法学部や経済学部出身ではありませんが、法律科目を得点源にすることができました。

A.Kさん(24歳)
 

津田塾大学学芸学部英文学科卒業
◆最 終 合 格/東京都Ⅰ類B、兵庫県上級、裁判所事務官Ⅱ種
◆内   定/東京都Ⅰ類B、兵庫県上級
◆受 講 形 態/在宅インターネット
◆伊藤塾受講講座/〔入門講座〕地方上級・国家Ⅱ種本科生+択一・記述トレーニング
〔オプション〕併願裁事刑法

※プロフィールは、2010年合格時点のものです。

はじめに

私が公務員を目指そうと思ったきっかけは、公務員の仕事の(1)社会の基盤を支えることができる点、(2)見返りを求めずにサービスを提供できる点に大きな魅力を感じたためです。
伊藤塾には大学卒業後、受験前年の9月に在宅生として入塾をしました。数ある受験指導校の中から伊藤塾を選んだ理由は、(1)公務員試験で大きな比重を占める法律科目に定評があったため、(2)カウンセリングなどのフォロー制度が充実しており、精神的なサポートをきめ細かに行っていただけると思ったためです。実際、伊藤塾の講師の方々は、一番不安であった面接対策や進路の悩みにも親身になって相談に応じてくださり、非常に心強かったです。

私がとった勉強方法

(1)専門科目試験(択一式)について

法学部や経済学部ではなかったため、専門科目に不安があったのですが、伊藤塾はどの講義も基礎から丁寧にわかりやすく教えてくださったので、本試験に対応できる力をつけることができました。勉強の基本は、講義を聴く→「これ完」を解くという作業を繰り返しました。特に、範囲の広い民法と、用語に慣れるのに時間を要する刑法の講義は、本試験直前まで何度も繰り返し聴きました。内田講師の講義は、初学者にもわかりやすいように具体例をたくさん挙げて解説をしてくださったので、結果として法律科目を得点源にすることができました。
直前期には、効率よく総復習するのにインターネット講義の倍速機能が役に立ちました。また、法律科目や行政系科目を暗記する時には、「これ完」の解説を声に出して読むようにすると、知識がしっかりと頭に定着しやすかったです。経済系の科目は、青野講師が重要だと言われた問題だけを繰り返すことで基本的な問題を落とさないように努力しました。

(2)専門科目試験(記述式)について

まず講義で論文の基本的な書き方を学び、重要論点を暗記するようにしました。「これ完」で定着していた知識を何とか論文の形にもっていくために、テキストの模範解答を音読したり、隙間時間に見るなどして覚えました。特に、憲法と行政法のテキストの後ろについている「論証カード」は、重要論点がコンパクトにまとまっており重宝しました。また実際に、講師の方に自分の論文を添削していただき、問題点を改善するようにしました。

(3)教養科目試験(択一式)について

勉強を始めたときは苦手意識の強かった数的処理ですが、講師のおっしゃることを信じて、「これ完」の問題を毎日少しずつ継続していくことで、本試験までには解けるようになりました。講義の中で、問題ごとの時間配分を詳しく教えてくださり、とても参考になりました。
人文科学と自然科学は講義で重要だと言われたところを中心に、「これ完」を繰り返し解きました。範囲があまりに広いので不安になる時もありましたが、メリハリをつけて重要度の高い問題から覚えるようにしました。
また、相澤講師の時事の講義は、その年の出来事を時系列に効率よく振り返ることができました。特に東京都庁は、時事の問題が比較的多く出題されましたし、教養論文や面接カードにも時事の知識が使えるので、直前期に大変役に立ちました。

(4)教養科目試験(記述式)について

まず講義で論文の枠組みを学び、実際に書いたものを添削していただきました。また、新聞記事の教養論文に出題されそうな頻出の話題は、必ず目を通すようにしていました。あまり得意な方ではなかったのですが、論文の基本的な枠組みに沿って書くようにすることだけは注意しました。

(5)面接対策・集団討論について

伊藤塾の模擬面接が非常に役に立ちました。2人の講師の方から、本番より厳しい内容の質問をしていただいたおかげで、自分の志望動機の甘さを改善することができました。私が面接で気をつけていた点は、(1)そこでしかできないことは何か、(2)自分の長所や過去の体験をそこでどうやって活かすかという2点を関連付けて話すことです。また、「面接対策BOOK」に書かれてある過去の質問内容を読み込み、その質問に対する自分なりの返答を用意しておくことは、面接前の不安軽減になりました。
集団討論では、他のメンバーの意見を聴くことができる貴重な機会ですので、話し手の意見をしっかりと聴くように努めました。司会や書記にはなれなかったのですが、グループ全体の討論の方向を守りつつ発言することで、結果として楽しんで行うことができました。

(6)官庁訪問について

国家Ⅱ種試験の人事院面接と他試験種の面接の日程が重なってしまったため、官庁訪問は行いませんでした。けれども、国家Ⅱ種の一次試験後に行われる官庁ごとの説明会では、人事の方や若手職員の方に直接お話を伺うという大変貴重な体験をすることができ、参加してよかったと思います。

自宅での学習と伊藤塾の学習個別フォロー

私は在宅生でしたので、全ての講義をインターネットで受講しました。講義を何度も繰り返し受講できる点、倍速機能で時間を有効活用できる点は非常に助かりました。試験種によって科目の重要度が多少異なってくるので、自分の受験する試験で重要度の高い講義は特に多く視聴しました。アウトプットで使用した問題集は「これ完」のみでしたが、十分に対応することができたと思います。
また、個別カウンセリングでは、公務員試験のことを知り尽くした柳原講師のアドバイスに大変お世話になりました。面接カードの書き方から集団討論の基本まで丁寧に教えてくださり、在宅生とは思えない心強さを感じることができました。

直前期と試験当日

直前期には、前もって印をつけておいた、間違いやすい「これ完」の問題のみを解くようにしていました。直前対策の講義では、ある程度の大まかな山かけをしてくださるので参考になりました。
試験当日は、なるべく自分のペースを守って、落ち着いて問題を解くことができるように心がけました。午前の試験のできが悪くても、午後にひびくことがないようきっぱりと切り替えができるように、音楽を聴いたりしてリラックスできるようにしていました。 

モチベーションの維持について

勉強を続けていく中で、モチベーションの管理には苦労をしました。どうしてもやる気が出ない時は、思い切って映画を観たりして遊ぶこともありました。また、説明会に参加をして、実際に職場を見ることで、自分の将来の具体的なビジョンを思い描くようにしていました。

最後に

公務員試験は一次試験の範囲も広く、面接対策も十分に行う必要があるため、精神的な強さや周囲のサポートが重要になってくると思います。私自身不安もたくさんありましたが、最終合格することができ、公務員試験を通して少しは成長できたかなと思っています。伊藤塾の講師の方々や支えてくれた周囲の方々には本当に感謝しております。今後、仕事を通して出会った人たちに少しでも感謝をしていただけるような公務員になれるようになおいっそう努力をしていきたいと思っています。

(2010年9月・記)