格の司法書士なら勉強も続くのではと、仕事を持つ傍ら、司法書士試験の勉強をはじめました。 
 勉強を開始したのも束の間、開始後2年程度経過したところで、家庭や職場の諸問題に遭遇し、再び勉強を断念せざるを得なくなりました。無念の思いではありましたが、やがて家庭や職場の事情が落ち着いたら、また当時改正作業中だった商法の改正作業が終了すれば再び勉強できるチャンスが訪れるからと再び時の流れるまま日々を送るところとなり、その後、約10年経過しました。
 ようやく家庭や職場の事情が落ち着いたのが約10年前、やっと落ち着いて勉強できるのではと、先ずは他校の市販テキストを使用し、独学にて勉強をはじめました。
独学での勉強でお試しでの受験を何度か試みましたが、独学で蓄えた知識で迎える本試験には全く歯が立たず、択一の得点はいっこうに伸びませんでした。択一の点数を伸ばすためにはインプットからの立て直しが必要と感じられ、効率よく短期間で合格をと、独学をやめ受験指導校の本格的な利用を決意しました。
 どの学校にしようかと悩んでおりましたが、かつて他校で教鞭を取っておられた伊藤塾長の講義を聞いた経験と、その講義の素晴らしさを鮮明に記憶していたことから、伊藤塾長が主宰する指導校であれば間違いない、と迷わず伊藤塾の門を叩きました。
長い時間をかけてではありましたが、ある程度基礎ができていたこともあってか、効率よく インプットをと「択一合格アドバンス講座」を含む中上級コースの受講からスタートすることとしました。

伊藤塾を活用した私の学習方法

①入塾1年目

 年内は、択一式対策では、宇津木卓磨講師の「択一合格アドバンス講座」を受講してはテキストを読み込み、記述式対策においては、蛭町浩講師の「フレーム・コントロール(Fコン)で基準点を突破する講座」「ディテール・コントロール(Dコン)で合格点をとる講座」のテキストを読み込みました。
 年明けからは「択一実戦力養成答練」「記述式答案構成力養成答練」を受講し、模試を受けて本試験に望みましたが、択一式は午前32点で基準点をクリアしたものの午後が22点と基準点に到達せず、入塾2年目に突入しました。

②入塾2年目

 年内の択一式対策は「択一合格アドバンス講座」のテキストを読み込みながら「択一プログレス演習講座」を受講しアウトプットのトレーニングを積む一方、記述式対策では「速解記述式パターン60」にてトレーニングを積みました。
 年明けからは「択一実戦力養成答練」「記述式答案構成力養成答練」に加え、直前期には「択一クイックマスター総整理講座」を受講し知識の整理に努めました。
本試験では午後25点で基準点をクリアしたものの、今度は午前が22点と基準点に到達できず、入塾3年目に突入することとなりました。

③入塾3年目

 午前午後通じての択一基準点突破が急務であったことから、秋までのところで択一過去問を毎日解いて、秋から始まる講座に備えました。知識にムラが生じてきたこともあり全体的なインプットは後退させ、択一過去問を解きつつ「択一プログレス演習講座」で弱点補強、穴埋めを第一に考えました。当講座の復習教材としてのプログレスシートは1問1答の形式を取っており、知識の精度を高めるのに役立ちました。
 年明けからは「択一実戦力」「記述式答案構成力」を基本に、核となる知識の精度を高め、他校の総合答練も並行受講、知識の射程を広げて本試験に臨みました。
向えた本試験では択一式午前29点、午後27点で午前午後とも昨年よりも大幅に基準点をクリアしましたが、記述式は基準点を1点超えるだけにとどまり、合格点に4点不足、恐れていた総合落ちを経験することとなってしまいました。

④入塾4年目

 総合落ちは本当にショックでした。そのため、なかなか本格的に勉強する気になれませんでしたが、せめて講座だけは進めようと、年内は「択一式必修300問」、年明けは例年同様のメニューで基本事項の確認と核となる知識の精度をさらに高める努力を続けました。
 迎えた本試験では択一式午前31問、午後28問と合計59問でした。記述式は残念ながら予想していたほど得点が伸びず基準点どまりでしたが、総合点は合格点をかろうじて上回り、無事に最終合格を果たすことができました。

伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ

宇津木卓磨講師
 「中上級コース」で宇津木講師の「択一合格アドバンス講座」を受講していた関係から、電話カウンセリングにおいては、宇津木講師には度々相談に乗っていただきました。とくに3年目の試験結果の直後には、総合落ちという自分では考えもしなかった不合格の結果に本当に心が折れそうで、電話カウンセリングが唯一の拠り所でした。
 そんな中、宇津木講師からは「合格者は上から順番に抜けていくもの。これだけ今年択一式で点を稼げたから、勉強を続けていれば必ず順番で合格するときがくるから・・・」と励ましの言葉をいただきました。
 この宇津木講師の言葉を頼りに入塾4年目に突入しましたが、以前から宇津木講師とは「合格祝賀会では必ずお会いしましょう・・・。」と約束しておりましたので、来年こそは必ず約束を果たすのだ、と自分に言い聞かせ、合格最終年は勉強しておりました。

最後に

 司法書士試験は本当に難しい試験だと思います。毎年のように、どういう訳か、いくら勉強しても、模試や答練などで自分の順位の上には、決まって夥しい数の受験生がいるのですから、司法書士試験において合格射程圏に入るのは本当に大変です。
 自分も勉強はしますが、全国の受験生はさらに勉強しているのです。そんな中でも、決して模試や答練の結果には一喜一憂しないでください。模試や答練の結果が良くても、本試験で得点を稼がなければ全く意味がないです。
 だからこそ、途中の模試や答練の結果に一喜一憂することなく、たとえ今は成績が伸びなくても、本試験では必ず択一午前30点、午後30点、記述式は絶対基準点を突破して、必ず合格点をとる、そう心に言い聞かせて、とにかく本試験での合格だけを信じて毎日勉強を続けていくことです。
 また、筆記試験終了後合格発表までの3ヶ月間の過ごし方が大事です。とくに、昨年の経験からですが、毎日のように筆記試験の結果を気にして過ごしていると、心の状態がおかしくなってきます。
 長く発表を待たされた分、総合落ちなどの予期せぬ結果となった場合には、メンタルヘルスを悪化させてしまい、次年度に向けての勉強がなかなか手につかないとか、さらにはこれまで培ってきた自信を喪失してしまうことも多々あると思います。
 そうしたことを未然に防止するためにも、そのときそのときの試験の手応えに応じて、少しずつでいいですから、何らかの「法律の勉強」を続けていくことが大事です。
 そうすれば、たとえそのときは不本意な結果に終わっても、その動かぬ覚悟に司法書士試験の「神様」は必ず微笑み、次年度以降、必ず「司法書士試験合格」というプレゼントをくださるのだと思います。
 どうかどこまでも合格を信じて勉強を貫いていっていただきたいと思います。よろしくお願いします。

仕事と勉強との両立について

 私は自宅から職場までが電車での通勤であったことから、通勤時や昼休みなどのスキマ時間がもっぱら勉強の時間でした。こうしたスキマ時間では、テキストの読み込みなどのインプットにあてておりました。
 平日の夜間は職場の飲み会や他の用事もあってなかなか勉強する気になれません。また気の向かないときは、あえて気が向くまで勉強を再開しませんでした。
ただ、土日祝日には、どんなに忙しくても伊藤塾の講座や他校の総合答練は必ず受講すると決めており、解説講義を次週に絶対に繰り越さないと決めていました。
 このため、伊藤塾の講座が自分の学習の絶対的なペースメーカーとなっていました。
 仕事をお持ちの方は、こうした平日のスキマ時間と休日の時間確保が重要です。