時期に応じて学習戦略を軌道修正することが成功のコツ

独学・他校から転入して合格

松井 貴法 さん
 

アルバイト
[受験回数]2回
[受講講座]行政書士合格講座、択一解法マスター、記述式厳選100問解析講義

※プロフィールは、2012年度合格時点のものです。


行政書士試験との出会い

 明確な目的意識もなく大学に入学してしまった私は、当然ながら、入学前に行政書士という資格のことなど知るはずもなく、また、法律のことも全くの無知に等しく、大学の講義を通して初めて「法律」を学び、「法律ってこういうものなのか」と漠然と知ることとなりました。
 私が行政書士試験の学習を開始したきっかけは、「行政書士として、こういう仕事がしたい」という理由があればカッコいいのですが(笑)、私の場合は、当初目指していた公務員試験の試験科目に、「憲法」や「民法」など行政書士試験の科目と重複する科目があったから。そんな軽い理由だったと思います。

受験勉強中で、辛かったこと・嬉しかったこと

 嬉しかったことは、自分自身が学習を継続できるよう家族が支えてくれたことに尽きると思います。
 他方、辛かったこととなると、不思議と次から次へと語りたいことが出てきますが、私の受験生活を通じていえることは、常に体の状態(体調変化)と向き合っていたということです。日常の生活を送るのにも支障がでるほど体調を崩し、一度は受験勉強を断念。入院・手術に始まり、通院回数は数えきれないほど。ただ、結果として、こうした経験が、受験勉強を再開した後の、自分を支える大きな糧になっていたのは、いうまでもありません。

私がとった勉強方法

 

 私は、本格的に学習し始める前に、一度受験勉強を断念しているので、本腰を入れて学習を始めた2011年12月からの学習について振り返りたいと思います。

開始段階の勉強法について

(戦略マスター~基礎力完成マスター行政法の講義を受講し終えるまで)
 私は、まず、「学習を継続させること」を第一に考えました。ただ、それと同時に、この難しさにも直面していました。したがって、学習の初期では、とにかく講義が配信されたら、なるべく早く「講義を聴く」ということに専念しました。復習といえば、せいぜい次回講義までにテキストを振り返りながら、該当箇所の過去問を一度解く、これで精一杯でした。
(基礎力完成マスター商法~実力完成マスターの講義を受講し終えるまで)
 この時期になると、試験対策上、大変重要な民法・行政法の基礎は頭に入ってきたかなと過信し始め、ある日、平成23年度の民法と行政法の5肢択一部分の過去問にトライしてみたところ、結果2科目とも半分以下の正解率で、答えは選べても何となくあやふやでした。そこで、一から過去問の解き方や利用方法を学ぶため、パターンで学ぶ択一解法マスターを受講し、並行してスパイラルカードに知識を集約していく作業を、行政法中心ではありましたが、この段階でようやく始めました。

直前期の勉強法について
 

(中間模試受験後~最終模試受験前)
 中間模試が130点台と散々で、やや落ち込んだものの、当初のとにかく「講義を聴く」という姿勢は崩さないように努めました。それでも、「実践答練マスター」が始まった時期から、学習以外のところで頭を悩ます問題と向き合う時間が長くなり、リズムが乱れたり、大事な時期にもかかわらず、一切学習せず1週間過ぎるということも2度ほどありました。
(最終模試受験後~試験当日)
 あきらめずに学習して臨んだ最終模試は160点台、合格点には及ばなかったものの、「中間模試よりは伸びているから、あと少し頑張ろう」と楽観的に考え、この時期は、スパイラルカードを用いてインプット(特に民法のインプット)を行いました。

私の合格ポイントと反省ポイント

  私にとっての最大の合格ポイントは、最大の反省ポイントにもなっていて、まさに「諸刃の剣」ではあるのですが、中間模試以降、本試験で出題される科目のうち、ほぼ「民法・行政法・一般知識等」に絞って学習してきたことにあると思います。
 中間模試受験の頃までに、民法と行政法の学習の甘さを痛感し、憲法に苦手意識がそれほどなく、逆に商法は全く言葉が頭に入ってこないほど苦手で、一般知識等には基準点があると。こうした事実を認識し、自分が合格するためにはどうするべきか考えた結果、「民法・行政法・一般知識等」に絞るという選択をしました。
 私の選んだ方法はムラがあり、おすすめはできませんが、これから受験される方は、まず、学習初期の段階で立てたおおまかな「合格戦略」に沿って、学習を継続していただき、ある一定の時期にさしかかったら、現状を踏まえ、「“当初の戦略にとらわれ過ぎず”、自身が合格するために、これから何をすべきか、さらに細かく分析する」。こういった形で、時期に応じて「合格戦略」を軌道修正していただくといいと思います。

最後に 

 紆余曲折を経て、といったら大げさかもしれませんが、私にとっては大変苦労して掴んだ合格といるので、今度は自分が、行政書士として、「頑張っている人、苦労している人、困っている人」の大きな支えになれるような仕事をしたいと思っています。

受験勉強中の思い出


 
志水講師からの激励のはがき。
 


 
何度も確認をしたスパイラルカード。