伊藤塾の講義は1コマ60分ですので、計画が立てやすいです。

警察庁

K.Iさん(21歳)
 

東京大学法学部3類(政治コース)4年在学中
■最終合格 :国家公務員Ⅰ種試験 法律職
■内  定 :警察庁
■予定進路先:警察庁
■受講形態 :在宅インターネット
■伊藤塾受講講座
〔入門講座〕国家Ⅰ種法律職本科生+リーガルトレーニング
〔オプション〕国Ⅰ法律職記述試験対策講座、国Ⅰ直前総合試験対策講座、国Ⅰ法律職ゼミ
※プロフィールは、2010年合格時点のものです。

はじめに

就職留年を決めて帰省していた大学4年の夏、74歳になり今でも農業を続けている祖母が「働くのをやめたら生きている意味がない」と言うのを聞き、その社会貢献に対する高い意識に心打たれた私は、純粋に人のために働くことができ、そして人々の生活を根底から支えていく仕事をする国家公務員になろうと決意しました。私は、実を言うと資格試験を始める周囲の人たちに流されて大学2年の秋から伊藤塾の公務員試験の講座を受講していたという経緯があったので(結局そのときはあきらめて受験すらしませんでしたが)、再受講割引を利用し、再び伊藤塾の公務員試験の講座を受講しました。

私がとった勉強方法

(1)専門科目試験(択一式)対策について
択一の専門科目対策は、私が最も重要視したところでした。なぜなら、専門択一はそれ自体点数を取らなければ合格しませんし、内容面からいっても二次試験の記述試験の基礎をなす部分であり、記述と合わせて全体の半分以上の配点比率を有するため最終合格に最も大きな影響を与える部分であるからです。また、知識量が重要になってくるため、勉強時間によって最も差がつく科目でもあるからです。しかし、勉強する範囲は膨大であり、いたずらに専門書を読むだけではなかなか知識の体系化が進まず効率が悪いので、講座を聴き、それから伊藤塾のテキストを読むようにしていました。伊藤塾の講座は60分が一単位と短めなので、計画的に進めるのに便利でした。また、空いた時間にインターネットでちょっと講座を視聴する、というように時間の有効活用にも役立ちました。伊藤塾の講座およびテキストは基本的な部分を重点的にやっていくので、比較的短時間で体系化できるようになりました。また、2年前に合格した先輩のすすめで択一対策の国Ⅰ法律職ゼミを受講しました。問題の答え合わせをしながら、その答えが正しい理由や関連する知識に関する問いを講師が受講生に質問して答えさせるというものでした。口に出して答えることで自分の理解のあいまいさを痛感でき、また同時に知識の体系化にも役立ちました。さらには一定のペースメーカー的な役割も果たしてくれましたし、受講生同士が刺激し合ってモチベーションの維持にも大きな役割を果たすなど、非常に有用なゼミでした。
(2)専門科目試験(記述式)について
記述試験の対策を始めたのは、一次試験終了後(つまりGW明け)という遅めのスタートでした。まず、法律の答案独特の形式に慣れるため、模範解答を読むことから始めました。次のステップとして、答案構成を繰り返して、論点をあまり漏らさずに答案が書けるようにしていきました。そして試験直前の数日で実際に答案をいくつか書いて、法科大学院に通う友人に答案を見てもらったりしました。試験を終えて思ったことは、択一の対策だけでは見えてこない非常に重要なポイントが記述対策の勉強をすることで見えてくることが多くあるということです。直前になって初めて知ったことがわりと多かったため、記述式の試験では合格点にはとどいたものの、満足いく結果が得られませんでした。ですから、憲法、民法、行政法の勉強が一通り落ち着く2月くらいに一度記述の問題に触れておいたほうがいいのかもしれません。
(3)教養科目試験(択一式)対策について
専門科目で余裕がなかったため、教養対策は10日~4日前の一週間で行いました。その際、費用対効果が最大になるように科目を選んで勉強しました。私は倫理と地理の知識がありませんでしたので、その2つを重点的に勉強しました。世界史や日本史は大学受験で勉強していたので、過去問を一通り解く程度でした。数的処理に関しては得意だったので、普段から法律の勉強の息抜きに問題を解いていて、それで十分でした。
(4)総合試験(記述式)対策について
教養の論文は無策で受験する人が意外と多いのですが、基本的な型を応用するだけですし、実は差がつきやすい科目でもあるので、対策をとる価値は十分あると思います。私は直前対策の講義を聴いて添削指導もしていただきました。添削の中で、自分はあいまいな言葉を使って抽象的に論じてしまっていたことがわかったので、本番では具体例を盛り込むよう意識して答案をつくることができました。
(5)面接対策について
昨年、民間企業を何社か受けていたので、面接の基本についてはそれほど不安はありませんでした。しかし、それらの内容についてフィードバックを受けたことは一度もなかったので、伊藤塾の講師による模擬面接は非常に刺激的でした。頭ではわかっていても、きちんと整理して他人に伝えることができなくては無意味であるということを再認識し、より具体的に自分の考えをまとめてノートを作りました。これは、人事院面接だけでなく、官庁訪問でも大いに役立ちました。

受講形態と伊藤塾の学習個別フォロー

私は、受講時期が遅めでしたので、在宅受講でした。前にも書いたとおり、伊藤塾の講座は1コマが1時間と比較的短いため計画を立てやすく、空いた時間の活用にも有用でした。また、ネット受講だと倍速機能や頭出し機能があるので、不要なところは飛ばし、理解が不十分なところはその部分だけもう一度聴くという形で、自分のニーズにうまく合わせて効果的に学習できました。

直前期と試験当日

一次試験の直前期は「失敗は許されない」という思いから眠れない日々が続き、生活リズムが乱れに乱れました。生活を規則正しくするため、毎日1時間程度ランニングやウォーキングをしてよく眠れるよう努力しました。勉強に関しては、試験当日に各科目のパフォーマンスが最大になるようピークを調整しました。直前の3日で憲法・民法・行政法を総復習したかったのでその前の1週間を教養、その前を国際法・労働法・・・と逆算して直前1ヶ月の計画を立てました。試験当日は、自信をもって挑みました。長丁場ですから、こまめに水分補給をして集中を切らさないようにしました。

モチベーションの維持について

モチベーション維持のためにも、こまめに業務説明会に参加しました。ここで見聞きしたことはモチベーションの維持だけでなく、のちの官庁訪問にも役立ちました。ただ、行く省庁が偏ってしまっていたのが後悔です。また、モチベーションの維持に最も役立ったのが、伊藤塾の択一のゼミでした。ゼミの終わりにお茶を飲みに行ったり、ときたま飲み会を開いて各自の勉強の進度状況や目標について話し合ったことは、とても刺激になりました。在宅生で、しかも留年生ゆえ、モチベーションを保つのが非常に難しいなか、ゼミは本当に助けになりました。

最後に

私は、日本に暮らす人々がみな心から笑って過ごせる、そんな国家を作りたいと思っています。そのために今、自分は何ができるか、幸福とは、正義とはなにか、といったことを常に考え続け自分のできることを全力で行っていきたいと思っています。これを読まれているみなさんも進路選択の時期は非常に迷うと思いますが、たくさん悩んで納得のいく進路を決めてほしいと思います。自信を持って、がんばってください。