伊藤塾は記述式に定評があり、講師がどんな質問でも対応してくれます。

厚生労働省

N.Kさん(21歳)
 

慶應義塾大学法学部法律学科4年在学中
■最終合格 :国家公務員Ⅰ種試験 法律職
■内  定 :厚生労働省
■予定進路先:厚生労働省
■受講形態 :通学ライブ
■伊藤塾受講講座
〔入門講座〕国家Ⅰ種法律職本科生+リーガルトレーニング
〔オプション〕国Ⅰ法律職ゼミ、国Ⅰ法律職記述試験対策講座、国Ⅰ直前総合試験対策講座
※プロフィールは、2010年合格時点のものです。

はじめに

「公務員をなぜ目指したのか?」とよく質問されますが、自分でも目指そうとしたきっかけはよく覚えていません。一般的に大学生は、大学3年次の就職活動を通して「就職先」としての企業を覚えていくわけですが、私にとって初めて国家公務員という仕事を知ったのが大学1年生で参加した政策立案コンテストでした。政策を作る仕事があって、とても面白そうだが、どうやら民間企業より準備に時間がかかりそうだということを聞き、あくまで選択肢の一つとして準備を始めました。伊藤塾に入塾したのは、大学2年の4月です。大学2年から始めた理由は、これまで一度も受験をしたことがなかったため、人より時間がかかると思ったこと、そしてインターンシップやサークルといった活動を勉強と両立させるために、一日当たりの勉強時間を少なくしたかったためです。2年コースでよかったことは、何より余裕を持って勉強できたこと、そして同じコースの友人と自主ゼミをするなど励まし合えたことでした。伊藤塾を選んだ理由は、(1)教養試験対策が始まるのが他校より早い、(2)パワーポイントがを利用した講義がわかりやすい、(3)通っている学生の志が高い、という3点から選びました。他校の体験講義を全て受けての決断ですが、実際に他を利用した合格者からも「伊藤塾にすればよかった」という声を多々聞きました。

私がとった勉強方法

※この勉強方法は、特に【法学部に在学】【2年間かけて勉強】【過去に中学・高校・大学受験経験なし】の方に参考にしてもらえればと思います。勉強方法や期間はその人のこれまでの勉強の量によるので、他の体験記を見る際も注意して参考にしてください。

(1)専門科目試験(択一式)対策について
専門科目は、憲法・民法・行政法の必須科目と、刑法・商法・国際法・労働法の選択科目に分かれています。まず全体に共通して言えることは、(1)「これ完」を3回解く→(2)出てきた判例を「公務員試験六法」(三省堂)で確認する→(3)時間に余裕があれば、「これ完」に出ていない最新判例の六法での確認と、他の試験種の問題集での練習をする、というプロセスをこなすことです。逆にいえば、これができるように逆算して、講義を聞いたり参考書を読むようにしてください。科目によって異なるコツは、憲法・刑法・国際法・労働法は判例の学習が、民法・行政法・商法は条文の学習が大事になるという違いがあることです。憲法を例にとると、条文の数自体が少ないので、実際の判例でそれをどう解釈しているのかがより重要になります。科目によって異なるという意識を持つと、より勉強がしやすいと思います。選択科目は4つ全て勉強しました。人によって得点源も異なりますし、その年の難易度も変わるので、迷うよりとにかくやってみることをおすすめします。伊藤塾では後の方にテキスト配付が行われるので、選択科目が届く前に必須科目を高めておく、あるいは届いたら講義を待たずにすぐ始めることをおすすめします。
(2)専門科目試験(記述式)について
伊藤塾は記述式に定評があります。他校と異なるのは、(1)講師が知識を豊富に持っていて、どんな質問でもしっかり答えてくれるところ、(2)対策の時期が早いことです。 専門科目は択一に受かってからでも間に合うと言われていますが、法学部で学んでいる人であれば、択一に深みを持たせるためにも記述を年内に始めることをおすすめします。択一の問題集を解くことも確かにアウトプットですが、さらに有効なアウトプットは、条文を、判例を思い浮かべながら「使える」ことです。また、実際に使えるとなると、勉強に対するモチベーションが変わってきます。覚えるだけの勉強に飽きてきたら、弁護士になったつもりで法律に向き合うと気持ちが回復すると思います。 勉強方法は、国Ⅰ講座の「記述過去問演習」、「記述予想問題演習」を行ったことと、司法試験を受ける友人の協力を得て論証の暗記をしました。記述演習に関しては、伊藤塾の友人と自主ゼミを組んで、講義後に復習や添削をし合いました。
(3)教養科目試験(択一式)対策について
体験記における勉強期間の違いは、教養科目の下積みがどのくらいあるかによります。「3ヶ月で合格した」というような合格者の多くは、教養試験にかけた時間が1週間ほどであることが多いようです。私の場合は大学受験どころか中学・高校受験もしていなかったため、教養試験はゼロからのスタートでした。 まずは専門科目対策を始めると同時に過去問を10年程解いて、傾向と自分の現状の把握を捉えることが大事です。世界史や思想など多くの科目は、出るところが決まっていますし、本番でも裏切られることはありませんでした。最初に解いた時に、数的処理と英語・国語はほとんど取れていたため、社会科学・人文科学を中心に勉強しました。伊藤塾のカリキュラムは他校よりとても早いですが、それでも大学受験時に相当勉強した人向けなので、私のように自信がない人は1年前から始めることをおすすめします。私の場合は市販の問題集を使い、友人に教科書を借りながらレジュメを作って何回も勉強するように努めました。 数的処理は稲田講師が担当されていますが、「これ完」には大変豊富に問題が揃えられています。解き方もかなりパターン化して練習できるようになっているので、毎日3問ずつでいいので継続することをおすすめします。今年度の国家Ⅰ種試験では、数的処理で点を伸ばした人が多かったように思います。
(4)総合試験(記述式)対策について
特に対策は必要ありませんが、基準点がある試験なので、時間内に慌てずに書ける練習をするといいと思います。坂本講師が直前に対策してくださいますが、題材は変わってもテーマや扱った方がよい観点などがある程度決まっているので、そこを押さえることが大切です。
(5)面接対策・集団討論について
面接対策は、民間企業の就職活動をしていたので、公務員用には特にしませんでした。人事院面接では事前にカードが配られるのですが、そこでいかに相手の話を誘導するかと、本番のできる限りの想定問答集を用意すること、友人や家族と何回も練習することが大事です。
(6)官庁訪問について
官庁訪問は初日から回りました。事前準備は、上記の面接対策に加え、省庁に関連する新聞記事の収集とそれに対する自分の意見を書いたものを用意しました。これは受験生によっては、受験勉強中も毎日欠かさず行った人もいるようですが、私の場合は二次試験までが不安だったので官庁訪問直前に行いました。 官庁訪問は朝9時から夜10時くらいまで、5~6人の面接官と会って話続けるもので、民間企業の就職活動とはかなり異なります。当然用意するものなどものの20分で尽きてしまうので、直前に対策しても効果がありません。自分の地の力や仕事に対する想い、知識を一年くらいかけて育てるようにするといいと思います。

受講形態と伊藤塾の学習個別フォロー

私はライブ受講の形態で、ライブの講義はほとんど休まずに行っていました。周りの学生から刺激を受けますし、直接講師の言葉を聞いた方が覚えるような気がしたからです。インターネットフォローも多く活用しました。他の受験指導校ではブースが有料だったり、撮影がブレているものもあったりするのですが、伊藤塾の講師はパワーポイントやOHCの使い方が効果的で、インターネットでも安心して学べます。

直前期と試験当日

直前期に精神的・体力的に崩れてしまった友人が多かったので、直前期・試験当日の自分のコントロールは早い段階から考えるといいと思います。 伊藤塾の直前期の講義は、最新判例など最後の詰め込みがありますし、そこから本番の試験で出題されるものもあったので、とても充実しています。下のモチベーションのところでも触れますが、模試の考え方や当日の自分のコントロールの仕方などを講師が講義の際に言ってくださいます。時間が足りない焦りや当日失敗したら、という緊張が出てくる時期ですが、講師の言葉でそのような不安が払拭されたので、直前期はその部分だけでも講義を見るといいと思います。

モチベーションの維持について

モチベーションの維持に役立ったのは、(1)講師の言葉、(2)終わった後、お礼を言いたい人の顔を思い浮かべる、の2つでした。試験をただの就職試験と考えると辛いですが、国家Ⅰ種の公務員として働くにはこれぐらい教養として知っておかなくては、と思うと大分楽になりますし、それを教えてくださったのも伊藤塾の講師です。何のために勉強するのかを描きながら学べたのは大きかったと思います。一人で勉強している時は、「応援してくれている人にいい報告をしたいな」という一心でモチベーションを保ちました。

最後に

国家公務員試験を通して、多くのことを学び、様々な人に出会いました。大学2年間をこの試験に注ぎましたが、自分を成長させるにはとても有意義な時間の過ごし方だったと振り返ります。辛いこともたくさんありましたが、その分支えてくれた人の存在の大きさもたくさん知りました。ニュースで見るよりもずっと、国家公務員という仕事は面白いですし、この国を背負って仕事をしている省員の方々のお話には胸が熱くなります。これから挑戦しようと思う人は、ぜひこのように大観して取り組んでみてください。