2025年度 予備試験合格体験記
母国語でない日本語の法律も基礎を大切に学習を継続

G.Jさん 慶應義塾大学法学部4年
◆大学在学中合格 ◆アルバイトと両立
| 合格のカギ | 慢心せず、諦めない |
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はじめに
2022年1月に伊藤塾に入塾しました。当時は、コロナ禍による渡航制限のため、まだ海外に滞在していました。大学出願の際、何を学ぶべきかについて大いに悩みましたが、海外の動画配信アプリで偶然目にした伊藤塾長の講演会をきっかけに、日本国憲法が掲げる「個人の尊重」などの理念に強く魅了されました。もともと、社会をより良くし、弱者を救済したいという素朴な正義感を抱いていたこともあり、国際弁護士を志し、法学部への進学と、予備試験に挑戦することを決意しました。正直に言えば、他の予備校を検討したことはありません。塾長の考え方に強い憧れを抱き、法律の道を志すにあたっては、伊藤塾の塾長クラス一択でした。入塾から4年が経った現在、改めて振り返ってみても、当時の選択が間違っていたと思うことは一度もありません。
私の勉強法
◇基礎学習について
基本基礎段階の学習において、伊藤塾の基礎マスター講座は、私の学習の土台を支える極めて重要な役割を果たしました。私は基本書をほとんど使用せず、伊藤塾の教材を中心にインプットを完結させましたが、基礎マスターの教材は、学説や判例が体系的かつ簡潔に整理されており、細かな知識についても効率よく確認できる点が非常に有用でした。また、基礎マスターで学んだ内容は、単なる基礎知識にとどまらず、短答式試験や論文式試験の学習に密接につながっていると実感しています。塾長が繰り返し強調されている「盤石な基礎」の重要性は、まさにその通りであり、応用的な論点をどれだけ把握していても、試験本番では想定外の問いに直面することがあります。そのような場面においてこそ、条文の趣旨や基本原理に立ち返り、落ち着いて答案を構成できる力は、基礎の積み重ねによって養われるものだと感じました。もっとも、学習が常に順調だったわけではありません。基礎マスターを進める中で最も大きな困難は、「サボりたい」という気持ちでした。講義が興味深くても、継続的な学習には疲れが伴います。そこで私は、自分に過度なプレッシャーをかけすぎず、適度に気分転換を取り入れ、カフェなど自分が心地よく集中できる場所で学習することで、法律への興味を保ちながら基礎学習を乗り越えました。
◇論文学習について
論文の学習にあたっては、まず答案の書き方を身につけることを目的として、論文マスターをインプット教材として活用しました。その後、予備試験論文式試験の直前期には、過去問について答案構成を行い、論文マスターを模範答案として参照しました。特に、論点の当てはめ方を学ぶ上で、論文マスターは非常に有用であったと感じています。また、「コンプリート論文答練」「論文直前答練」「全国公開論文模試」を受講しました。コンプリート論文答練は、論文学習のペースメーカーとして不可欠だと考えています。週に2通の論文を書くことは一見多くないように思えますが、実際に継続するのは決して簡単ではありません。私自身、受講できなかった回も少なくありませんでしたが、アウトプットを意識し続けること自体が重要だと感じました。論文直前答練は特に役立ちました。私は全ての回を受講しましたが、正直に言えば高得点を取れたことはほとんどなく、10点台の答案も少なくありませんでした。それでも、落ち込んだり涙したりしながらも、講評を丁寧に読み、改善点を探り続けたことで、論文を書く力が効率よく身についたと実感しています。出題や論点解説、判例整理も充実しており、インプット教材としても非常におすすめです。論文模試は、時間配分の確認や筆力維持のために必須だと思います。順位は過度に気にする必要はありません。実際、本番の成績は模試の順位より良い結果でした。順位に一喜一憂せず、自己分析を続け、最後まで諦めずに学習することが何より大切だと感じています。
◇短答式試験対策について
短答試験対策として、短答模試は必ず受けるべきだと思います。模試を受けなければ、自分の現在地や弱点を正確に把握することができないからです。私自身、短答模試を受験したことで、短答にはまだ大きな伸び代があると自覚し、学習方法を見直すきっかけになりました。私は6月に短答模試を受け、120点ちょうどという、直前期としては非常に厳しい点数を取りました。帰宅後に悔しさで泣き、このままではいけないと強く感じ、「120点台から伸ばす短答講義」を受講することを決めました。その後、伊藤塾の短答答練を自分で解いてみると、問題の見え方や考え方が以前とは明らかに変わっていることを実感しました。特に、秋島先生の講義で使用されるパワーポイント資料は要点が非常に整理されており、直前期の復習に最適でした。私は試験当日の直前30分にもこれを見返していました。どれほど論文が書けたとしても、短答試験を突破できなければ予備試験には合格できません。短答は後回しにされがちですが、決して油断せず、最後まで丁寧に対策することが重要だと強く感じています。
◇口述試験対策について
伊藤伊藤塾の口述再現は、口述試験対策として非常に役立ちました。また、口述模試も本番に近い形式で実施されており、適度な緊張感の中で質の高い問題に取り組むことができ、とても有意義でした。私は別途、岡口先生による「予備試験受験生のための要件事実講座」を受講しました。この講座の教材である伊藤塾の要件事実シートを通じて、手付解除や危険負担の抗弁といった論点の要件事実を丁寧に整理することができました。そのおかげで、本番で強い緊張から頭が真っ白になりかけた場面でも、落ち着いて答えることができたと感じています。さらに、口述トレーニングやマンツーマン指導も受講しました。私の母国語は日本語ではなく、普段から人前で話す機会も多くないため、対人形式での練習は特に重要だと考えていました。実際に、これらの講座は表現力や受け答えの安定につながり、本当に受講して良かったと思っています。口述試験本番では、民事の民法567条の部分で詰まる場面もありましたので、合格発表前の現時点では結果について断定的なことは言えませんが、これまで受講した講座や教材を通じて、口述に必要な力が確実に身についていたことは実感しています。
大学生活との両立ついて
私は予備試験の勉強期間中、塾講のアルバイトと学習を両立していました。時間的・体力的に決して余裕がある状況ではありませんでしたが、その分、限られた時間をいかに有効に使うかを常に意識するようになりました。特に心がけていたのは、「完璧を求めすぎないこと」と「学習の軸をぶらさないこと」です。アルバイトがある日は、長時間の勉強が難しいことも多かったため、無理に詰め込もうとせず、論証の復習や短答の確認など、短時間でも効果の高い学習内容に絞って取り組みました。一方で、比較的時間の取れる日は、論文演習などまとまった時間を要する学習に充てることで、全体のバランスを取っていました。また、アルバイトがあるからこそ、勉強時間の一分一秒を大切にする意識が身についたとも感じています。限られた環境の中でも、基礎を重視した学習を継続すれば、十分に合格を目指すことは可能だと思います。
法科大学院入試との両立
法科大学院入試に関しては、特別な対策は行いませんでした。予備試験の学習を通じて身につけた知識や思考力があれば、十分に対応できると考えていたからです。実際には、予備試験対策として基礎を丁寧に固めることを常に意識しつつ、法科大学院入試特有の時間配分を一度確認しておく程度で、特段の問題は感じませんでした。予備試験レベルの学習を継続していれば、法科大学院入試は過度に意識しなくても対応可能であると感じています。
終わりに
伊藤塾は、講師の方々もスタッフの方々も非常に親切で、これまで一度も不満を感じたことはありませんでした。むしろ、常に受験生の味方でいてくださる存在だと感じており、その点には心から感謝しています。今後は司法試験に向けて、さらなる努力を重ねていきたいと考えています。特に、自分が好きな科目である国際私法については、予備試験論文で思うような成績を取ることができなかったため、より一層理解を深め、後悔のない結果を残せるよう取り組んでいきたいです。他の科目についても、知識の精度を高めることを意識しながら学習を続けていきます。また、就職活動にも取り組んでおり、自分に合った法律事務所で実務に携われるよう、引き続き努力していきたいと考えています。
