中田 裕人さん(30代)

◆受験回数 12回
◆主な受講講座
入門講座》入門講座速修生(山村クラス)
中上級講座》アドバンスコース、記述式攻略コース、演習コース
直前対策講座》全国公開模擬試験、プレ模試

私が司法書士を目指すことにした理由・想い

私には、10代前半から法律を使って、公のためになる仕事をしたいという思いがありました。大学進学後、ちょっと寄り道もしましたが、刑事事件に興味があったことから最初は司法試験の勉強を開始しました。当時、司法制度改革で法科大学院が誕生した頃ですが、私は、法科大学院への進学を目指さず、旧司法試験に挑戦していました。ただ、旧司法試験の合格者の激減もあったため、法科大学院ルートの新司法試験か、学習経験を活かせて、学費も抑えられる司法書士試験かで悩んだ結果、司法書士試験を目指すことにしました。
司法書士試験の勉強を開始した頃は、郵便局で郵便配達の仕事をしていました。つらい受験勉強よりも、やりがいを感じてしまい、あっという間に数年の月日が経っていました。

受験勉強中に私なりに工夫したこと

受験願書を出し、受験会場へは行くが、ろくに勉強せずという日々を送った結果、鮮やかだった知識も、不鮮明な知識ばかりとなりました。頭の中はゴミ屋敷といった感覚で、どこから手を付けたらいいのかわからないといった状態です。こうなってしまうとやる気もなくなり一番きつい時期でした。仕事を辞め、目を背けずひとつひとつこなしていくしかなかったです。
不確かな知識ができる原因としては、勉強の間隔が空き過ぎることだと思います。伊藤塾の過去問集は、民法なら250問ありますので、一日に10問やれば約一ヶ月で一周できます。一ヶ月に一回、知識を確認するように心がけたところ、少しずつ知識が固まってきました。過去問は覚えられるまで回した方がいいと思いますが、私の結論は覚えられないです。やらなくなれば忘れます。覚えられる人は覚えられるのでしょうが、私は覚えられませんでした。(誕生日とかは覚えるつもりがなくても一回聞けば大体覚えられるのですが。) 本試験までは、わかりきっている問題でも繰り返すようにしていました。

伊藤塾のこの講座が良かった

合格した年は、民法の改正があったため、アドバンスコースを受講しました。コロナで試験が延期になりましたが、延びた期間中もサポートがあったので、受講してよかったなと思います。延長期間中も、「アドバンス択一演習講座」、「択一実戦力養成答練」、「記述式答案構成力養成答練」、「うかる!記述式」、伊藤塾の「全国公開模擬試験」、過去問集(民法とマイナー科目)の問題を、一ヶ月に一回、繰り返しました。答案構成用紙と解答用紙を捨てずに取って置き、本試験直前にその束を見て、これだけやったから大丈夫と自分に自信をつけるようにしました。

感謝している方へのメッセージ

このように大変長い受験生活でしたが、家族もよく我慢してくれていたなと思います。私は、嬉しさより、ほっとした気持ちの方が強かったのですが、周りの方々は自分以上に喜んでくれていました。それだけ心配も掛けていたのだと思います。今後は司法書士としてお役にたてればなと思います。

伊藤塾各講師へのメッセージ

最後になりましたが、蛭町浩講師には大変感謝しております。なんとか這い上がろうと、もがき苦しんでいた頃に、大阪梅田校で蛭町講師のライブ講義がありました。当時一人遺産分割が問題になっており、講義中にその話をされたので、講義終了後にちょっと質問したところ、ものすごく熱く語ってくださいました。一人遺産分割の何が問題なのかもよくわかっていない不できな受験生でしたので、質問したことが少し恥ずかしいのと同時に、不甲斐ない自分に熱く語ってくださったことがとても嬉しく、いつか自分も蛭町講師のように熱く語れるようになりたいと思いました。その日から、スイッチが入ったように思います。あれから随分と月日が経ちましたが、ようやく合格できました。ありがとうございました。

学習中の方やこれから司法書士試験を目指す方へのメッセージ

今、私の感想としては諦めなくて良かったと思っています。ただ、昨年の本試験後はもう就職を考えようかとも思っていました。そして、昔働いていた郵便局で再び働きはじめ、正社員登用という道も考えていました。
しかし、コロナ禍という異常状態が起き、やっぱり自分は法律を使った仕事がしたい、何としても今年の試験は無事受けたいと思い、直前期に辞める決断をしました。(以前は仕事をしながら合格できればと思っていましたが、その結果、ずるずると長い受験生活を送ってしまいました。)
仕事にも色々な職種がありますし、家庭環境も勉強に集中できる方もいれば、介護などでそうはいかない方もいらっしゃるかと思います。まずは自身の置かれている状況を把握して、勉強に集中できる環境を整えることが大切だと思います。
受験期間が長い方の中には、受験勉強開始当初の熱い気持ちも冷めてしまっている方もいらっしゃるかと思いますが、とにかく前向きに、計画的に、無理をせず、淡々とやるべきことをこなしていくのが良いかと思います。

他の法律資格に向けた受験経験が活きたこと

前述しましたように、私は司法試験の学習経験があります。司法書士試験を受けはじめたころは重複科目については学習経験を活かせていたと思います。他の資格の勉強をされている方はそのままの勢いで学習すればアドバンテージになると思います。
ただし、しばらく勉強していない期間があると逆効果になる恐れもあります。司法試験では判例の他に学説を学びましたが、私は、判例か学説かどちらかわからなくなってしまいました。こうして不確かな知識はどんどん誕生します。司法書士試験を受けはじめた頃が、一番成績が良く、年々成績が悪くなっていました。他資格を受験されたのであれば、不確かな知識にならないように、適度に知識を再確認されることをおすすめします。

初めて法律の学習を始める方

司法書士入門講座

学習経験者の方

司法書士中上級講座